7月13日、函館市中央埠頭で米海軍第7艦隊掃海艇「パトリオット」「ウォーリア」函館港入港反対集会が行われ、函館地区連合・道南地区平和運動フォーラムら、当該単組や各産別など約100人が参加して抗議の声を上げた。
中央埠頭には、すでに当日昼に「パトリオット」が入港しており、当初は14日に入港予定だった「ウォーリア」も入港を強行するという事態の中での集会となった。
冒頭あいさつに立った道南地区平和運動フォーラムの相澤代表は、「安倍首相が安保法案を強行採決しようとしている。国民の8割以上が説明不足とし、6割以上が反対している中で、集団的自衛権の行使を認めようとしている。そうなってしまえば、この函館港でパトリオットやウォーリアに積み込まれるのは物資だけではない。武器や弾薬が詰め込まれることになる。また、函館港には自衛隊の掃海艇も常に2隻停泊しているが、これらも武器・弾薬を積み込み米海軍とともに出航していくことになりかねない。函館市は観光都市であるとともに軍港化してしまうということだ。何があっても絶対に防がなければならない。そのためには、安保法案を何としても廃案にしなければならないし、函館港をはじめとした商業港への軍艦の入港に対して、市民としての立場からも反対の声を上げていかなければならない」と強く訴えた。
函館地区連合の八木橋事務局長は、「軍艦の入港に際して、連合とフォーラム共同で入港反対の要請をしている。さらに、外務省だけでなくアメリカに対しても『核搭載の有無』を問い合わせているが、アメリカはそもそも答えない。『そんなものは外務省に聞け』という姿勢だ。安保法案が山場に差し掛かっているが、そんなアメリカが本当に私たちのパートナーとなれるのか。今回のアメリカの姿勢で明らかだと思う。連合としてもフォーラムや民主党と連携して安保法制に対する動きをしっかりと作っていく」と決意を述べた。
北海道平和運動フォーラムの長田事務局長は、「昨年に引き続き軍艦が函館港に入港を強行した。2月には小樽港にマスティンが、昨秋には白老港にコンテナ船クリッパーマキリが入港し、港でヘリを組み上げ北海道の軍事演習に参加した。こうした相次ぐ民間港への入港、軍事演習が北海道で頻繁に行われている。7月8日には大樹浜で実に33回目となる揚陸訓練が行われた。また、8月下旬には日米豪が共同で大規模災害対策訓練の名のもとにオスプレイを動員しての訓練を予定しているとの報道もある。まさに集団的自衛権を先取りした軍事訓練がすでに行われている状況だ。これを事後的に法律を強行的に改正しようというのが今の政府のやり方だ。現在、戦争させない北海道委員会で全道一斉の総がかり行動を提起している。ぜひ皆さんのNOの声を突き付けよう」と訴えた。
集会アピールの確認の後、「平和な函館港を軍港化するな!」、「パトオット・ウォーリアは出て行け!」「戦争できる国づくりは許さないぞ!」「安倍政権の暴走を許さないぞ!」と、抗議のシュプレヒコールを行った。