公務労協地公部会は、10月23日、地方財政確立に関して、民主党、社会民主党、公明党、生活の党へ要請を行った。要請には委員長、書記長クラスが参加し、①地方交付税総額の実質的な確保、②歳出特別枠の減額を行わないこと、③特別枠加算の拡充ならびに交付税の法定率引上げなどの抜本的対策を行うこと、④合併特例法の算定特例の段階的終了を踏まえ、新たに必要な対策を講じること、⑤2014年度予算においては、給与関係経費に係る財源について完全に復元すること、⑥地方交付税の算定について行革努力に応じた算定方式の導入や、給与削減要請への対応状況に対する財政的制裁措置の導入などを慎むこと、⑦地方法人特別税等や、固定資産税などの課題は、地方自治体の意見を十分尊重し、地方税財源を安定的に確保すること、について申し入れた。
(1)民主党要請の概要
民主党への要請は、9時30分から行われ、中川正春幹事長代行、原口一博副代表、柳田稔企業団体対策委員長、江崎孝企業団体対策副委員長、大島九州男企業団体対策副委員長が対応した。冒頭、川本地公部会企画調整委員代表(自治労書記長)が申入書(別紙)を手交した。柳田企業団体対策委員長は「各要請項目については、部門会議等で関係団体へのヒアリングを行った上で、総務委員会所属議員を中心に対応していく」と回答した。また、とりわけ「地公給与削減に係る地方交付税の算定についてはその動向を注視するとともに、地方財政が安定的に確保できるよう努めてまいりたい」との回答を得た。
(2)社会民主党要請の概要
社会民主党への要請は、10時30分から行われ、吉田忠智党首、又市征治幹事長、照屋寛徳国対委員長、吉川元政審会長代理らが対応した。地公部会からは、氏家副議長(自治労委員長)、佐藤副議長(日高教委員長)らが要請を行った。吉田党首は「地方交付税は本来、地方固有の財源であるにもかかわらず、その額を増減するなど様々な手法をとって、地方公務員給与を削減するような動きも引き続きある。今後、民主党等や総務省、また、人事院、全国知事会など地方6団体とも連携を図りながら、この要請の趣旨に沿って、格段の努力をしていきたい」と応えた。
(3)公明党要請の概要
公明党への要請は、10時から行われ、桝屋敬悟政務調査会長代理、濱村進青年局次長が対応した。桝屋政務調査会長代理は「いずれの項目についても、共感できる。今の歳出特別枠、地方交付税を守らないと、地方の交付税総額は確保できない。合併特例法の算定特例の段階的終了を踏まえた対策については、検討していく」との回答があった。また、「今後、与党として総務省と連携しつつ、今回の要請の趣旨を踏まえ、とりくんでいきたい」と、公明党としての姿勢を表明した。
(4)生活の党要請の概要
生活の党への要請は、11時から行われ、鈴木克昌幹事長が対応した。鈴木幹事長は「地公給与の削減を自治体独自ですすめているところもある中、臨時特例措置に準じてさらなる削減を求められている状態があり、自治体による格差が生じてしまっているのは問題である。部会や超党派の議連等を通じてしっかりとりくんでいく」と意気込みを述べた。