自治労は、2014年度政府予算編成に係り、総務省、財務省への要請を実施しました。要請の概要は以下の通りです。

 (1)総務省自治財政局長要請

 総務省自治財政局長への要請は、11月19日16時から行った。自治労から、荒金副委員長、石上総合政治政策局長、中平政策局長が参加し、総務省は佐藤自治財政局長が対応した。

荒金副委員長より、要請書を提示するとともに、「自治労は、地方財政計画および地方交付税総額の確保、地方公務員給与費の復元などを求め、地方議会決議採択や地方交付税法第17条の4の意見書提出に取り組んできた。議会採択、地方交付税法の意見書で述べ358の議会(別添参照)や自治体で意見が採択、提出されており、ぜひとも地域の意見を重く受け止めていただき、地方財源の充実にむけて取り組んでいただきたい」とし、要請書の主旨を説明した。

 これに対し、佐藤局長は、以下のとおり回答した。

2014年度の地方財政対策は、11月下旬から財務省と本格的な協議を進め、12月下旬にも決着するスケジュールで作業を進めている。現在は、その前哨戦で広く論点を議論しているところ。総務省の基本スタンスとしては、まずは歳出をきちんと立てて財源保障の枠を確保することが第一と考えている

「骨太方針」及び「中期財政計画」では、歳出を抑制する方向について政府全体として確認しており、そのもとで、一定の財源を確保することが重要であると考えている。地方自治体が到底受け入れられないことは、できないと考えている。財務省から「歳出特別枠」(地方財政計画「地域経済・雇用対策費」)の削減の圧力が強いが、1.5兆円もの財源が削減されるということは、地方自治体が受け入れるものではないと考えており、全体の歳出の枠の中でどうするか検討を重ねているところ。

 さらに、自治労側から、公務員給与の特例減額終了にともなう給与関係経費の復元、地方消費税率の引上げにともなう社会保障充実に係る経費の地方財政計画の計上、市町村合併に係る普通交付税の算定特例の終了後の対応、行革指標に基づく新たな交付税算定の検討に当たって2013年度の給与特例減額の有無を交付税算定に反映させないことなどを強く求め、要請を終了した。

総務大臣宛[1] 

意見書採択・交付税法意見書

 

(2)財務省主計局長要請

財務省主計局長への要請は、11月20日11時から行った。自治労から、荒金副委員長、石上総合政治政策局長、中平政策局長、榎本社会保障局長が参加し、元財務副大臣の大久保勉参議院議員が同席した。財務省は、香川主計局長が対応した。

荒金副委員長より要請書を提示したのち、「地方財政圧縮にむけて財務省の圧力が強いが、地域の増大する財政需要を把握いただき、地方財政計画および地方交付税の確保へご尽力いただきたい」とし、要請書の主旨を説明した。

これに対し、香川局長は、「要請書の主旨は理解した。しかし、国・地方を通じた財政の現状からみて、地方財政に対しては厳しい見方をせざるを得ない。また、地方法人特別税・地方法人特別譲与税については、国に財源がない中で、地方自治体間で財政調整を行う仕組みとして必要と考える」などと回答した。

自治労側から、財務省が削減を目論む社会保障の地方単独事業(地方自治体が独自に行う社会保障施策)に係る財源の確保、地方公務員の給与関係経費の復元などを強く求め、要請を終了した。

財務大臣宛[1]

公務員制度関連法案概要