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2009年03月09日

ワーク・ライフ・バランスは家庭単位ではなく、個人として考えよう=国際女性デー北海道集会

3月8日、札幌市・教育会館で3・8国際女性デー全国統一行動北海道集会開かれ、約200人が参加した。

連合北海道男女平等局の高瀬局長は「150年前の今日、女性たちが立ち上がった日だ。男女の賃金格差をなくしワークライフバランスが実現する社会にしていくため、今日の集会をみなさんの運動の前進に役立ててほしい」とあいさつした。

講演では鹿島敬(かしま たかし)さん(男女共同参画会議議員・実践女子大学教授)が「私たちがめざすワーク・ライフ・バランス~男女共同参画の視点から~」について話した。


【画像】鹿島教授

冒頭、昨年海外で31歳(享年)の若さで不慮の死を遂げた愛娘について、生き方や考え方などを目頭を熱くされ話された。
(愛する娘の思い出綴った、『恵里子へ ボリビアで爆死した最愛の娘への鎮魂歌』日本経済新聞出版社、3月13日発売予定)

鹿島教授は、「全国に5,000万人の労働者がいるが、その中の1,700万人が非正規雇用者で、雇用の調整弁として働かされている。今なぜ非正規雇用が問題になっているのか。それは、若い男性の非正規が増えたからである。言いかえれば今まで女性労働が軽視されていたということだ」と述べ、「最近の報道に、経営者は『禁断の果実を食べる』とあった。それは安い労働力のみにだけ目を向けて、人を人材と見ずコストとして見てしまっている。しかしそれは会社への忠誠心や引き継がれてきた技術も失われることになる」と指摘した。

私たちは、ワークライフバランスは家庭単位で考えがちだが、鹿島教授は「ワーク・ライフ・バランスを家庭単位ではなく、個人として考えなければならない」と強調した。
男性もゆとりをもって家庭生活や地域活動を担うべき。性別にかかわりなく生き生き働き続ける職場づくり、不況の今だからこそ、問われる真価、新たな価値を創造するチャンスだと言うのだ。

最後に、「娘の死後1年が経過しやっと、講演して歩くことができるようになった」と述べ「自分がジェンダーやワーク・ライフ・バランスに熱心に取り組みをしてきたのは、ひいては娘が社会に出て一人の女性として、また母親としても働きやすい環境ができるようにとの思いだった。今後も、娘の意志を継いでこの活動を続けていく」と話した。

会場から、①ダイバーシティーの意味②職場にいる女性管理職には、男性と同じように情報がいかない状況があるなどの質問があった。

集会は満場の拍手でアピールを採択し終了した。


ワーク・ライフ・バランスとは・・・「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすととも、家庭や地域生活においても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて、多様な生き方が選択・実現できる社会」(内閣府「ワーク・ライフ・バランス憲章」)


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