3月3日、連合北海道公務労協は人事院北海道事務局長へ2017春季の要求書を提出し、交渉を実施した。

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冒頭、高倉連合北海道公務労協議長より、石水人事院北海道事務局長へ要求書を手交し、提出にあたり高倉議長より、「昨年は北海道でも大きな災害があった。地元自治体をはじめ、国の機関においても、地域住民、国民のために努力を行ってきた。こうした職員に対してきちんとした水準を確保した賃金、労働条件の整備が求められている。特に政府が働き方実現会議の中で労働のあり方について検討がされているが、公務においても財政難を理由に必要な人員が確保されていない。超過勤務についてはサービス超勤の実態も多くあり、一向に改善の見通しがたたない」と我々の厳しい実態について指摘したうえで、本院に対して意見反映、上申を行うよう求めた。

その後、三浦連合北海道公務労協事務局長(自治労道本部書記長)より、①賃金要求について、②非常勤職員等の雇用、労働条件の改善について、③労働時間の短縮、④ワーク・ライフ・バランスの推進、女性の労働権確立について、⑤高齢者雇用施策について、⑥福利厚生施策の充実について、⑦退職手当について要求主旨の説明を行い、そのうえで各産別の個別課題について話をした。

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自治労からは「多くの自治体において人事委員会が設置されていないことから、人事院報告・勧告を参考材料として給与決定をせざるを得ない実態にあるが、道内自治体のほとんどが支給対象となっていない地域手当や本府省業務調整手当に配分されていることから、人事院勧告に準拠した決定では民間給与との較差が解消されないこと。2006給与構造改革・2015給与制度の総合的見直しにより地方と都市部の格差はさらに拡がった状態となり人材確保を困難にしており、人員不足により住民サービスへの影響も危惧される。」と訴えた。

石水人事院北海道事務局長は「人事院北海道事務局としては皆さまから職場の実態などを聞かせていただくのは貴重な機会であり、重要だと考えている。今回の要求事項については整理をはかったうえできちんと本院へ伝えて行きたい。」と基本的な考え方について述べたうえで、「今回の要求については春闘期の課題であり、夏の勧告に向けての課題ということになるが現状の考え方として、①賃金要求における給与改定については情勢適用の原則に基づき民間準拠により適正な給与水準を確保するとの基本姿勢にたち皆さんとも意見交換しながら適切に対処したい。②非常勤職員の処遇改善については、指針に基づき各省において適正な給与が支給されるようフォローアップを行っていきたい。③労働時間短縮については、長時間是正と言うことで国全体の課題とされていることから公務においても組織をあげてこの問題に取り組む必要があると考えている。昨年の勧告でも触れているが、11月に開催されたワーク・ライフ・バランス推進協議会でも改めて各省へ示している。」などと考え方が示された。

その後、連合北海道永田組織労働局長より、道内の課題について要請を行い、最後に高倉議長が「既にこの要求書については、本院にも提出しており、3月24日を回答指定日としている。それまでの間、様々な交渉も予定されているが、北海道事務局として地域の実情や職場の実態、我々の主張について本院へ伝えることを改めて求める。」と申し渡し交渉を終了した。