第149回自治労中央委員会では、「給与制度の総合的見直し、人事評価制度の課題など賃金関係」「沖縄基地問題も含めて集団的自衛権、安全保障関連法案反対に対する取り組みの強化」「来年の参議院選挙での『えさきたかし』再選にむけたたたかい」について発言があった。

SONY DSC中央委員会2日目の本日5月28日は、北海道本部・大出書記長が、2015春闘総括をふまえ、「同一価値労働・同一賃金」をめざす議論を再開し、「ラス対策を含め今後の賃金闘争の対策を強化」すること、また、「集団的自衛権行使に伴う安保関連法案阻止」に向け、「民主党・連合・平和フォーラムとともに国民世論喚起」をしなければならない。そのためには「えさきたかしの当選は必要不可欠」であり、全国の自治労の仲間とともに勝利にむけたたかう、と発言し方針を補強した。
発言趣旨は下記のとおり。
◆2015春闘の総括関係について

連合の春闘総括議論はこれからだが、この10数年にわたって実質賃金が低下していることに対して、問題意識を持って昨年からベースアップを方針化したことは非常に重要なことであった。方針上べースアップ要求を「2%以上」と掲げたのはすべての構成産別が賃上げ要求にこだわった姿勢と受け止めることができる。

しかし、実質賃金を増加させる必要があるのに、「2%以上」としたことは、連合の制度政策闘争と賃金闘争との方針の整合性をどのように総括するかの問題として受け止めて、今後の総括議論に参加していただきたい。主たる組織が人勧制度による公務員組合からの問題提起はなかなか難しいと考えているが、連合の産別自決主義を乗り越える議論に自治労からも積極的に意見反映し、各地域おいて役員を担う自治労が積極的に地域における春闘に参加しながら、非正規労働者の課題や介護労働者の処遇などの改善に向けた取り組みを進めるなど、地域春闘の再構築にむけた役割を積極的に担っていかなければならない。

等級別基準職務表の条例義務化に際して

総務省から発出された副大臣通知はきわめて問題の多い通知といえるが、最低でも国の人事院規則では係長職は4級まで到達しているという事例を示させることができなかったのか、非常に残念に思う。これ以上の余計な助言等を出させないために、今まで以上の対策強化をお願いしたい。

今後の賃金闘争にむけて

2006年の給与構造改革以降、総合的見直しまで地公給与を焦点とした攻撃が続いているが、今後さらに国家財政を理由として、地方交付税や地公給与の削減が検討されているというところだが、このような一連の攻撃に対して自治労として対峙する理論武装が必要となってきている。

学識経験者などとの連携のもとで、「同一価値労働、同一賃金」をめざす議論を再開し、単に国家公務員の給与に準ずるということではなく、地方公務員としての給与水準を確立するための方針議論をお願いしたい。同時にラス問題対策については、諸手当を含めた比較方法とするなどの対策をさらに進めていただきたい。

集団的自衛権行使に伴う安保関連法案阻止に向けた取り組みについて

北海道では、集団的自衛権行使容認問題において、民主党・連合・平和フォーラムとともに、世論喚起につなげる各種運動を展開してきた。この間、憲法改悪に伴う「憲法と平和」学習会への参加、また既存の安全保障関連法案を一括した「平和安全法制整備法案」並びに米軍以外の他国軍隊を後方支援するなどとした「国際平和支援法案」の閣議決定に伴う緊急街頭集会への参加など、関係団体と連携をはかりながら大衆行動の結集に努めてきた。

また、北海道本部の独自の取り組みとして街宣行動や署名行動を展開し、道民世論の喚起の拡大につなげてきた。今後北海道では民主党と連合北海道が共同で、格差是正とあわせ法案阻止に向けたキャラバンの展開する。

さらに連合北海道は、平和の集いや独自署名などに取り組み、解釈改憲による集団的自衛権行使容認を認めないスタンスで、法案阻止の取り組みを進めている。安倍政権の戦争する国づくりへの行為を阻止するためには、広範な国民運動の構築と、政治勢力の結集が不可欠。自治労がその運動の先頭に立つ決意で、本部も連合としっかりとした運動を進めるために、引き続き連合への意見反映と、国民世論の拡大と結集する体制の確立を要請する。

第24回参議院議員選挙にむけた取り組みについて

この間1強多弱の政治情勢を打開できず、野党が巨大与党に対する対抗軸を国民に明確に示せない状況から、昨年の衆議院選挙や今春の統一自治体選挙において投票率が過去最低を更新し、国民の政治・政党離れが顕著になってきている。

このような状況下で安倍政権は、国民議論を無視し、安全保障関連法案の成立に向け邁進している。安倍政権の最終目標は戦争をするための憲法改正であり、来夏の参議院議員選挙での改憲勢力での3分の2獲得。安倍政権の暴走を止め、憲法改悪を阻止するためにも来夏の参議院議員選挙は重要なたたかいであり、広範な政治勢力の結集が必要不可欠。

11147071_1432599027047140_6660125087930370797_nとりわけ立憲フォーラム事務局長として、憲法改悪阻止の先頭で活動されている組織内「えさきたかし」の役割は重要だ。この間の選挙結果や政党支持率などを見ても、前回以上に厳しいたたかいであり、自治労の議席を死守するためにも早急な運動展開が重要と考える。北海道本部としても6月5日開催の第121回中央委員会において組織内「えさきたかし」の推薦決定を行う予定であり、決定後速やかに後援会加入活動や周知活動を展開する。

今後職場・地域において組合員との対話を通じ、自治労が行う政治闘争の意義を共有し、組合員・組織が一丸となってたたかう態勢を構築して、組織内「えさきたかし」当選にむけ、全国の仲間とともにしっかりとたたかいを進める。

 

本部中央委員会は、本日15時まで行われる。