2012年01月10日
『労働を中心とする福祉型社会』の実現めざす=道本部2012国民春闘討論集会
道本部は、本日1月10日9時から札幌市・札幌サンプラザで「2012国民春闘討論集会」を開き、約250人が参加した。
冒頭、山上委員長は、昨年の東日本大震災の発生や知事選をはじめとする統一自治体選挙など、多くの課題における地本、単組、総支部における組合員の奮闘に敬意と感謝の言葉を述べた。
また、年明け早々から、地公三者共闘のたたかいや春闘、さらに、公務員制度改革の取り組みなど連続する取り組みを展開していくことに、引き続きの支援と協力を呼びかけた。
今春闘については、「改めて、デフレ経済からの脱却、労働者の賃金・労働条件の改善にむけた経営側の社会的責任を厳しく追及していく必要がある」と述べ、「昨年同様、正規・非正規を問わず労働者総体の賃金・労働条件を本気になって改善し、日本の経済の自立的回復や連合・自治労がめざす『労働を中心とする福祉型社会』の実現を図っていくものにしなければならない」と強調した。
さらに、『官製ワーキングプア』と言われている臨時・非常勤職員の組織化と賃金・労働条件の改善にむけて、「お互いにできることを精一杯職場・地域で取り組んでいきたい」と話した。
労働基本権問題については、昨年の通常国会で国家公務員制度改革関連4法案が提出され、その後、継続審議となっていることにふれ、「ねじれ国会の中で情勢が極めて流動的だが、引き続き今月の通常国会で臨時特例法案の可決・成立をめざす」と強調した。
地方公務員の問題や消防職員の団結権付与についても、「国公との同時スタートをめざして検討が進んでいる」と述べ、「引き続き残された諸課題の解決や協約締結権の早期回復にむけて、中央段階の取り組みをしっかり支え、同時に、法施行後、職場に対等の労使関係を作り上げていくことなど、具体的な取り組み課題を早急に示していきたい」と考えを述べ、理解と協力を求めた。
脱原発の取り組みについては、「福島原発の事故発生を契機に、エネルギー政策の転換を図り、計画中を含めて新規の原発はこれ以上作らないことを国策として決めていくことが必要だ」と指摘した。その上で、「既存の原発も、危険な地層にあるものや、古いものから順に原発を廃棄し、自然エネルギーに転換していかなければならない」と強調した。
そのためにも、現在取り組みを進めている「さようなら原発1000万人署名運動は、大変重要な意義がある」と述べ、「福島原発の周辺が、大量の放射能に汚染され人間が住むことのできない状態になっていることを忘れてはならない。何としても署名運動を成功させ、エネルギー政策の転換と脱原発社会を実現させよう」と呼びかけ、一層の協力を求めた。