2005年07月08日
「地産地消から地域再生へ」 農ネットが総会・研修会開く
北海道「農」ネットワークの総会と研修会が7月7日、奈井江町で開かれた。
道「農」ネットワークは98年に発足。全道庁の農業改良普及センターの有志が中心になり、道本部と全道庁本部、道農民連盟の参加で、学習と交流から農業政策への提言などを行っている。
〔画像〕生産者と消費者が協力し"地産地消"進めよう

同ネットワークの河口健二代表の挨拶に続き、東京農大・網走キャンパスの黒瀧秀久助教授から基調講演を受けた。
黒瀧さんは「北海道農業は、原料供給型から脱却し、地産地消を軸に加工や流通、飲食業に手を広げ、生産物に付加価値を付けることが必要」と述べ、「自然を守る環境保全の価値、食の安心・安全への価値をアピール、消費者をサポーターに地域再生をしていこう」と訴えた。
パネルディスカッションでは、黒瀧助教授に加え、全道庁空知の野澤さん、道農民連盟の白川書記長をパネリストに、道議の木村峰行さんがコーディネート役を務めた。
ディスカッションでは、農業改良普及事業への提言として、各パネリストをはじめ、会場からも多くの意見が出された。
「議会議論が、現場をなくし内部管理部門を守る方向の議論になっている」
「たくさん収穫するだけの時代は終わった。人間らしい生活を農業から再構築する気概が必要」
といった意見や
「普及センターは、都市・消費者とのコーディネート機能を強化すべき」
といった提言が出された。
続く総会では、04年度の報告と、05年度の活動方針を全体で確認し、役員は現役員が引き続き担うことを承認した。
2日目は、減農薬農業の事例として、砂川市で害虫の天敵を利用した防除などを行っている農家を視察した。
〔画像〕ユニークな提言に思わず笑顔のパネルディスカッション




