1月31日・2月1日、自治労会館にて2015年度第34回女性交流集会・2015年度女性政治学習会を開きました。
1月31日(土)・2015年度第34回女性交流集会 参加者:83単組・総支部、1消防協 ・148人
最初に、国立大学法人室蘭工業大学の清末愛砂(きよすえあいさ)准教授を招き、集団的自衛権と特定秘密保護法について講演を受けました。
集団的自衛権を行使すると、多くの自衛隊基地が集約されている北海道では各地が出撃港になる可能性があり、自分たちのマチが攻撃を受ける恐れがある、また集団的自衛権により攻撃を受けたアフガニスタンは10年経った今なお祖国に戻れない難民がいるなど、被害を受ける側と与える側といった国際的視点に立った平和運動の必要性を学びました。
また、イスラム国による日本人人質事件を例に、国民には憲法13条「生命、自由及び幸福追求の権利」があり、憲法99条で国はそれを守る責務があることも謳われているにも関わらず、自己責任論が噴出することはおかしい、憲法は圧力によって揺らぐものではないということが話されました。
参加者からは、『タイムリーな話で身近に感じた』『自分のこととして考えていかなくてはならない』『憲法や法律についてもっと学びたい』などの感想が出されました。
午後からは帯広市労連の吉村智恵美さんから「辺野古新規地阻止行動」の参加報告を受けました。今なお残る戦争の痕跡と、米軍基地が密集する現状が伝えられ、平和が脅かされている今、同じ過ちは繰り返してはならないという思いを共有しました。
その後テーマ別の分散会を開催し、多くの意見交換等がされました。
①子育て・介護をしながら働くということ
・制度や上司の理解がなく、子どもを産むことや働き続けることを悩んでいる
②定年まで働くということ
・心身の健康が保てるか不安
・女性に実力があっても研修・昇格等が後回しにされる
・働き続けるには良好な人間関係が重要
③組合運動のあれこれについて
・担い手不足や運動の進め方の悩みに対し、組合は自分や職場を守ったり改善したり、横のつながりを作る上でも大切
・細く長く続けられる体制が大事
④同じ職種の人と語り合いたい
⑤職場じゃいえない職場の悩み
分散会では、いまなお存在する男女不平等による実態や課題が出されました。男女がともに家庭的責任を担いながら働き続けるために、固定的性別役割分担意識にとらわれない運動が必要です。
2月1日(日)・2015年度女性政治集会 参加者:78単組・総支部、1消防協 ・138人
『国政報告・政治の現状と課題』として、あいはらくみこ参議院議員より講演を受け、会場からは多くの質疑が出されました。
巨大安倍政権に対峙していくためには、日本に民意、民主主義が根付くこと、国民の意識を変えていくことが大事。また、『女性の活躍推進法案』については、現状に対する視点が抜けているという認識を示され、民主党で対案を作ろうとしているとのお話でした。
その後、道本部総合研究室事務局長の酒井さんより国政、そして高橋道政の12年間の評価、検証を行っていただきました。
理念なきリーダーのもと失われた北海道の12年間は大きく、国の出先機関と化し、市町村・道民と乖離する道政とのお話でした。
参加者からは「高橋道政では新しい北海道は作り出していけない」「道政に関心を持っていなかった」など意見が出され、地方から民主主義を確立させるために、統一自治体選挙を戦う意思統一をはかりました。
2日間を通し、今日本の民主主義が脅かされ、安全で誰もが安心して暮らせる社会を構築していけるか否か、大きな岐路に立たされていることが浮き彫りにされました。また職場でも、いまだ女性は定年まで健康で働き続けることに大きな不安を抱いていることが明らかになりました。誰かの犠牲のうえに成り立つ社会、仕組みを許さず、誰もが健康で安心して働き、暮らせる社会の構築をめざし、女性部は今後も取り組みを進めていきます。