連合北海道公務労協は3月2日11時から人事院北海道事務局長交渉を行った。
冒頭、高倉議長(全開発委員長)が要求書を手交し、連合春闘方針に触れたうえで「良質な公共サービスの提供という最大の目的のため、賃上げは重要となる」と述べ、労働基本権制約の第三者機関としてその役割を果たすことを求めた。
続いて大出事務局長(自治労北海道本部書記長)から2014年勧告は増額改定となったが物価上昇に追いついていないことや2006年民間調査で比較企業規模を拡大(100人以上→50人以上)した経過もあることから比較企業規模を堅持することなどを指摘し、各要求事項の説明を行った。
続いて交渉参加の各産別から非常勤職員がいなければ職場が回らない実態や、職場によっては任用年数の上限が設けられていること、再任用制度の運用に際し予算の関係上勤務日数が減少している状況、特地勤務手当と地域手当の矛盾などを指摘し、現場を確認したうえで本院へ上申するよう求めた。
人事院北海道事務局長は、給与改定について「情勢適応の原則という基本姿勢は堅持し職員団体の意見も伺いながら対応していく」とし、官民比較方法については「06年の見直しで適正なものと考えており、比較企業規模の拡大については現段階では考えていない」との認識を示した。また雇用と年金の接続については「人事院として定年延長が適当と考えている。平成28年度までに検討することが(国家公務員)法の附則にも盛り込まれている」とした。
そのほか指摘・要求事項について見解を示したうえで、各職場へ状況確認に行くことと要求については本院へ上申する姿勢を示した。
続いて、永田連合北海道組織労働局長は春闘情勢・STOP THE格差社会キャンペーン第3弾の取り組みに触れ「自治体や商工会議所をまわるなかで地方の崩壊につながりかねないと公務員給与の引き下げに対する憤りの声が寄せられる」とし「民間は公務員賃金を見ている。国内消費を引き上げるには公務員賃金の引き上げが非常に重要」と指摘した。
最後に高倉議長から本日の要求・指摘を本院に上申することを確認し交渉を終了した。