2012年06月28日
原子力に依存しない北海道のエネルギー需給をめざして=連合北海道地方委員会
連合北海道は6月27日、札幌市・ロイトン札幌で「第50回地方委員会」を開いた。
はじめに、工藤会長はあいさつで、最近報道された生活保護の一部の不正、不適切な受給にふれ「生活保護制度そのものが過剰なサービスであるかのような声が起きている。不正受給は許されないが、命をつなぐ制度。弱い人々に目が届かない政治のあり様が問われてはいなのか疑問を感じる」と考えを述べた。
2012春闘中間総括については、「ほぼ昨年並みで最低限の歯止めをかけたが、消費回復・配分歪みの是正から内部拡大・デフレ脱却という期待に添えていない現状だ」と述べ、エネルギー環境政策委員会の中間まとめについては、「停止中原発の再稼働検討の視点や原子力防災など、短期的課題への対応、新エネや再生可能エネルギーの導入促進により、原子力に依存しない北海道のエネルギー需給をめざした中・長期的な課題の考え方をまとめた。継続的な取り組みを進める」と強調した。
また、「社会保障と税の一体改革について、与党内に多くの反対票が投じられ極めて残念」と述べ、「全世代支援型の社会保障制度の構築と、所得再配分機能強化を含めた検討」など政府与党に対する思いを述べた。
さらに、「衆議院選挙・参議院選挙の取り組みについて、政権交代を果たした民主党への失望感が大きいと認識しているが、現実の政治とむき合い、これからの日本社会につながる政策を求めていくほかない。物事を成し遂げていく役割と責任がある」と指摘した。
また、「国家公務員制度改革関連4法案・労働者保護の観点から『労働法制』・『交通基本法』等の早期成立をはじめ、『働くことを軸とする安心社会』の実現には、政権交代の意義がある、時代の歯車を決して逆戻りさせてはならない」と強調した上で、第46回衆議院選挙について、「現段階での解散総選挙の時期は混沌としている。常在戦場のスタンスを保ち、従来同様の扱いを基本に推薦手続きを進める」と考えを示した。
第23回参議院選挙の候補擁立にあたっても、「政治情勢、複数擁立の有無、3期18年の取り扱い、候補者の年齢、政党としての役割と責任、民主党道連との連携について産別・地域との意見交換を通じ総合的に判断し、7月を目途に連合北海道として候補擁立の考え方をまとめ、政権戦略会議で協議を進めたい」と決意を述べた。
その後、執行部から、2012年度春季生活闘争の中間まとめ(案)、衆議院議員・参議院議員選挙の取り組みについて(案)、2012年度中間決算報告(案)並びに会計監査報告、エネルギー環境政策委員会の中間整理が提案された。
エネルギー環境政策委員会の中間整理では、「電力不足を理由に運転再開を急ぐべきではない」「プルサーマル計画は連合本部の議論をふまえ検討する」といった表現にとどまった。
※下記をクリックしてご覧下さい。
エネルギー環境政策委員会の中間整理をダウンロード
質疑討論では、6人から脱原発にむけた発言などがあった。
自治労は、杉谷・道本部副委員長が発言した。
発言趣旨は下記のとおり。
【自治労の発言趣旨】
・国の「エネルギー・環境会議」で、パブリックコメントの実施が想定される。「脱原発社会」の実現にむけての意見反映を願う。
・泊原発の再稼働について、「中間整理」でも示しているように、「福島原発事故の事故原因の検証をふまえた、より高度な安全基準の設定とそれに基づく安全対策が実施されることを基本とすべき」との原則をもとにした対応。
・「看護職員の離職防止と労働条件改善を求める」署名を約7万筆集約した。協力に感謝。引き続きの協力をお願いする。