2009年03月10日
フッ素はむし歯予防に有効なの?疑問だ!=民主教育をすすめる道民連合
3月9日、札幌市・教育会館で、民主教育をすすめる道民連合や連合北海道が主催する「フッ素によるむし歯予防を考える緊急全道集会」が開かれ、約250人が参加しフッ素洗口の問題点を考えた。
厚生労働省は、2000年に「健康日本21」「健康増進法」、2003年に「フッ化物洗口ガイドライン」を策定し、生涯を通じた歯の健康づくりの推進(8020運動=80歳になっても自分の歯を20本以上保とう)と一体的に、学校における保健管理の一環としてフッ化物応用の実施を強化した。
これを受け全国で、国の動きに追随した歯科保健対策を推進しようとする動きが活発化した。
北海道でも、集団フッ素洗口している保育園、幼稚園、小学校、中学校は25市町村で、191施設で10,510人となり急速に進んでいる。
このような中、今定例道議会で自民党が「北海道歯・口腔の健康づくり・8020推進条例案」を提出するとしている。
主催者である民主教育をすすめる道民連合副会長白倉汎子さんは、フッ素についての問題提起で「自民党が強行しようとしているフッ素洗口は、国や道教委の意向を受けたもの」だと述べ「虫歯の予防は、栄養バランスの取れたもの、良くかんで唾液を出す、甘い物を食べ過ぎない、歯磨きで充分。WHOは6歳以下に使用を禁じている『疑わしきは使用せず』の原点にもどって考えよう」と強調した。
続いて、政策審議会・副会長高橋亨道議会議員(函館市・自治労組織内議員)は、道議会報告で、自民党と公明党が今議会で、フッ素洗口を条例化に向けて強行姿勢をとっていることについて「フッ素洗口は歯科医師会の悲願!なんとしてもこの定例会で強行しようとしている」と述べ、「フッ素の有害性、安全性をどう考えているのか、正しい情報を道民に伝えようとはしていない」と批判した。
問題点として高橋道議は、フッ素洗口で事故が起きたとき(飲み込むなどで体に異変が起きた時など)の責任の所在は「学校長」だという内容になっていると指摘した。
学校長にその責任を負わすとというのはどういうことなのか?
「健康は個人の問題。インフォームドコンセントが必要だ。このような条例を拙速に決めてしまうのは疑問がある。多くの質問で条例化させないように取り組みたい」と話した。
『北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例(案)』をめぐっては、3月9日に自民党が正式な提案をしたいという意向をしめした。12日に議運で協議、3月13日本会議で提案の日程となる。
次に、北教組養護教員部長・稲田啓子さんが、取り組みの経過で、何年にも渡ってフッ素洗口している学校があることや、一方的な『安全・有効』のパンフ配布の問題点を報告した。
その後、フッ素を考える新潟連絡会南雲明男さんの講演を受けた。
南雲さんは、「フッ素洗口の最終目標は、恐ろしい水道水フッ素化!」だと指摘した。「国民は健康に関する意識が芽生えており、学校でも歯に関する学習会を開けば1970年からのデータを見てもあきらかなように虫歯が減っている事がわかる。これはフッ素洗口が始まる前からである」とし、必ずしもフッ素で虫歯が減ったのではないと強調した。
また、「フッ素は飲み込むと、からだに危険な影響があり、インフォームドコンセントがない中で条例を決められるのは大変なことだ」と述べ、現在出まわっている「フッ素入りガム、フッ素入り歯磨きは危険で、絶対使うべきじゃない」とフッ素の問題点について提起した。
質疑の中では、「推進派の意見も聞いた中で是非について考えてほしい」という声も出された。今後、道議会の動向も見極めながらフッ素洗口が強制されることがないように求めていく必要がある。
集会の最後には、アピールが採択され、閉会した。