10月10日、自治労北海道本部賃金担当者会議を開催し、84単組・総支部117人が参加した。

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開会にあたり、大出書記長が「2013年人事院報告では、給与・一時金の改定は無かったが、地公給与削減課題や雇用と年金の接続の課題、2012人勧の昇給・昇格の見直し、2011人勧の現給保障の廃止課題、臨時・非常勤職員の処遇改善などの積み残し課題や単組独自課題の解決にむけ、秋の取り組みに結集してほしい」とあいさつした。

その後、自治労本部・田中総合労働局長より「2013人事院報告と今後の公務員給与を取り巻く情勢と課題」と題して講演を受けた。

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国家公務員の臨時特例減額の動向については「10月15日開会予定の臨時国会以降、どのように政治課題となっていくか」とし、現段階では見通せない状況であることを説明した。

今後の地方財政については「2015年までの中期財政計画は閣議了解がされたところだが、予算編成段階での政府の締め付けや省庁間のやり取りで今後どうなっていくか不透明」とし、現在取り組み中の「2014年度地方財政の確立に関する要請行動」の取り組みが重要となるとした。

また、2013年人事院報告で言及された「給与制度の総合的見直し」について様々な問題点を指摘したうえで「賃金構造基本統計調査で所定内賃金の平均値が低い12県の官民較差を元に見直すとすれば、国公の異動保障を含めた3ポイント台が引き下げの指標となる」ことや、「寒冷地手当もターゲットになることは否定できない」ことについても報告された。今後については「12月~1月に人事院の案がまとまることが想定され、中央段階で交渉を展開していくことになるが、地方段階でも要請行動を含め今から取り組みを強化していくことが必要」とした。

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臨時・非常勤職員の処遇改善については地方自治法の一部改正案の参議院への提出の経過を説明し「恒常的業務を行っていることは総務省も認識しており、政府から臨時・非常勤職員に関するコメントが出つつある。臨時・非常勤職員の問題も、当たり前に声を大きくして求めていこう」と今確定期での取り組みを求めた。

雇用と年金の接続課題については、「定年延長に向けては年金の職域加算部分の支給が62歳へと引きあがる3年後にむけて検討とされているところ」としたうえで「当面再任用制度を制度として当然に求めていかなければならない。条例未制定自治体や未運用自治体に対して総務省からの指導は続けられているものの労働側の運動として取り組んで行こう」と訴えた。賃金水準については「年金水準の引き下げの問題や被用者年金一元化など様々関わってくる課題」としたうえで「来年、人事院がどのような調査を行うのか注視が必要」とした。

続いて、道本部・櫛部賃金労働部長が2006年の給与構造改革によって賃金制度がどう変化したかを説明したうえで、2013人事院報告の「給与制度の総合的見直し」について「国は配分問題だが、地方にとっては水準の問題となる」ことや2012人事院勧告で出された昇給・昇格制度の見直し等について解説した。また、臨時・非常勤職員の処遇改善や超過勤務について労働組合としてどう向き合っていくかについても提起し、今賃金確定闘争での各単組の交渉強化を求めた。

※写真は後日、添付します。