2012年09月06日
米軍の『やりたい放題』を許すな!=MV-オスプレイの普天間基地配備・全国低空飛行訓練に反対
9月5日、札幌市・かでる2.7で、連合北海道と北海道平和運動フォーラムが、MV-22オスプレイの普天間基地配備・全国低空飛行訓練に反対する全道集会を開いた。
米軍は7月23日山口県岩国基地への一時駐機をへて、垂直離着陸機オスプレイの沖縄県・普天間基地への配備を計画している。
沖縄県内では全41市町村議会のすべてが配備に反対し、撤回を求める意見書や決議を可決しており、米軍基地を抱えている他の都道府県からも不安の声が上がっている。
これまで、オスプレイはいあいつぐ墜落で7回の重大事故が発生し、36人が死亡している。また、緊急時に安全に着陸する機能が欠如していることや、他の機種に比べて複雑な操縦技術を必要とするため、小さな操縦ミスが事故につながる危険性があることなどを、米国の専門家・研究者も指摘している。
工藤会長はあいさつで、「米国防総省は4月と6月に起きた2件の墜落事故は、『事故機の操縦士らによる人為ミス』『機体に問題はない』として、普天間基地への配備にむけ、事態の収拾を図ろうとしている。日本政府もモロッコでの墜落事故の調査も、米国の調査結果を追認し、6月のフロリダでの墜落事故に関しても『米国事故調査委の調査結果を待って対応する』とし、国民の安全の確保に踏み込もうとしない、日本政府の姿勢は認められない」と指摘した。
また、「連合北海道は8月30日、北海道防衛局等に対し、オスプレイの配備中止、国民への詳細な情報開示、日米地位協定の見直し・米軍基地整理・縮小を求める要請を行い、オスプレイの問題性を厳しく追求してきた。オスプレイの配備や全国低空飛行訓練は、沖縄の痛みを分かち合うものではなく、危険の分散・拡散につながり、生活するものの安全・安心の観点からも断じて容認できるものではない。私たちは、軍縮と平和の実現にむけ、米軍の『やりたい放題』を許す、日米地位協定の早期抜本的見直し、米軍基地整理・縮小にむけ、全力で取り組む」と決意を述べ、参加者に協力を求めた。
集会では、「普天間基地とオスプレイ」のDVDを視聴し、オスプレイの耐えられないほど激しい騒音や離陸時に植物を焼くほどの高熱発するオスプレイの危険性を見て改めて住民の安心安全が確保できない機体であることを実感した。
DVD視聴の後は、リムピース編集長の頼和太郎さんが「オスプレイの危険性、全国に広がる」と題して講演した。
頼さんは、オスプレイが危険な欠陥品であることを強調した上で、「ダメだと言われながら生き延びて、今、普天間に配備されようとしている。技術的にすごい飛行機ではなく『ひどい飛行機』。機体が完成して試験飛行したらバタバタ落ちた。2000年の事故以来2年ぐらい飛行しなかったが、夢に見ていた機能に踊らされ飛行を再開した」と指摘した。また、人為的ミスとした事故報告書について、「機体にケチをつけると、今までのメンツがなくなるため、パイロットのせいにして機体には問題ないとしている」と強調した。
さらに、「許容範囲がせまく、操作をまちがったら落ちてしまう。それを防ぐ2重3重の安全装置をもっていない」と述べ「報告書はオスプレイの欠点を隠し、6ルートで低空飛行するとなっているが、それだけですむわけがない。どんな反発があっても、相当回数やるのが本来の姿。それは、なにもオスプレイに限ったことでなく、三沢に配備されているF15も北海道を飛行するなど全国に広がっている」と危険性を訴えた。
最後に、集会アピールを読み上げ採択し、最後に北海道平和運動フォーラムの中村代表が閉会のあいさつをした。
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