朔風プレミアム

【朔風プレミアム】巧いチラシ

2009年03月02日

家族が取り合うように読んでいる。なにかと思ったらこのチラシである。札幌市が7月からはじめるごみの有料化のお知らせである。市の広報ではない。民主党の市議のチラシである。
両画像ともクリックすると大きく表示されます。

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おそらく、このチラシはゴミ箱へすぐに捨てられることはないと思う。
むしろ、7月頃まで大事にとっておいて、それからしばらくごみを出すたびに引っ張り出すに違いない。

我が家ではラミネートして保存することを検討しているぐらいだ。

ごみを出すたびに、この市議の名前と顔を眺めることになる。主義主張は一切ない。
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【朔風プレミアム】国との均衡というアナクロニズム

2009年03月01日

3月1日付読売新聞トップは「職員手当270億円上乗せ」「165自治体交付税減額」という見出しで、総務省が国を上回る手当てを支給している自治体の特別交付税を減額するいわばペナルティを課したというのだ。

記事にある手当てのほとんどは「地域手当」で05年の地域給与導入に際して、国の支給要件を超えて愛知などが県内自治体のほとんどに支給したもの。

地域給与は「国は配分変更」で「地方は切り下げ」というまったく「均衡」を欠いた公務員制度史上かつてない制度「改悪」だった。公務員給与制度における「国と均衡」論はすでにこの時点で終焉していたとみるべきである。


しかも、自治体は財政危機で給与の独自削減を実施中である。勧告が実施されないということなので給与上の「均衡」は根本から崩壊しているのである。

したがって、個々手当をひとつひとつを取り上げて、国を上回っているとして是正を求めること自体が時代遅れのアナクロニズムなのだ。

給与水準は、前述のように地域給与の導入で自治体の水準は低くなった。

しかも、独自削減でラスパイレス比較も国を大きく下回ってしまった。個々の手当てを問題にするのであれば、諸手当を含む給与全体で比較をしてはどうか。給与に占める諸手当の割合は国の方が明らかに大きいので、自治体が水準は下回ることは明らかである。

それから定員の「均衡」はどうであろうか。

総務省の発表では、08年4月の地方公務員数は、骨太2006の要請(5ヵ年で5.7%これは国家公務員の減員計画でもある)に対し、3ヵ年ですでに▲4.7%の純減となっている。国の要請を上回る速さで減員が進行している。

都道府県の純減目標は平均で▲10.4%に及んでおり、その実績は2007年度までですでに▲4.4%に達している。先日道職員の削減幅が発表されたが、すでに実績で▲13%を超え、さらに▲35%を目標としているという。

市町村の場合も、全国の目標の平均が▲8.5%であり、過去3年の実績は▲6.4%に達し、国の削減幅をすでに大きく超えているのが現実である。道内の実態も大きな乖離はないだろうと思われる。

給与や定員だけではない。休暇や勤務時間にしても広い意味で給与に換算するこができるが、これも個々の休暇を取り上げて、1分1秒国と同じでなければならないというのもまったくの視野狭窄というしかないだろう。

このように考えると国の公務員制度は自治体のそれを構想するうえで「参考」となる内容を示してはいるけれど今日総務省のいう「国との均衡」論は実は何の根拠もなく削減のための削減、是正のための是正に過ぎないことが明らかである。

折りしも大不況下で地方財政は再び危機を迎えている。総務省官僚は、時代遅れの「均衡論」にしがみつき行革に頭を捻るより地方の財源確保に優秀な頭脳を発揮してもらいたい。

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【朔風プレミアム】チェ 39歳 別れの手紙

2009年02月07日

「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳 別れの手紙」を2周連続で鑑賞した。

ジョン・レノンは「1960年頃、世界で一番かっこいい男がチェ・ゲバラだった」と語ったようだが、39歳という短い人生を圧政に苦しむ民衆の解放にかけた革命一筋の姿は、まさにかっこよかった。そして、いまでいうイケメンだったのである。

そのイケメン、ゲバラを演じるベニチオ・デル・トロが朝のNHKに出演、映画にかける並々ならぬ意気込みを語っていた。しかもそっくりさんだったので、これは観なくては心に決めていた。

個人的な話だが、昔愛用のルーズリーフノートのカバーには、なぜか葉巻を吹かすチェ・ゲバラのモノクロポスターの切り抜きが挟んである。30年以上前のものだ。

その昔「職業革命家」、略して「職革=ショッカク」という言葉があった。革命が職業というわけである。

チェ・ゲバラはレーニンや毛沢東のように武装闘争、武装蜂起の革命路線だが、議論は武器に因らない平和的な権力奪取だった・・・ そんなことを議論していた時代だった。

さて、映画は前編の方は伝記的な色合いが濃いためか、ナレーターが随所に入り、ダイナミズムに欠ける。ただ、それがかえって観る人の想像をかき立てる作用を果たしているかもしれない。

後編は「違う作り」というので期待して劇場へ向かったが、やっぱり同じようなつくりだった。

なんというのか、はっきりいえば面白くないのである。最後にゲバラが敵の手にかかって銃殺されるというのにまったくこみ上げてくるものを感じなかった。

なぜ、ゲバラはキューバでの名誉と地位を捨てて、そして愛する家族を捨ててまでボリビアに向かうのか、単にカストロが「ゲバラの手紙」を読み上げればいいというものではないだろうと思う。

ゲバラの思想や世界観を志を同じくする仲間たちにもっと語らさなければならなかったのではないかと思う。

脚本や監督の意図はなんだったのか。まったく伝わってこない。

撮影もあまりに月日の経過にとらわれすぎでワンシーン、ワンシーンが短く、登場人物の心の動きや物語の展開に躍動感が感じられない。

まあ、かなりマイナス評価ばかりだが、社会の変革が可能なのは一人の英雄の存在ではなく民衆自身だということはなんとなく伝わった映画といえるかもしれない。力作ではある。

昨年がチェ・ゲバラの生誕80年、生きていれば81歳ということになる。1昨年は没後40年でもあった。
今年はキューバ革命50年にあたる。

この映画、米、仏、スペイン合作だが、本家本元キューバでは記念の映画化はされていないのだろうか。

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【朔風プレミアム】非正規労働者との連帯

2009年01月31日

電機連合は、1月29日開催の中央委員会でカンパと組合の基金から1億円を拠出、失職した派遣労働者の生活を支援するという。

連合も22日の中央執行委員会で「雇用と就労・自立支援のためのカンパ活動」を決定したと伝えられる。また、定額給付金についても組合員が受け取った場合はカンパを呼びかけるとしている。

一方、連合北海道は、本願寺札幌別院と共同で再就職を希望する派遣労働者を支援するため、同別院を「さっぽろ駆け込み寺」として開放する取り組みをはじめる。

これから、年度末にかけては、さらに大量の「派遣切り」が押し寄せてくるだろうと見られている。

年越し派遣村の村長の湯浅誠氏は「全国にシェルターと総合相談窓口をつくるべき」とし、「国だけでなく自治体の動きが必要」と訴えている。

このようななかで、道内自治体では臨時職員の採用をはじめとしたに緊急雇用対策が相次いで発表されているが、今ひとつ躍動感がないような気がしてならない。

再就職にはハローワーク、生活保護は福祉事務所というように国や自治体にはそれぞれ職を失ったり、生活に困窮した場合の支援のための「窓口」はあるのだが、果たして今の「派遣切り」で路上に放り出された人々にどこまで届いているのか。

道内には製造業の大手が少ないため、比較的「派遣切り」の波は押し寄せてはいないが、連合北海道が開設した「駆け込み寺」のような体制がとりわけ都市部の自治体でも緊急に設置される必要があるのではないだろうか。

一方、09春闘がもうすぐ山場にさしかかる。連合全体としては、労働者派遣法の改正や大企業の内部留保を吐き出させるたたかいが大前提であることはいうまでもない。

自治労も自治体当局の使用者責任を追求して独自削減の停止や賃金の引き上げそして雇用を確保するため取り組みことがまずなにより重要だが、「国民春闘」にこだわってきた数少ない労組として非正規職員。非正規労働者との連帯をどう実践するのかの議論も同じように重要になっている。

そして、その際、電機連合の取り組みや連合の提起を含めて、地域の非正規労働者との交流や連帯をどう図るのか、あらためて問われている春闘ではないだろうか。

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【朔風プレミアム】コミュニティ オーガナイザー

2009年01月22日

オバマ新大統領が就任した。ここ数日はどこのテレビも新聞もブログもこの話題でびっしりだ。

昨年の大統領選挙の勝利演説に比べるとやや感動めいたものを感じなかったが、それでも、彼の熱い思いが伝わる抜群の就任演説だった。

ところで、昨晩の「クローズアップ現代」で、彼のもとには「コミュニティ・オーガナイザー」という人々が集っていることを識った。

その数全米で1300万人。大統領選挙に立ち上がった頃から増え続け、彼とはメールやyoutubeで繋がっているという。その多くは、これまで政治に無関心だった20歳代の若者で、彼の演説に感動して、活動をはじめたたのだという。

彼は演説が上手いだけではなく、これだけ多くの人間を巻き込み、感動した人々がさらに草の根で地域のなかで実際に活動を展開している。

彼が初の黒人大統領であるとかシカゴの貧民街でボランティア活動をしていたという経歴以上に、現在もこうした双方向性の繋がりが、一層彼の話に厚みを与えているのだと思う。

番組では、アメリカ国民の6人に1人が医療保険に加入していない問題をとりあげていた。コミュニティオーガナイザーが貧困地域に入り、深刻なアメリカの医療の実態(まさに「シッコ SiCKO」のような)をオバマ大統領に押しあげているに違いない。


ふりかえって、日本の政治家はどうだろう。一人の政治家の呼びかけで何人の人間が行動できるだろうか。逢坂議員とメールで繋がっている「オーガナイザー」は何人だろう。

民主党の議員はもっと発信力を高め、周りに手弁当で活動する「オーガナイザー」を結集しなければ、日本を変える民衆のエネルギーは爆発しないだろう。

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