北海学園大学との連携講座は、学生に地方自治と公共サービスの現状とその意義をアピールし、地方自治体や公共サービスで働くことの意味・意義について考えてもらうとともに、労働組合の積極的な役割を認識してもらうことを目的に実施し、今年で2年目を迎えます。

8回目は6月3日に開催し、自治労組織内、相原久美子参議院議員から「若者と政治/自治体政策と政治を考える」をご講演頂きました。

冒頭、相原参議から「今の国会では女性議員が圧倒的に少なく、先進国で最低レベル。だから女性の問題は後回しになって、『日本死ね』というブログが話題になってしまう。それと同時に、高齢の議員ばかりで、投票に行く人も高齢者が多い。だから奨学金などの若者の課題が後回しになってしまう。」と問題提起があり、その後、川村教授との対談方式で①社会保障と税、②雇用と労働についての問題点を解説しました。これを元に、学生はグループ討議をして相原参議と討議をする形で講演が進みました。学生から「奨学金などで教育の格差が広がっている。国の借金も増えており、これをどうするのか真剣に考えているのか。消費税を増税することは構わないが、これをどう使うのかが大事だと思う。安倍首相は先延ばしにしたが、いつかやらなければならないのではないか。」という意見に対し、相原参議は「まず、デフレ脱却という方針は間違っていないが、物価が上昇しても賃金は上昇していない。アベノミクスで増えているのは企業の内部留保と株式の売買利益のみ。国民がしっかり稼いで、しっかり納税するのが国として健全な形。経済政策を転換し、個人の所得が増えなければ消費増税はできない。」と、アベノミクスの下で消費増税ができないことを説明しました。

また、「最低賃金は\1,000ぐらいで妥当だと思う。同一価値労働同一賃金が実現されれば、非正規雇用も怖くなくなるのではないか。」という意見に対して、安倍政権がめざす同一労働同一賃金は、労働者の賃金を低く抑えることを目的としており、先に説明した経済政策から考えても間違っていることを述べた上で、「労働法制については労働組合が頑張っているので、まだ、報道され、国民に知らされている部類だと思う。それでも、派遣法については国民の5%程度、残業代ゼロ法案についても40%程度の認知度しかない。本当に恐ろしいのは、国民に知らされることなく、様々な法律が成立してしまっているということ。例えば、今国会でドローン規制法が成立したが、これについて国民はその内容をほとんど知らされていないのではないか。」と、国会の問題点についても言及しました。

最後に相原参議は「国会は税金で運営している。つまり皆さんはいつでも見学できるということ。川村先生や自治労道本部を通じて頂ければ対応するので、来てほしい。」と述べました。

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