5月23〜24日、東京・自治労会館、TKP市ヶ谷カンファレンスセンターを会場に第53回自治労はたらく女性の集会が開催され、36県本部、1社保労から152人が参加しました。北海道からは7人の女性組合員が参加しました。
1日目、基調講演では「安倍政権の女性活躍と課題〜shineは『輝く』か『死ね』か」 と題し、和光大学現代人間学部教授の竹信三恵子さんから講演を受けました。話題のピケティの資本論からアベノミクスがもたらす格差について言及され、生活保護基準、介護報酬の引き下げ、派遣法改定など「再分配の視点の弱さ」を指摘されました。国家戦略特区での外国人家事支援人材の導入検討が進められているが、公的部門への予算が削減されることにより、公的サービスの民営化が進み、ケア労働に外国人労働者が派遣されることが想定される。自治体労働者として、外国人家事支援人材の導入に関心をもたなければならない。また、アベノミクスの女性活用政策がもたらすものは、男性並の長時間労働に合わせることができた女性が自力で福祉サービスを購入し、これを低賃金の女性が支える構図、すなわち女女格差の拡大であると話されました。「明日はこれまでの続きではない。とんでもない事が起ころうとしているという危機感を持ってほしい。女性のみなさん、ぼーーっとしてませんか?!」とピシャリと参加者に檄を飛ばされていました。
引き続き午後からは5つの分科会に分かれて討論しました。
【第1分科会】「賃金と人事評価制度についての交流」
【第2分科会】「健康で働き続けられる職場づくり」
参加報告:旭川市職労 西山淑枝さん
参加者:北斗市職労 森昌子さん、中頓別町職 小林美幸さん
【第3分科会】「憲法と女性の人権・平和について考える」
参加報告:道本部女性部長 上島早苗
【第4分科会】「臨時・非常均等職員の労働条件と組織化」
参加報告:札幌市労 佐藤るみ子さん(臨時非常勤等職員連絡会副議長)
参加者:富良野市労連 村上浩美さん
【第5分科会】「女性部の組織強化」
参加者:足寄町職 大浦三奈さん
2日目は記念講演「女性が健康で働き続けるために」と題し、百合レディスクリニック院長丸本百合子さんから講演を受けました。定年まで健康で働き続けるために「母性保護」ではなく「女性の健康」と捉えて考えることが大切。健康は「子どもを産むため」だけではないし、「家族や職場に迷惑をかけないため」でもなく、自分が快適に生活するための、憲法に保障された権利である。「自分のからだの主人公は自分自身」という内容が、社会・経済・政治的に保障されるべきである。女性のからだが良好な職場は、男性の健康にとっても好ましい職場ということを医学的な視点を交えながら話されました。
丸本先生の講演データです(パワーポイント)。大変分かりやすく、読むだけでも学習になりますので、学習会等にご活用ください。
女性が健康で働き続けるために配付資料20150524 (2)