北海道公務労協は、2月24日、札幌市・北海道自治労会館で「北海道公務労協春闘総決起集会」を開き、10産別110人が結集した。
主催者を代表してあいさつした高倉議長(国公連合)より、今春闘について「2月3日の連合本部2017春闘開始宣言総決起集会を皮切りに民間労組は連合の掲げるベア2%程度、定昇2%の賃金引き上げを目指し要求書を提出し、3月15日を最大の山場として交渉が展開されている。公務労協も昨日、2017春季生活闘争・公共サービスキャンペーン開始中央集会を開催し、今春闘における通常国会対策、労働基本権の確立、賃金労働条件に関する具体的な取り組みなど重点課題について確認をしてきた。国も自治体も財政難を理由に必要な人員が確保されていない。こうした中、職場では大規模な自然災害に対する対応も加わり超過労働の問題など大変な思いで公務を執行している。公共サービスに従事する労働者が劣悪な労働条件のもとにあれば士気も当然下がり、公共サービスの低下につながる。公務に見合った賃金水準の確保はもとより、定員の確保、超過勤務解消など労働条件改善にむけた交渉を積み上げていかなければならない。あわせて公務の職場においても増え続ける非正規職員の処遇改善と雇用の確保にむけ取り組みを強めて行く必要がある。連合にしっかり結集し、公務公共部門の役割を認識し、全力で春闘期の取り組みを進めていこう」とあいさつした。
あいさつに続き、三浦北海道公務労協事務局長(自治労)より、①連合に結集し、月例賃金にこだわり、底上げ・底支え、格差是正をはかる、②雇用と生活を守り、賃金水準の引き上げと公務員賃金の社会的合意の再構築、③働き方改革、ディーセントワークの実現、非正規労働者の珍答待遇、雇用と年金の接続など労働条件の改善、④良い社会をつくる公共サービスキャンペーンの展開などについて基調提起を行った。
吉澤事務局長は、「2月のはじめに連合と経団連の会談をスタートとして春の対応が始まっている。今後の経済動向を見ると、トランプ大統領のもとで「日米関係も含めてどうなっていくのか」と言うことが春闘の交渉の中でも無縁ではないということがマスコミ報道でも言われている。昨年の春の段階と比較すると、株価では昨年よりは企業環境は良いといえるが、単純な話とはならない。自動車など大手において、いわゆるトランプリスクといわれるものに対して労使がどう判断をしていくかと言うことが全体の相場につながってくる。そしてそのことが人事院勧告につながってくる。」などと情勢・課題について触れたうえで、「トランプリスクに対する危機管理を腹に据えて1年間取り組んでいく必要があり、今春闘は正念場である。職場からたたかいをつくっていこう」と訴え集会を終えた。