※この交渉情報は、単組のホームページ、機関紙、チラシ等には活用せず、内部意思統一用に止めてください。

 

公務労協・国家公務員関係部会は9月25日、地方分権改革推進本部が9月13日に本部決定した「国から地方公共団体への事務・権限の移譲等に関する当面の方針について」(以下「当面の方針」という。)に関し協議を行った。国家公務員関係部会から花村事務局長をはじめ、該当組織担当者らが参加、分権改革推進室からは七條参事官が対応した。

(※上記本部決定は、内閣府HPを参照:http://www.cao.go.jp/bunken-suishin/news/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/09/12/toumennohoushin.pdf)

 

冒頭、七條参事官が「当面の方針」について、以下の通り説明した。

(1) 現政権は、第1次安倍内閣で設置した地方分権改革推進委員会の勧告を踏まえた2009年の出先機関改革に係る工程表や、2010年の各府省自己仕分けの取組みなど、これまでの議論の成果を活かしていくこととしている。これに、地方側の希望するものを加えたものを検討対象とし、各府省が改めて移譲できるかどうかを再検討したものを地方側に照会した。

(2) 地方側からは、「移譲を受ける方向で検討」という回答が多かったが、その中には「他の権限を加えて移譲してほしい」という回答も多くあった。こうした各府省、地方とのやりとりを踏まえて、9月13日に当面の方針が本部決定されたものである。本部は全ての閣僚がメンバーとなっており、政府の方針として決まったものである。

(3) 当面の方針は、これまでの各府省、地方とのやりとりを踏まえ、別紙1~4に分類している。別紙1は、各府省・地方とも移譲の方向性は一致しており、移譲する方向で検討と調整をすすめるもの。別紙2は、地方が関連する事務・権限の移譲を求めており、調整を要するもの。別紙3は、移譲以外の見直しを着実にすすめるもの。別紙4は、各府省が引き続き実施するなどとしているが、地方が移譲等を求めているものである。

 これに対し、国家公務員関係部会参加者は以下の点について質した。

(1) 「出先機関改革に係る工程表」(2009年3月24日地方分権改革推進本部決定)では、「8府省15系統の機関を中心に出先機関の改革を進める」とされた。こうした「組織の見直し」はどう扱われるのか。

(2) 今回の移譲に伴って、人の動きはあるか。

(3) 別紙4の事務・権限について、どのような対応をするか。

(4) 事務・権限を受ける側の「地方公共団体」は、これまで広域連合も対象となっていたが、今回は「47都道府県」か。

  質問に対し、七條参事官は以下の通り回答した。

(1) 現在、検討しているのは、あくまで個別の事務・権限ごとに移譲できるかどうかということであり、組織論ありきということではない。

(2) 基本は、移譲する事務・権限に、現在、どれだけの経費がかかり職員が従事しているか、ということ。これについて、調べるところから始めているところ。

(3) 各府省が国に残すべきなどとした事務・権限について、地方側の意見に対する各府省の見解を聞いたところで、9月13日を迎えた。現在、各府省見解に対する意見を地方に照会中。

(4) 47都道府県が基本である。

 最後に国家公務員関係部会花村事務局長は、「移譲される事務・権限によっては、私たちの勤務条件にも影響が及ぶ。今後も節目毎の協議を要請する」と述べ、七條参事官もこれを了承したことから、本日の協議を終えた。