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2009年01月19日

『日の丸・君が代』の強制は人権侵害!

連合北海道、民主教育すすめる道民連合などは、1月16日18時、北海道教育会館で「日の丸・君が代」の強制を許さない全道集会を開き300人が参加した。

主催者を代表して道民連合の川口会長代行は、「戦争を正当化・肯定しようという情勢の下で憲法を守る運動、教育基本法を元にもどす運動が求められている。『日の丸・君が代』の強制は国民の思想信条の自由を束縛、人権を侵害し、国家に従順にさせる思想統制につながるものである。今、派遣労働者切りが横行し、マスコミは企業責任より本人の自己責任論や着られた労働者を守らないとして既成政党・労組批判を強めている現状についても厳しい指摘と運動が必要である。」とあいさつした。

基調講演は、「『日の丸・君が代』強制と過去の克服を」をテーマに尾山宏弁護士(予防訴訟弁護団) が問題提起した。

その概要は、①侵略戦争の象徴である日の丸・君が代強制と過去の克服(侵略戦争への謝罪と補償と償いをする)できないでいることは同根。②「過去の克服」についてドイツと絶えず比較される。ドイツは政府・企業も侵略国及び国民に対して謝罪と補償を終えているが、日本は放棄してきた。③日本の政治家や国民の多くは内向き志向、国外に目をむけるべき。④戦前と戦後の国民の意識の連続性として戦前の行為への反省がない。⑤良心の自由とはどのようなものか、良心とは自己(自分個人、自分の所属する組織・集団・国家・国民)の言動を裁くもの。良心は個人的なもので個人よって異なる。「自由とは、いつでも他人(ひと)と考えを異にする自由である」とのローザルクセンブルグの指摘は名言。さらに⑥何故日本人(多くの政治家・国民)は、過去に向き合えないのか、として日本の民主主義の成熟度(憲法によって与えられたもの)の問題、⑦さらに日本は国際社会で孤立するのか、経済利益だけでは駄目でありどこの国からもそっぽをむかれないように世界に普遍性のある価値を共有すべきである。

特別報告は「福岡ココロ裁判闘争」として竹森真紀さん(北九州がっこうユニオン・うい(独立組合)書記長=ココロ裁判原告)が次のように報告した。



竹森さんら19人の訴訟団は、北九州市教育委員会が20数年前から市内の公立小中養護学校で行われた「4点指導」である「『日の丸』に正対し、『君が代』を起立して、正しく、心を込めて斉唱すること」と、それにもとづく「職務命令」と「懲戒処分」を不服として1996年福岡地裁に提訴した。

2005年4月26日、9年という歳月そして33回という長期弁論の末、「減給1ケ月処分の取り消し」判決を勝ち取る。この裁判で市教委が法的根拠としてきた「学習指導要領」の法的拘束性についても、「学習指導要領は大綱的基準であるとした上で、卒業式の細目にわたって拘束力を持つものではない」との画期的な判断が行われた。

しかし、2008年12月15日、福岡高裁控訴審では「校長の職務命令については合憲。減給処分4件の処分を取り消した一審・福岡地裁の原告勝訴部分を取り消し、処分は適法」として不当な逆転判決が下された。一審を覆す法的根拠は皆無である裁判長の恣意的評価、そして今日の「日の丸・君が代」強制の根拠とする「学習指導要領」を正当化させるための反動判決である。

集会は、行動提起、渡島・南空知からの報告、集会アピールを採択して終了した。


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