1月28日13時、東京都・TOC有明で「自治労150回中央委員会」がはじまった。

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DSC_3836はじめに川本・中央執行委員長は、自治労本部を代表して当面する重点課題についてあいさつとした。

1点目に、東日本大震災、福島第一原発事故について、「震災から5年が経過しようとしている。安倍総理は所信表明で『復興は進んでいる』と演説したが、いまだに約18万人が避難生活を強いられており、生活再建には程遠い状況にある」と述べた。また、「福島第一原発事故からの再生を進める福島県について、人口減少による税収減少などで財政力が弱い自治体が多く、負担が重荷となり、復興にブレーキがかかることも懸念される。被災地自治体や住民の声を生かしたきめ細かな支援を続けていくことが必要だ」としたうえで「引き続き、『風化』させない取り組みを進めるとともに、被災自治体が復興に集中できるよう、人員不足の解消、財源確保にむけ、関係省庁、国会対策に取り組む」と述べた。

2点目に、2015賃金確定闘争「人事院勧告を踏まえた、給与法の改定は、1月20日に、ようやく可決・成立し、昨年4月に遡及して月例給・一時金ともに引き上げられることになる」と情勢を述べたうえで、「自治労としては、2月10日を統一行動日とする、2015確定闘争の第2次統一行動を配置し、取り組みを進め、年度内の引き上げ改定を確実に実施させるべく、改めての取り組みの強化をお願いする」と呼びかけた。

3点目に、2016春季生活闘争について「連合は、4%程度の賃上げを要求する2016春闘方針を決定した。『底上げ・底支え』『格差是正』をスローガンに、月例賃金にこだわった賃上げの実現を求めていくこととしている。経団連は、『賃上げはベアに限らず、さまざまな選択肢DSC_3812が考えられる』と慎重な姿勢を示しているが、企業の内部留保は過去最高を記録しており、労働者側への適正な配分を労働組合としてしっかりと求めていかなければならない」と述べたうえで、「自治労は、給与制度の総合的見直しによるマイナス2%の回復分に、連合方針の『底上げ・底支え』『格差是正』分の2%程度を加えた、4%程度(定昇除く)を賃上げ要求基準として、2016人勧期・確定期までを見据えた、賃金改善の取り組みを進めていく」と強調した。さらに、「70万人にのぼる自治体の臨時・非常勤等職員の処遇改善は、地域公共サービスを維持・提供していく上でも極めて重要な課題。『公共サービスを担う非正規労働者10万人組織化』方針に基づき、組織化・処遇改善・公契約条例の制定の取り組みを進めていく」と述べた。

4点目に、政治課題・参議院選挙について「安倍政権は『地方創生』『1億総活躍』などと、選挙のたびに国民受けを狙った政策を打ち出しているが、その陰で、国民主権から国家主権、地域主権から中央集権への動きを強めている政権だ」と批判した。さらに、「安保関連法をめぐって、憲法解釈を都合よく変更し、国民の反対にもかかわらず、強行したのが安倍政権。沖縄普天間基地の辺野古移設や原発の再稼働についても、同様のことが言える。立憲主義否定、民意軽視の独善的な政策推進に歯止めをかけていくためにも、7月の参院選は極めて重要な意味を持つ。自治労の代表として『えさきたかし』の再選を何としても勝ち取らなければならない。集会・会議・職場・家庭など、あらゆる場を通じて、政治に関与することの重要性と、自治労の代表を国会に送り出すことの重要性を組合員の皆さんに伝えてほしい」と呼びかけた。

中央委員会は、「2016自治労春闘方針」「当面の闘争方針」などを決定し、明日29日に終了する。