2012年05月22日
良い時も悪い時も助け合いが必要「情けは人のためならず」=2012国際協同組合年フォーラム
今年は、国際協同組合年。
2009年の国連総会で、2012年を「国際協同組合の年」とする宣言を採択。社会での存在感をさらに高めようと各国に呼びかけている。
5月22日、札幌市・ガーデンパレスで、2012国際協同組合年フォーラムが開かれた。
はじめに、村田実行委員長が「格差がもたらす、社会的弱者の切り捨てが深刻化している。労働運動と協同組合は車の両輪。これまでの成果を検証し、社会全体の運動となるきっかけにしてほしい」とあいさつした。
その後、石垣北海道経済部労働局長、入江札幌市経済部雇用推進部長があいさつし、高橋中央労福協参与が、「労働運動・協同組合の関係再構築」と題して講演をした。
講演では、「2012年は国際協同年。世界的に広がった格差・貧困を克服する上で有効」「新しい公共の担い手はの中心は、労働組合と協同組合経済。あらためて連帯と自由について考える必要がある」と述べた。
その後、高橋中央労福協参与がコーディネーターとなり、工藤連合北海道、高柳北海道労福協理事長・北海道労金理事長、前川北海道生協連専務理事、勝田北海道労金労組委員長がパネラーでパネルディスカッションが行われた。
テーマ①「労働組合と協同組合との関係が薄くなっていることをどう考えるか」では、「この間の経済・政治の変化の中で、自己防衛させられている現状。自らの立場で受け止めて進んでいくことが大切」「アンケートからも、労金利用度の理解が低い現状。協同組合への運動論への理解、労組の世話役活動に問題意識を持っている」といった意見が出された。
テーマ②「今後どんなことが必要なのか」では、「労組の根幹は現場。役員も組合員もお互いに顔が見える運動が必要。職域から地域でどう人とつながっていくかが課題」「労金もまだまだ知られていない。未払い賃金の立て替えも行っている。日常の暮らしの中で理解度を高めていくことが必要だ」といった意見が出された。
最後に、高橋中央労福協参与が「日頃からの世話役活動の中に、協同組合が存在する。職場で困っている人は必ずいる。良い時も悪い時も助け合いが必要。情けは人のためならずだ」と話した。