座長養成講座①道本部青年部は3月12日~13日、札幌市・自治労会館で「労働者としてのモノの見方・考え方を養うことで職場でのオカシイに気づき、職場・単組での実践につなげる」をテーマに「2016自治労北海道本部青年部座長養成講座」を開催し、13地本から59単組・総支部112人(うち女性20人)が参加しました。

はじめに、斉藤青年部長のあいさつのあと、前自治労九州地連青年部長 石口 敏広さんから「職場・社会をどうみるか」と題した基調講演を行いました。

座長養成講座②講演では、実態点検により職場で起きていることを確認し、次にその原因・背景を考え、そして社会を考えること、また、そのために「モノの見方・考え方」を身に付けることが必要ということを学びました。JTB職員がバスの手配を忘れてしまった事件を例に挙げ、「ミスをした人が悪い」で済ませずに、その背景に何があったのか?もしかしたら、休む間もなく毎日夜中まで残業していて手が回らなかったのかも知れないというように本当にミスした人だけが悪いのかという背景も考えてみないと本質は見えてこないということを学びました。最後に仲間の実態から運動の実践に結びつけていくためには、「何のために?」「何を?」「いつ?」「誰と?」「どのように取り組むのか?」という目標を明らかにすることや一緒に取り組む仲間を作っていくことが改善の第一歩につながるということを学びました。

座長養成講座③参加者からは、「税務職場では収納率向上のために、生活状況が厳しい滞納者にも差し押さえをしないといけない」という話から、生活状況が厳しい相手から徴収することへの思いや職場ではどんな変化が起きたのかなど討論していくなかで、「本当は生活に困っている人から徴収するのは悪いなと思うが、収納率というノルマ達成のプレッシャーが強く、やらざるを得ない」というように本来の住民サービスとは違うと思いつつも、仕事としてやらなければいけないという労働者の気分をうまく利用されているのではという気づきにつながったとの報告がありました。

 

分散会討論では、2つの分散会から報告があり、各分散会で出された特徴的な声を全体で共有しました。その中では、「業務量に対して人が少なく対応できない状況が続いているのに人員増はされない。体調が悪くても、忙しいくて無理矢理出勤せざるを得ない」「評価制度において、ボランティア活動をしないとマイナス評価を受ける項目があり、プライベートで対応するべきボランティアが評価対象になっていることはオカシイ」など、労働者としての視点を学んだことで、自分たちの置かれている状況を考えるきっかけにつながり、改善のためには多くの仲間と本音で話し、職場で実践していこうという強い決意を確認しました。座長養成講座④

集会の最後に、佐藤書記長が「すべての取り組みは組織強化につながるものであり、今集会で学んだ「労働者の視点でものを見る」ということを多くの仲間に拡げ、各単組・総支部での実践につなげていこう」と集約し、斉藤青年部長が団結ガンバローを行い、閉会しました。