2005年02月24日
「人権侵害を許すな」 ルミエール問題で報告集会
「ここでやめたら、始めた意味がない」そう言って、虐待を内部告発したルミエールユニオンの多田委員長は、多くの支援者と労働組合の力で、入所者を守るたたかいを続けていくことを参加者に誓った。
〔画像〕100人が参加した報告集会
2月23日、札幌地域労組は、札幌の特別養護老人ホーム・ルミエールにおける、入所者虐待の内部告発問題で、市民や施設関係者など約100人が参加し、報告集会を開いた。
多田さんは「内部告発した私たちの前では、目に見える虐待はなくなった」と述べ、「その一方で、別の職員から、今も続く虐待の事実を聞く」と現状を報告した。
また、同ユニオン書記長の坂本さんは「施設側は過去も今も虐待はないと言っている」と報告、「家族・入所者に謝りたい。というケアワーカーと共に、施設にその場を作らせたい」と決意を述べた。
施設側が訴えた裁判を担当する川村弁護士は「入所者の処遇向上に立ち上がった2人への不利益、入所者の虐待と、施設はふたつの人権侵害を犯している」とし「入所者は生活の全てを施設に託している。許すことのできない問題だ」と参加者に裁判への協力を訴えた。
札幌地域労組の鈴木書記長は「内部告発は正当な組合活動と確信。告発者への嫌がらせや不利益は、明らかな不当労働行為である」とし「ルミエールは半分以上が派遣労働者、年収は200万円以下。劣悪な労働条件が生んだ問題でもある」と内部告発で明らかになった問題点を述べた。
さらに鈴木書記長は「規制緩和のかけ声で始まった介護保険だが、多くの不安定雇用を生み、さらに弱い人への暴力をはらんでいる」とし「そうした介護保険の負の側面を、私たちは見ていく必要がある」と今後の課題を語った。
〔画像〕現場から「ルミエールの今」を報告