image 6月14日、札幌市自治労会館で、活動家育成講座~土曜講座~第Ⅵ講座を開講した。この講座は、4月26日から今回まで、計6回にわたって、自治労運動の活動家と賃金をはじめとする単組運動に欠かせない課題、そして賃金制度の理解者育成を目的に開催し、最終日を迎えた。

第Ⅰから第Ⅱ講座までは、基礎編として組合運営の基本を、第Ⅲ講座からは実践演習を含めた賃金に関する制度と考え方、そして人事評価制度、総合的見直しなど、近年の取り組むべき課題についても学習を深めてきた。

最終を迎えた第Ⅵ講座では、第1課題に「休暇制度の全体像と交代勤務について」道本部櫛部賃金部長から、「公務職場における勤務時間を取り上げた解説書がない、学陽書房から出ている『地方公務員の勤務時間・休日・休暇』の解説書が出ている参考になる物件の唯一のもので、各自治体にもあると思うので見て欲しい」と、参考物件の紹介・解説の後、勤務時間の原則や各種の定義、週休日から振替休日、休息時間に至るまでの考え方を学習し、交代勤務制度のある職場を想定した祝日勤務についての考え方の演習を交えて学習した。

image (2) 第2課題では、自治労本部八幡ちひろ総合労働局部長を招いて「公務員賃金闘争の歴史と自治労の取り組み」と題して賃金闘争の厳しい歴史を学習した。八幡部長からは、「地方公務員賃金では、人事院勧告制度をどの様に捉えるか、この間、政争の具として使われてきた」、「地方財政の確保についても確認する必要がある」などのこの間も課題としてきたことをしっかり意識する必要性と、賃金闘争の歴史を北海道での取り組みなどの写真を交えて説明された。また、勧告といっても、今は完全実施傾向にあるが、その歴史は「賃上げ勧告の値切りと凍結もあった」、「自治労は労働基本権の回復と労使交渉により賃金決定を展望した賃金思想とスト闘争意識を醸成してきた」と、めまぐるしく変化する賃金闘争の歴史を紐解いた。

image (4) 最後の課題となる第3課題は、自治労北海道学校の学監でもある峰崎直樹道本部顧問を講師に「皆さん方と一緒に考えたいこと」と題して、受講者にむけて、「労働組合が信用される・頼りにされる存在となっているか」、「少子高齢化による自治体の崩壊も予測されている。自治体においても信頼が問われている」と労働組合と組合員の間での信頼関係の必要性や、現在の自治体を取り巻く情勢から職員としてもものを考え、地域住民との取り組みの重要性、そして「この人たちのために何ができるか、そうした考えとそこからの実践が信頼につながっていく」ことが述べられ、一方、国の状況から「日本は不信感が強い国、だから何もせず、失敗さえしない人が、いimage (3)つの間にか支持される。何でもあるが、希望がない国とも言える」と厳しく今の状況を指摘された。また、活動家に触れ、「責任を強く意識して欲しい。そこから、様々な経験や知識を生み出すことができる」とアドバイスされ、最後に受講者にむけて「今回のような講座による参加者間のネットワークを大事にして欲しい。様々な場面で大きな力になることは間違いない」と連携・連帯の大切さについても話された。

この活動家育成講座の最後は、6日22課題について学習、毎週開催という時期もありすべての日程に参加された受講者は数名にとどまったが、6日のうち、3日以上の受講者に「終了証書」を、峰崎学監より、それぞれに手渡した。峰崎学監は、閉校式で「このような講座は久しぶりの開催、今後、アンケートなどを実施すると聞いているが、率直な意見を寄せていただき、次につながる講座を皆さんでつくる意識を持って欲しい」とあいさつされ、全6日間、通算24時間の育成講座を修了した。

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修了証書授与の写真は一部で、修了者は、全体で18名です。

道本部は、引き続き課題内容や受講者アンケートを元に、しっかりと今回の取り組みを総括し、次に活かす取り組みを進めていく。

第Ⅵ講座に使用した資料は以下のとおりとなっています。地方本部、単組・総支部での活用をお願いします。

01 勤務時間・週休日・休日・休暇関係の概要と交替制勤務  02 演習  03 週休日の振替を行った際の時間外勤務手当措置の考え方  04 休息時間 人事院規則15-14及び北海道勤務時間条例  05 休憩時間 人事院規則15-14及び北海道勤務時間条例  06 時間外勤務60時間超の取扱いについて  07 休日給の支給について(給与法および人事院規則)  08 週休日の振替等と時間外勤務手当等との対応例  09 公務員賃金闘争の歴史と自治労の取り組み

峰崎学監による講話で使用した資料は以下のとおりです。

00 峰崎レジュメ  00 資料政府への信頼度  00 資料クルーグマンコラム