1月28日、札幌市・北海道自治労会館で、第36回女性交流集会を開き、79単組・総支部1消防協136人が参加した。

講演では、「『女性活躍』政策の課題を検証する~女性の『時間貧困』、男性の『関係貧困』」と題し、水無田気流さん(詩人・社会学者/國學院大學教授)から講演を受けた。DSC_0184

さまざまな統計や研究による数値をもとに、女性と男性の労働時間や家事労働時間の比較や離職率、給与比較などについて述べ、「日本社会はいろんな問題を抱えているが、パッチ修正ではなく、全方位的な雇用環境を改善しなくてはならない。男女問わず総合的な働き方暮らし方の見直しが必要である。働き方改革といっているが暮らし方改革をワンセットで考えていく必要があるのではないか」と述べた。

また、「自治労青年女性オキナワ平和の旅」に北海道本部から参加した山口樹里さん(釧根地方本部・臼町職労)、多田牧子さん(上川地本・富良野市労連)から報告をうけた。フィールド

DSC_0316ワークや講演で今のオキナワの現実を学び、「きちんとオキナワを見てくれる労組は自治労だけだと言ってもらった。ぜひみなさんにも参加をしてほしい」と呼びかけた。

また、6つのテーマを設け行った分散会では、「非常勤の参加者から、給料が少なくて倒れたらどうしようと心配。仕事掛け持ちしないと進学させられない。自分の体力や新しい仕事を覚えることが

不安。女性が集まる場を設けて地道に話をしていくことで団結していく、地道に活動していくことが大事」、「役員の担い手、次の世代にどうつなげるか。全体でサポートすることが大切。女性しか気づけないことは女性からどんどん発信していくことが大事で、交流が大切」、「女性の管理職少なく、管理職になったときの怖さがあり、管理職同士の評価も怖い。とある女性管理職が定年前に退職することとなり、「孤独だった」と言った一言が忘れられない。管理職を打診されたときに、まず断るのではなくどうしたら受けら

れるかを考えていくきっかけになった。管理職となった女性が孤独にならないように支えていける仲間づくりをしていきたい」など報告があった。

最後に、土田女性部長から「この間女性が働き続けることは基本的人権だとして、健康で差別なく組合に結集して働き続けることのできる職場をつくろうという運動を進めてきた、みなさんも誇りをもって公共サービスを担えるために、職場生活男性の働き方女性の働き方を見直す、そんな運動をひとつずつやっていっていただきたい」とまとめ、集会アピールの採択で閉会した。

 

翌29日は、2017年度女性政治学習会を開き、73単組・総支部1消防協121人が参加した。DSCN6285

来賓として、中央本部から重黒木女性部長にお越しいただき、「女性部の月間の取り組みの中で働き方を変えようという取り組みをしている県がある。職場では女性活躍という名で強いられてきているが、今一度どうして勤務時間が8時間なのか考えてほしい。忙しくさせられているという考え方。忙しいからこそ逆に集まろうという力をつけていくことが大切。先は長いかもしれないがあきらめたら負け。あきらめないことが勝つ第一歩。ともにがんばりましょう」とあいさつをうけた。

講演Ⅰでは、「どうなる?日本。どうなる?北海道。TPPは身近な問題…」と題して。徳永エリ参議院議員から講演を受けた。

TPPは農業問題だけでなく、医療や薬価労働雇用、食の安心安全について等、多くの重大な影響があることについて述べ、トランプ米国大統領の発言等にもふれ、「マスコミ報道にとらわれず自分の目で見極める力が大切。企業の利益だけで国民に負担させてよいのか、問題あるものはしっかり留める。企業の利益だけを考えて国民を議犠牲にして良いのか。議論なき一党体制を変えていくことが何より重要な問題である。経済連携交渉の情報が全く出てこない。国民に情報を提供して、国民全体でしっかり止めていくという運動をひろめていきたい」と述べた。

講演Ⅱでは、「国政報告・政治の現状と課題」と題し、あいはらくみこ参議院議員から講演を受けた。

今の国会情勢は、法を捻じ曲げ、閣議決定だけで決めていくという国会情勢や、戦争は絶対してはならない。回避できる。ということをきちんとやっていなかいといけないと述べ、「将来にどんな社会を残していくのか、女性が頑張れば社会が変わると思う。厳しい職場状況の中だと思うが、一番大事で一番ものを言い合える労働組合がみなさんにはある。そこを活発化させていく、その中心になっていっていただければと思う」と話された。

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最後に、土田女性部長から「日ごろから政治闘争の必要性を考え合える場として本学習会を毎年開催しており、組織内議員等の講演を企画している。私たちは数の暴挙で政治をさせない、労働者の視点で政策を実現してもらえる議員を国会に自治体に送り出す、ということを今から始めていきたい」とまとめ、決議文の採択で閉会した。