2017年3月18~19日、札幌市・北海道自治労会館で「労働者としてのモノの見方・考え方を養い、職場での運動実践につなげる」をテーマに開催し、62単組・総支部115人(うち女性27人)が参加した。
はじめに、斉藤青年部長のあいさつのあと、中村道本部組織部長から「労働者のモノの見方・考え方」と題し講演を受けた。
講演では、「労働者は経営者に雇用される者だが、会社は労働者で成り立っている。労働者が生み出した儲けを経営者・株主に分配され、労働者の賃金には反映していない」と現状の社会から見た労働者の状況や、中曽根首相の時代からはじまった臨調行革路線(三公社・五現業)、合理化攻撃の歴史などが説明された。また、「若いから仕事が遅い、わからないなど職場で悩む青年が多いが、経験が少ないのだからあたり前で、まわりが教えることで覚えていくのが仕事。青年は差別されていると感じているか?」「黙っていても誰も解決してくれない。一人で叫んでも独りよがりになってしまう。何が問題なのか?これでいいのか?働き甲斐や満足できる仕事、ただやらされるのではなく、労働をして生きていくという人間的な考え方を養ってほしい」と話された。
その後、第32回自治労北海道青年部夏期交流集会取り組み方針の提起を行い、分散会を行った。
分散会討論では、「新採用職員がメンタル疾患になったが、その職場は前任・前前任もメンタル疾患に追い込まれる厳しい職場だったにも関わらず、当局はそのことを軽く見て対応を取らず、本人ががんばった結果休職に追い込まれた」「月138時間の超勤を行い、体調不良になったことから総務課長に業務配分の見直しなど要求し一時業務の軽減がはかられたが、担当課長から数ヵ月後に『もう体調良くなったよね?』と業務分担が元に戻されてしまった」「退職する人数に比べて採用する人数が少ない。新人すら即戦力として考えなければならない状況にされている。人員増を要求することも重要だが、今いる人をどうやって辞めないようにするのか?を考えなければならないのではないか?」と本来組織として行うべき仕事が、職員個人の責任や負担で成り立っている現状が明らかになった。また、そのような実態に対し、「今青年の自分たちに何ができるのか?を考えることが重要」など改善にむけて単組・総支部として何ができるのか考えるきっかけにもつながった。
最後に、斉藤青年部長が「今の職場ではあたり前にさせられていることも『あたり前』ではなく、労働者として考えたときに『業務荷重が個人に課せられ業務量や責任は増大しているのに、賃金は低い』といった「オカシイ」に気づけるかどうかが重要。そこに気づくことで、問題点はなんなのか?解決にむけてできることはなんなのか?という動きにつながる。しかし、その気づきを持つためには自分たちは労働者であることを認識し、本来の職場ってなんなのか?という視点から物事を考えることが重要。困っている仲間を救うためにも、今日を職場改善にむけ、一歩踏み出すきっかけにしてほしい」と集約し、団結ガンバローで終了した。