道本部青年部は8月30日~9月1日、美瑛町・国立大雪青少年交流の家で「第30回自治労北海道青年部夏期交流集会」を開き、107単組・総支部397人(うち女性95人)が参加した。
1日目、開会集会では瀧口実行委員長、道本部・山上委員長、美瑛町・塚田副町長、上川地本・難波委員長、美瑛町職・山上委員長、道本部・戸村女性部長のあいさつの後、十勝地本、石狩地本、上川地本が練習を重ねた文化交流「構成詩」を発表し、参加者全体で学び合ってきた。十勝地本は清水町職青年部の復活、上川地本は美瑛町職の夏期交現地実行委員の仲間の成長、石狩地本は江別市職労の健康診断の血液検査項目を勝ち取るまでのたたかいについて発表され、参加者からは「困難そうに思えたことでもやれば変わると強く感じた」「自分の単組との違いを感じた」「あきらめないことが大切だと思った」などの声も出された。
2日目、月刊労働組合編集長・松上さんから「検証・アベノミクスとアベノカイケン」と題し基調講演があり、「アベノミクスによる円安・株高で恩恵を受けるのは一部の大企業や投資家。社会の圧倒的多数を占める労働者にはまったく恩恵がない。安倍政権は下方平準化の動きを強めているが、労働組合が労働者全体の賃金底上げをはからなければデフレからの脱却もできない」と話され、公務員バッシングにより賃金要求がしづらい雰囲気のなか、私たちが果たすべき役割を再確認することができた。その後行った職種別分散会では「半年間で120時間の時間外勤務を行っている。体力も精神も限界」「結婚しても安心して働き続けられる職場にしてほしい」「自宅待機制度があり、自宅にいても常に携帯電話を気にしなければならず落ち着かない」「職場内でのコミュニケーション不足による機能不全が目立つ」など多くの不安と不満の声が出された。
討論を重ねるなかでは「育児休暇をとっている女性の復帰を考えると、男性も進んで育児休暇をとるようにしたらいいのではないか」「同じように悩んでいる仲間が職場を改善しようとしている話を聞き、自分もがんばらなければと思った」「不払い残業の改善のために青年部がたたかってきた取り組みを自分の単組でも実践してみたい」など、問題や課題に気づき自ら行動していく決意を固める仲間の声も出された。
3日目、福祉職場、ケースワーカー職場、病院職場、清掃職場、学校教育職場から分散会報告があり、ヒロシマの旅に参加した髙尾さん(岩見沢市職労)、被戦地オキナワ青年の旅に参加した最乗さん(網走市労連)から平和の旅報告があった。最後に瀧口実行委員長から「労働者としての『ものの見方や考え方』を養う学習を全単組・総支部で取り組んでいくことからスタートし、労働者の視点で社会情勢を分析しながら『今労働組合としてすべきことは何なのか』を考え合っていこう。ここに集まったみなさんが、この交流集会運動に関わりきれていない多くの仲間に、学んだこと、気づいたことを伝えていってほしい。ここが交流集会運動のゴールではない。職場にほんものの労働運動をつくるため、一つでも多くの『笑顔』をつくるため、ともにがんばっていこう」と集約し、団結ガンバローで閉会した。
青年部では、今回の交流集会運動をつうじて明らかとなった職場の課題や問題を事後の取り組みで丁寧に確認しながら、確定闘争にむけて独自要求闘争を強化し、「学習・交流・実践」を運動の柱に一歩ずつ前に進んでいく!