―永井地公部会議長代行「給与制度の総合的見直しは、地公の給与水準問題。地方・中央が結束し、取組みを強めていくことが必要」と決意を表明―
公務員連絡会・地公部会は、9月18日、今秋季確定闘争をめぐる情勢の共有化と取組みについて共通認識をはかることを目的に、2013年地方公務員賃金闘争交流集会を開催した。15時から東京・日本教育会館一ツ橋ホールで行われた集会には、全国から約400人が参加した。
冒頭、永井地公部会議長代行(全水道委員長)が主催者挨拶に立ち、「国からの地公給与削減「要請」は、地方自治の本旨をないがしろにするものであり、あらゆる場面で抗議を行ってきた。それぞれの団体で、地域の公共サービスを守るという観点から地域の実情を判断し、苦渋の決断をしてきたが、新藤総務大臣は、さらに削減していない地域に圧力をかけている。また、中期財政計画の中でも歳出特別枠の削減の方向性を打ち出し、閣議了解もなされている。8月30日に発表された概算要求は、地方財政について現時点での総務省の姿勢を示すもので、財務省がさらなる締め付けをしてくる可能性があり、その動向を注視していく。今年の人事院報告は、給与制度の総合的な見直しについて触れている。8月末に人事委員会事務局長等を集めて開催された総務省の説明会で、国公については配分の問題だが、地公にとっては水準問題となるとはっきりと指摘しており、来年の勧告に向け、注視し取組む。技能労務関係職種については、合理化と賃金の引き下げを目指しているものと考える。自民党のJファイルにも、公務員給与削減に関する内容があり、人事院に対する相当な圧力となったのではないか。政権が再交代し、公務員に対して厳しい態度で出てくること、新自由主義に基づいた対応をすることは明白だ。地方と中央が結束を固め、取組みを強めていく必要がある」と訴えた。
次に、吉澤公務員連絡会事務局長は、「人事院は報告における給与制度の総合的見直しの中で、地域間の配分のあり方について言及した。2006年からの給与構造改革が終了し、昨年の報告の検証においてブロック間の地域差はわずかであったことを踏まえ、地域間配分の見直しについては所期の目的を達したと人事院が自らしていたことを鑑みれば、総合的見直しは朝令暮改であり、言語道断だ」と述べた。
続いて、藤川地公部会事務局長が基調報告を行い、地方公務員賃金、地方財政を巡る諸情勢を報告した上で、2013秋季闘争の取組みについて、①月例給水準、一時金の維持、②地方財政計画における給与費の回復と地方財政総額確保、③確定交渉等において給与制度の総合的見直しの問題点の追究、④臨時・非常勤職員の雇用安定・処遇改善、⑤雇用と年金の確実な接続の5つの柱を重点課題として取り組むよう訴えた。
その後、各構成組織から、自治労・総合政治政策局の中平さん、日教組・秋田県教職員組合の進藤さん、全水道・中国地方本部の下垣内さん、日高教・徳島県高等学校教職員組合の髙橋さん、自治労連の関谷さんがそれぞれ、国からの給与削減の圧力に対する取組み、臨時・非常勤職員の取組み、再任用制度の改善、労働条件の確保などについて報告し、秋季確定闘争を全力ですすめていく決意を表明した。
最後に、永井地公部会議長代行の団結ガンバローで集会を締めくくり、秋季確定闘争への決意を確認し、集会を終えた。