道本部社会福祉評議会は、528日(土)~29日(日)に札幌市・自治労会館で「2016年度道本部福祉・介護集会・第26回全道保育集会を開き、56単組・総支部から133人(28日には92人、29日には110人)が参加した。

はじめに、主催者を代表五十嵐DSC_0004し北海道本部社会福祉評議会・五十嵐太一副議長が「今回は参議院議員選挙があるので、保育集会と福祉介護集会を合同で行うことした。保育現場では待機児童が多くなった。保育士・介護士は人材不足となっている。各自治体では募集しても来ない状況だ。大きな問題だ。臨時・非常勤職員が増えている。処遇改善を行い正職員にすべきだ。保育士不足改善もするべきだ。現場の声を国、自治体に届けよう」とあいさつした。

 

 

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その後、来賓の自治労本部社会福祉評議会・西村正樹議長が「集会の目的は組合員が情報交換と交流を進めていく。労働者の職場環境、労働条件、労働環境をどう変えていくのかが議論となる、現場の状況を情報交換し、何が問題か具体的な改善を行うことが必要。2日間で確認していこう。今年の参議院議員選挙が山場となる。しっかりと投票に行こう」とあいさつした。

 

 

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次に、自治労北海道本部・難波優副委員長が「自治労本部中央委員会で道本部代表として、臨時非常勤の処遇改善や組織化の取り組み、賃金闘争、政治闘争について発言した。最大の課題は7月の参議院選挙だ。安倍首相は憲法改正が争点と明言している。安保、原発、辺野古、貧困格差、労働法制、子育て、医療、介護など多くの課題が山積している。共通するのは「命」だ。戦争する国日本、平和な国日本が選択肢だ。「えさきたかし」が負ける選挙にしてはいけない。皆さんの支持と他の人に広げていただくことをお願いする。社会保障の在り方や、地方財政の骨格について6月の「骨太方針」に多く盛り込まれている。国民目線での予算確保が必要。課題を共有化し取り組んでほしい」とあいさつした。平川DSC_0018

その後、講演Ⅰ「社会保障制度と貧困対策」と題し、日本労働組合総連合・総合政策局生活福祉局長 平川則男さんが講演した。

平川さんは「連合は保育介護の処遇改善に向けた取り組みを重点課題に取り組んでいる。安倍政権は「一億総活躍」新3本の矢などで待機児童の解消や介護離職に取り組むとしているが処遇などの人材確保ではなく規制緩和や箱物で対応しようとしている。民進党が国会でも強く対策し、給与アップ法が通ったが財源がないので今後の経過は注視していかなければならない。子ども子育て財源が増えるが一部では公立は関係ないと解釈している自治体もあるが間違いだ。交付税も増えておらず、各都道府県の財政課長を集めた会議でもきちんと発言されている」と述べ、「貧困生活保護の実態」「貧困に陥る要因」「具体的な相談」「生活困窮者支援の取り組み事例と制度の創設」「若者雇用を取り巻く課題」について説明した。

その後、3会場に佐保DSC_0027分かれて講演を行った。講演Ⅱ1では「介護保育制度の課題と自治労運動の取り組み」と題し、自治労本部社会福祉評議会・佐保昌一事務局長が講演した。

 

 

 

 

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講演Ⅱ2では「ワークショップ~みんなで学ぼう簡単な手品~」と題し、自治労北海道本部後志地方本部・北本靖男書記長 が講演した。

 

 

 

 

講演Ⅱ3で「障害者雇用相星DSC_0037促進法の概要について」と題し、自治労本部障害労働者連絡会・相星勝利代表幹事 が講演した。

 

 

 

 

 

 

2日目は、分科会を開催した。

1分科会「子ども・子育て新制度と公立保健所の役割について」

講師:自治労社会福祉評議・西村正樹議長(参加者20人)

2分科会「保育所における保護者対応について」

講師:札幌国際大学短期大学・油田厚夫非常勤講師(参加者27人)

第3分科会「保育士の処遇改善と非正規雇用の問題」

講師:北海学園大学経済学部川村雅則教授(参加者14人)

第4分科会「生活困窮者自立支援の施行状況等について」

講師:北海道保健福祉部援護課・吉良雄一郎主査(参加者8人)

第5分科会「家族介護と介護職員の実態」

講師:自治労社会福祉評議会・佐保昌一事務局長(参加者18人)

第6分科会「介護実践」

講師:札幌西円山病院リハビリテーション部・伊藤隆部長(参加者8人)

第7分科会「他府県の障害者に関する事例について」

講師:自治労障労連・相星勝利代表幹事(参加者15人)

各分科会とも講演を受けた後に、質問・意見交換を行い講師からアドバイスをいただくなど、他の職場の実態を学び合った。

参加者からは、「私達国民がしっかり考えて意見を持ち、選挙等で主張していかなければならない様な問題を様々に分かりやすく見せてくださり、有難かったです。この国の国民を生きやすく、また国際間平和を実現する社会作りの一助を為す手伝いが私にもできれば頑張りたいと思います」「とても勉強になった。様々な子どもに関わる職場で働く方と交流したり、話を聞くことで、より自分の考え方が広がる機会となった」「保育の現場で生かせるマジックを覚えたいと思っていたので、今日は楽しく参加することが出来て良かったです。ぜひ今日覚えたことをお誕生会や楽しみ会、お別れ会で使えたらと思います」「介護の仕事を始めて、23年の人達が、腰を痛めかけたり、体の不調が出始めて、この仕事を止めるか続けるか迷っている人たちに、受けてほしい分科会でした」などの意見が出された。