「戦争をさせない北海道委員会」は6月4日、札幌市・大通公園西3丁目西側で「総かがり行動」を開き、市民ら約150人が集まった。
「総がかり行動」は、北海道としても、東京都で連日行われている官邸前や国会前での「戦争関連法制阻止行動」と連動し、安倍政権の政権方針の転換・退陣に追い込むための世論喚起を目的として行われ、今後6月24日まで行われる予定。
集会では、藤盛・北海道平和運動フォーラム代表が「安倍首相は集団的自衛権講師による自衛隊のリスクはないと答えるなど、なされる質問に対してすべてはぐらかしている」と批判したうえで、「5月30~31日に行われた共同通信世論調査では、戦争関連法案に対する安倍首相の姿勢に関して説明不十分との回答が『81.4%』、自衛隊が戦争に巻き込まれるリスクが高くなると答えたのは『68%』にのぼった。与党は厳しい状況に追い込まれているといえるだろう。安倍政権の暴走を止めるため市民が声をあげ、運動の輪を広げよう」と呼びかけた。
長谷川衛・民主党札幌市議会議員は、教育現場で働いていた経験から「教職員時代は、『教え子を戦場におくるな』をスローガンに軸に活動してきた。市民のみなさんに現政権についてもっと考えてほしい。戦争の反省と、反戦への思いから教育基本法と憲法は同時期にできたもの。しかし、教育基本法の精神は2006年に骨抜きにされ、今では憲法も改悪されようとしている。今が来た道に戻るかどうかの分岐点だ。市議として市民に事の重大さを訴えていく」と述べた。
北星学園大学・岩本教授は「5月18日、参議院本会議で安倍首相が『存立危機事態』の例としてあげたのは『国内でライフラインが途絶えるなど、国民生活に死活的な影響が生じる場合』であり、その念頭にあるのは中東・ホルムズ海峡が機雷で海上封鎖され、石油輸入が途絶えた場合に、国民の生命を脅かす深刻な事態に陥れば自衛隊を派遣し、機雷掃海させるということ。日本は非道徳的であり正義から外れた恥ずべき国になろうとしている」と批判した。
集会後は、「憲法改悪反対!安保法制絶対反対!」と訴えながら、札幌市内をデモ行進した。