6月13日、札幌市において連合北海道女性委員会主催で「男女平等雇用機会均等法集会」image (1)が開催された。

冒頭、主催者を代表して山田委員長から「6月月間の全国統一行動日に道に対して要請行動を実施、男女行動参画について意見交換してきた」「女性労働相談を連合で行ってきた。十数件の相談だったが、『いまだにそんなことが通っている職場』が数件あった。そうした実態にも向き合っていくことが必要」などあいさつされた。

基調講演では、日本医療大学保健医療学部看護学科 林美枝子教授を講師に「男女雇用機会均等法、30年を振り返って」と題した講演を受けた。林教授は、「均等法を話すときに、前段に文化人類学から入る。文化相対的視点からの性別の理解が必要、日本は筋金入りの性別文化圏」とはなされ、文化は偶然の所産であり、何事もその繰り返しと前置きした上で、「日本の高度経済成長は、家族主婦による本来国がやるべき政策(介護や子育てなど)に予算を付ける必要がなかった。そのためほとんどの予算をつぎ込めた」、一方高齢化にも触れ「高齢化は7%以上、高齢化社会は14%以上と定義がされているが、それも“高齢年齢”の定義による。今は65歳以上になっているが、14%超えるようであれば、それを70歳や75歳に定義すれば良いだけのこと」、またポジティブアクションにも触れ、「4割以上と耳にするが、差別や区別があるから介入する、同数であれば介入することはない。」とし、「国は4割を「相当程度少ない」としている。が、その取り組みは丸投げ、状況に応じて相当な介入も予測できる」と話された。また、日本は男女の雇用格差をなくせば、国内総生産(GDP)は16%増えると、世界経済フォーラムの研究結果を照会された。北海道の状況として、助成就業率のいわゆるM字カーブにたとえて、「北海道のM字の非就業率は、全国平均を大幅に下回っている」と、北海道での取り組みの低さについても紹介した。

image (3)講演の後、自治労北海道本部臨時・非常勤等連絡会議で、副議長を担っている佐藤るみ子さんから、実態報告として「札幌市での取り組みで、継続雇用や職場改善、賃金など勝ち取ってきた」と組織の立ち上げから取り組みの経過を含めて報告され、さらに政府が進める労働法制の審議に対する危機感についても述べられた。

北教祖、UAゼンセン、情報労連から産別報告を受け、最後に内藤事務局長が「法律の整備は進んでいるが、職場で活用できていない。今も6割の女性が妊娠を契機として退職している」「すべての産別で男女平等について方針化する取り組みを続けているが、全体化していない。引き続く取り組みの強化をお願いする」とまとめて集会を終了した。