2008年07月14日
環境問題をテーマに第3回北海道・サハリン州市民交流会議
日本側は北海道・ロシア極東交流事業実行委員会、ロシア側はサハリン州主催委員会の主催で7月11日(金)、札幌市内の、かでる2.7において市民交流会議の開会総会、分科会、閉会総会が開催された。出席者は日本側52人、サハリン側27人、来賓が5人。
会議のテーマは、7月7~9日に開催されたG8サミットを意識して「環境問題」で設定された。
開会総会は、主催者代表挨拶は日本側が北海道日本ロシア協会会長の鈴木泰行さん、ロシア側はサハリン日本協会会長のゾートフさん、祝辞が北海道副知事の嵐田さん、サハリン州副知事のキスリツィンさん、来賓として札幌副市長の小澤さん、在札幌ロシア連邦総領事のキスリツィンさんがあいさつした。
村井道生活環境部環境局長、シュガイポフサハリン州資源・環境保護委員会副委員長の日ロ双方より基調報告が行われた。
日本は、全般的な環境対策、サハリン側は廃棄物の利用、処理の状況に関して報告された。
分科会は、①第1分科会「循環型社会の創設に向けて」、②第2分科会「日常の環境問題とその解決策」という二つのテーマで実施された。
サハリンからの天然ガスのパイプライン購入の実現について
日本側からは、「化石燃料のみに頼らない自然エネルギーの普及」「ゴミの排出量削減と再資源化によるエネルギーの有効利用」「食の安全対策」「希少動物の保護」に関する報告がされた。「サハリンからパイプラインの天然ガス購入は、環境保全につながり北海道を日本におけるエネルギー先進地にかえる」との期待もよせられた。
サハリンは経済成長により行政の廃棄物処理も相当進化している
サハリン側からは「サハリン州における大気汚染の現況と対策」「ユジノサハリンスクにおける環境保全プログラム」「石油採掘による廃棄物の無害処理の対策」などの報告があった。発言を聞き、サハリン1・2など石油・天然ガスの採掘事業により経済が成長し、行政としての廃棄物処理も相当進化しており、逆に大気汚染などの公害対策に追われているという印象を受けた。
閉会総会では共同コミュニュケが採択され、市民交流会議のこれまでの成果を前進させるために第4回会議を来年、サハリン州で開催することを確認した。