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2009年03月13日

希望をもてない子どもたち 疲弊する労働者・教職員

3月12日、札幌市・教育会館で、連合北海道、北海道私立学校教職員など4団体が主催する教育の現在(いま)を考えるクロストーク09が開かれ約280人が参加した。

主催者あいさつで、連合北海道武田副事務局長から「教職員は疲弊しており、子ども達はそういう状況を見て希望が持てなくなっている」と述べ、また「『日の丸・君が代』」の強要は特定の価値を植え付けるものであり、子どもの権利条約に反するものであると話した。さらに教員の免許制度の問題点、フッ素洗口によるむし歯予防の問題点についてもふれた。

その後クロストークで、講師に関西学院大学教授・野田正彰さん(比較文化精神医学専攻)と北星学園大学教授・岩本一郎さん(憲法学専攻)が①憲法改「正」について②教育目標が教育基本法の条文の中に入りこんでいる事③07教育体制以降、教員の人間関係が希薄になっている事について話した。

憲法は、「現在の教育基本法の改「正」前と改「正」後では全く違い、現在は憲法を隠して法律が先行している」と岩本教授話指摘し、「矛盾している所を見せないようにして、良いところだけに光をあてている」野田教授は同調した。

また、教育目標について岩本教授が「子ども達の思想が決定される前から、道徳的思想を教育の中に組み入れることは自由な思想を阻害してしまう」という問題提起し、野田教授は「教えられる中に社会の現象を捕らえ、その先を見ることが教育である。社会でおかしい事は”おかしい”と言える環境を、教育としてつくる必要がある」という現在の社会構造の矛盾について話した。

07教育体制については、野田教授が「教員同士の分断が進められている。「『日の丸・君が代』」を強制され、そむいたら職務命令違反として研修という名の思想矯「正」の拷問に等しいものがある。これは憲法で保障されている思想良心の自由が侵害されている」と述べ、「国や社会に対し対応できない。そういった気持ちから”心”の病が横行している」と述べ、精神医学の見地から「君が代」斉唱中に座った教師が追いつめられていく実例をあげた。

まとめとして、「国家が一律に競争が良いこととし、評価制度の導入などを使い教師をバラバラにしている。また、要領よくやる人が良いという社会になっている。このことは、生きる意欲を失わせ、国家や当局に忠実な人をつくる教育がされている。人が希望を持つためには、受け止められる環境(社会状況)が必要である」とした上で、「横の連帯をつるためには普段から職場で話しをしてコミュニケーションをとる必要がある。労働組合より先に横の連帯から運動をつくることができれば、地域を巻き込んだ取り組みになるのではないか」と話した。


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