連合北海道公務労協は、7月1日、人事院北海道事務局長交渉を行った。
交渉に先立ち、高倉議長(全開発委員長)が「民間春闘は昨年同様賃上げの傾向にある。一時金についても昨年12月・6月を見れば引上げとなっている。しっかりと勧告に反映されるよう要請する。また、超過勤務の課題をはじめ、実効性のある対策を求める」とし、要求書を手交した。
次に、大出事務局長(自治労北海道本部書記長)が月例給・一時金の引き上げること、扶養手当については民間実態を踏まえた検討とすること、雇用と年金の接続については定年延長にむけた対応をとること、非常勤職員等の処遇改善など要求事項を説明し本院へ意見反映することを求めた。
続いて、各構成組織の個別課題についても指摘した。国公組合からは職場が集約された中で、広域な管轄区域を抱え職務に当たらなければならないことや、北海道という寒冷積雪地での職場実態を踏まえた手当の措置・拡充などの具体的要求や、再任用職員の処遇改善について要求した。地公組合からは、2006給与構造改革や2015給与制度の総合的見直しにより地域で働く公務員の賃金が引き下げられ、それにともない地域経済に大きな影響を与えていることや、17年にも及ぶ独自削減と人事院勧告に基づく給与水準引き下げのなかで、地域で懸命に働く教職員の実態について報告した。
人事院北海道事務局長は「職場の実情を伺うことは重要と考えており、従前同様、本院に伝えていく」との姿勢を示し、各項目課題に関し、給与については「情勢適応の原則に基づき、職員団体の意見も伺いながら検討する」とし、その他の要求事項については民間における制度の運用状況や民間調査に基づき対応すると回答した。
永田連合北海道組織労働局長は春闘結果について「1999年以来の2%以上の賃上げがされ、中小・地場も含め底上げがはかられている」としたうえで、「GDPを上げるためには賃上げが必要であり、公務員給与の動向が大きく影響する」とし、「最低賃金を引き上げるためにも、道内賃金を引き上げるためにも公務員の賃上げが必要なのが北海道の実態」と訴えた。さらに、過労死防止推進法にも触れ「過労死防止の観点で業務量に見合った定員の確保という要素が大きい」と指摘した。
最後に高倉議長が本院への上申を確認し、交渉を終えた。