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2012年03月12日

人の命も守れないのに、電力とか経済とか言っている場合ではない=原発いらない! 3・11福島県民大集会

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東日本大震災と福島原発事故から一年を迎えた3月11日、札幌をはじめとして、全国各地で追悼集会や脱原発社会の実現にむけた、さまざまな集会が開催される中、福島県郡山市では、「原発いらない! 3・11福島県民大集会」が開かれ、全国から約1万6000人が参加した。

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加藤登紀子さん

集会では、加藤登紀子さんが、オープニングコンサートで会場の一体感を盛り上げた後、呼び掛け人代表の清水修二・福島大学副学長が、「『原発いらない』の声は福島県民の痛恨の叫び。この声を全国に向けて発信するのは、県民の使命であり義務だ」と訴えた。

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右から2人目大江健三郎さん

その後、さようなら原発1000万人アクションの呼びかけ人である、作家の大江健三郎さんが連帯のあいさつで「再び原発事故が起きれば、将来の人間に対して人間らしい生活を奪うことになる。政治的責任や経済的責任よりも重い、人間的責任を私たちは背負っている。ドイツではすでにその責任を実行に移している。日本でも脱原発が実現できない訳がない。将来の人間に対する倫理的責任を全うするためにも、この国のすべての原発をとめることをやらなければならない」と訴えた。

県民の訴えでは、県立あさか開成高2年生の鈴木美穂さんが「原発がなければ、被害に遭った人を助けに行けたはず。人の命も守れないのに、電力とか経済とかいっている場合ではないはず」と訴え、続けて「(昨年の)3月11日の朝、晴れていて、いつものような一日がはじまろうとしていました。もうその日常に戻ることはできない」「小学3年生からサッカーを始め、原発事故後、避難を繰り返し、転校後も女子サッカー部に入ったが、昨年末に退部を申し出た。転校してサッカーをすることは仲間を裏切る行為と思えた」と、耐えきれない思いをはきだした。

この後、午後2時46分には集会参加者全員で黙とうを行い、「放射能災害を二度と招かない。原発はいらない」などとする集会宣言を採択した。集会後、参加者は3つのコースに分かれて、市内約2.5キロをデモ行進した。

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公園に設置されている線量計

当日、郡山市・中町では「元気発信フェスティバル」が行われ、60余りの店舗がテントを張り、子ども連れなど大勢の人で賑わっていた。同じ福島県内でも、今も避難生活を続け、故郷にも帰ることのできない人がいる現実に、あらためて「原発はいらない」の思いを強くした。

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