2016年11月5~6日、札幌市・北海道青年会館で「役員として感じている不安や課題の共有」「課題解決にむけた運動交流と実践にむけた意志統一」をテーマに開催し、13地方本部から57単組・総支部97人(うち女性15人)が参加した。
1日目は、斉藤青年部長のあいさつの後、講演Ⅰとして、吉田道本部組織拡大オルグから「青年部運動の強化にむけて」と題して講演を受けた。
講演では、「最近の青年部の現状から青年部運動が組織の運営といった『手法』の話に戸惑い、『何をするか』が前面に出ていることで面倒という意識につながっているのではないか。『何をするか』ではなく『何のために』を追求するべき。また、知らないことは損をすることであり、『声なき声』をいかに拾い集めるかが大事であり、仲間の職場での悩みや不満がどこにあるのかをつかむことが重要。仲間にかかわる際も『観る』『聞く』『問う』という姿勢で物事の結果だけではなく、『なんで?』『なんの?』というように隠されている思いやそこまでに至る経過などを確認していくことが重要」ということや「役員として『どうせやるなら前向きに考えよう』というポジティブさが必要」と話された。
講演Ⅱとして、竹中前道本部政治部長から「政治闘争の意義と課題」と題して講演を受けた。
講演では、「政治と言われると難しい、関係ないと思いがちだが、賃金・労働条件など私たちの生活・職場にかかわること以外にも医療・年金・介護など日常生活にかかわる法律や制度は国会や地方議会の政治の場で決められるものであり、一番住民の声を聞いている『自治労の組合員』だからこそ、国民の生活を守る立場から自治労の代表を政治の場に送り出すことが重要であり、『無関心でいられても、無関係ではいられない』」と自治労が政治闘争を進めている意義が話され、「選挙闘争においても重要なのは『普段からの組合員との往復運動』であり、信頼関係のない人が選挙の時にだけお願いしてもそれは伝わらない。日常の丁寧なかかわりから人間関係を築くことが必要」と話された。
講演Ⅲとして、中井JR総連北海道地方協議会青年部長から「平和・共闘運動の意義と課題」と題して講演を受けた。
講演では、JR総連として行っている、韓国の従軍慰安婦問題や沖縄の現状などさまざまな取り組みについて話され、最後に「議論をするだけでなく、行動につなげていかなければならない。願うだけでは、平和は訪れない。いかに多くの仲間と運動していくかが重要」と話された。
2日目は、「道本部幹事」「地方本部役員」「単組・総支部役員」の3グループに分かれ、それぞれの任務や意識するポイントの説明があり、分散会討論をした。
分散会では、「自分たち役員がアンテナを立てて声を仲間の変化に気づくことが重要」「1人で抱え込むのではなく、役員みんなで情報共有し一緒に考えることが重要」「講演をきいてあらためて、仲間とのかかわりから信頼関係をつくることの大切さがわかった」などの声が出された。
最後に斉藤青年部長が「どうしても役員・幹事は組織をどううまく運営するかという視点に捕らわれがちだが、それではやらなければいけないという負担につながってしまう。仲間の声や自分が悩んでいること、興味を持っていることに耳を傾けることで、今必要なことや求められている課題に気づくことができる。大切なのは『何をするか』ではなく、『何のためにするのか』。今回の集会はゴールではなく、ここからがスタートとして、日常からの往復運動を意識し、多くの仲間と運動をつくっていこう」と集約し、団結ガンバローで集会を終えた。