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逢坂議員の国会報告 アーカイブ

2009年01月07日

【逢坂議員の国会報告】定額給付金は9日強行採決!?

国会論戦が、
冒頭から激突モードです。

衆院予算委員会の日程が決まらないまま、
今日の夕方、
補正予算の提案理由の説明が、
予算委員会で行われます。

明日8日から質疑に入ることとなりますが、
与党は9日には、
強行的にも採決したいようです。

しかし、私自身、多くの国民の皆さんから、
2兆円の定額給付金について、
否定的な意見を多数頂いており、
簡単に採決に臨むわけにはいきません。

定額給付金とその他の補正予算を分離すれば、
即、その他の補正は与野党ともに、
同意できる部分も多いはずです。

しかし、総理は
それを絶対にしないと言っているようです。

これでは物事は、進みません。


政局と政策麻生総理は、
「政局よりも政策」と述べているようですが、
政局だけの国会運営はあり得ません。

しかし、政局の絡まない政策は、
ほぼあり得ません。

政策と政局は、
ほぼ表裏一体だと言うことです。

このことを総理は理解しているのかどうか・・・?

この現実を理解しながら、
「政局よりも政策」と唱えているなら、
それはまさに
「政策よりも政局」になっていることを知るべきです。

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現実に、この時期になってみれば、
昨年中に解散総選挙を行っていれば
良かったとの声を
国民はもとより、
与党の多くの皆さんからも聞きます。

結局は、
総理が最も政局に走り、
総理が、真の政治空白を招いてしまった
ということになります。

定額給付金と子育応援特別手当
今回の補正予算に盛り込まれた、
定額給付金と子育応援特別手当は、
勉強すればするほど、
スジ悪、酷い補助事業と言わざるを得ません。

分権とはほど遠い内容であることは
言うまでもありません。

今の政府や官僚が自治体をどう見ているか、
分権の主役ではなく、
中央集権の手足であると見ていることが
良く分かります。

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さらに、今回のこの二つの補助事業は、
個人に現金を給付するという、
個人の弱味に付け込むものです。

「現金が欲しくないか」と問われたら、
正面から否定できないのが、
多くの人の本音です。

この弱味に付け込む現金ばら撒きに、
政治家は細心の注意を払わねばならないのですが、
今回は、その政治家としての
矜持も何もかにも捨ててしまったのです。

さらに昨日、
与党の皆さんは、
「みんなニコニコして定額給付金を受け取るべきだ」などと
仲間うちで頷き合ったようですが、
政治家として常軌を逸しているとしか
言いようがありません。

安易な現金給付事業には、
政策の節度を失わせる危険性があります。

そもそも現金の給付は、
本質的に多くの人は否定しないのです。

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しかし、税の仕組みは特別です。

直接的な反対給付のない金銭の納付を
選挙によって正統性を得た権力によって、
強制的に行わされているのが税です。

だから税は、多くの人が嫌うのです。

国民は、
モノやサービスを受けるために、
自発的に自分の財布からお金を出す以上に、
大きなストレス、力を伴って税を納めているのです。

そうしなければ果たせない
公共の社会の役割があるから、
その大きな反作用の中で、
あえて皆の嫌がる税を納めて頂いているのです。

だから、この税を下げる、戻すなどの場合は、
今度は必要以上に、
その納税の反作用の反作用として
賛成の声が多くなるのが現実です。

それは税の世界では、当り前のことです。

しかし、
こんな税でなければ果たせないコトがあるから、
あえて無理して、
税という仕組みを我々は維持しているのです。

これが政治家の守るべき矜持、
モラルの一つです。

しかし、今回の定額給付金は、
政治が矜持を持って維持している
国民にとって嫌な税の仕組みを
壊すおそれのある極めて安易なものです。

目的は曖昧、効果は曖昧、
しかし、みんなでニコニコ貰おうとなどとは
矜持ある政治家が言うべきことではありません。

安易すぎます。

しかも分権とは程遠い思想で、
市区町村を手足にして、
政治と政策の節度を壊そうとしているのです。

この日本は常軌を逸しています。

麻生総理と麻生内閣は
日本の将来に
責任を持っているとは言えません。

悲しい気持で、
今日の衆院予算委員会に臨みます。

2009年01月09日

【逢坂議員の国会報告】まともな答弁ができない麻生総理

1)予算委員会
昨日の予算委員会で、
定額給付金について総理などに
質疑を行っています。

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この質疑について、全国の皆様から、
多数の激励のメールや連絡を頂きました。

 ・ 国会質疑を初めて見る気になった
 ・ 分かりやすかった
 ・ 地方の目線で質疑してくれた
 ・ 自治体の現状を伝えてくれた

こんな評価を頂き、本当に有り難く思います。

その反面、次のような
否定的な声があったのも事実です。

 ・ 無駄な50分だった
 ・ 自治体の立場ばかりだ
 ・ 定額給付金が欲しい人の立場ではない

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私としては、

 ・ 財政の観点
 ・ 自治体事務の観点
 ・ 分権の観点
 ・ 目的と効果の観点

このいずれの点からも、
定額給付金が適切な事業ではないことを
指摘したかったのですが、
必ずしも十分ではなかった
との反省があるのも事実です。

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私の反省と合わせて昨日は、
ショックなことがありました。

総理が人の顔を見ないことです。

他の閣僚の皆さんは、質疑で呼びかけると、
首を上げるなり、
しかりと反応して人の話を聞こうとします。

ところが総理は、
冒頭に「よろしくお願いします」と話しても、
頭を上げようとしません。

この姿勢は、
質問中も終始一貫した態度でした。

「さて、そこで総理に…」と、
総理に質問を振り向けても頭を上げないのです。

人を小馬鹿にしたような態度は
いつもの通りなのですが、
それ以上に質疑者を見ないことに呆れました。

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さらに
定額給付金事業は、

「自治体に何の裁量も与えられていない
 地方分権に反した中央の押し付け」

と私が指摘したことに対し、

麻生総理は、

「地方の市民のみなさんが
 給付金を自由に使える裁量があるから
 地方分権だ」

と答弁をしたことに、絶望感を覚えました。

こんな人を相手に我々は議論していたのです。

これでは、
まともなやり取りになるはずがありません。

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昨日の反省を踏まえて、
今後は、
総理がまともな答弁をしないことを前提に
質疑のイメージトレーニングを
しなければならないことを痛感しました。

まともに答弁をしないことは
ある種の議会技術ですが、
麻生総理は、
まともに答弁をしないのではなく、
そもそも答弁内容そのものが、
まともではないのです。

鳩山大臣、舛添大臣は、
それなりに真摯に
答弁をしようとしていたことが伝わります。

しかし、麻生総理には、
そうした姿勢が微塵も感じられません。

総理との質疑は、
相手がまともには答えないこと、
分権や自治、民主主義については、
まともな議論が通用しないことを基本にしつつ、
さらに私の喋りを極力減らすことを念頭に
イメージトレーニングを重ねます。

今度は、来年度本予算での
質疑になろうかと思いますが、
それに向かって準備を進めます。

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全国の皆さん、
8区の皆さん、
そしてニセコの皆さんからの応援に
心から感謝しています。


今日は、
12時30分から有楽町マリオン前で、
定額給付金について街宣を行う予定です。

雪になるかもしれません、
北国育ちの私には、
雨よりも雪がずっと相応しく思います

2009年01月14日

【逢坂議員の国会報告】2次補正予算強行採決

1)補正予算と強行的採決
昨日の衆院予算員会、財務金融委員会、
国土交通委員会、総務委員会、
さらに本会議で、20年度2次補正予算が、
強行的に採決されました。

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大衆迎合的な側面のある政策を、
国民の支持があると曲解し、
それを強行的に推し進める
政府与党の姿を見ていると悲しくなります。

これは政治ではありません。

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強行的という言葉に対して、
疑問を抱く方も多いかもしれません。

「多数決で数の多い方に決まるのが当然なのだから、強行的は無いだろう」

との疑問です。

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委員会も本会議も、
その運営をどう行うかは、
理事会や議会運営委員会で
事前に決められます。

つまり、

・ 審議日程
・ 質疑の時間割り振り
・ 質疑をいつ終了するか
・ 討論をどう行うか
・ 採決の可否と方法

これらについては、
本委員会や本会議に先立つ、
理事会などで与野党が事前に合意してから、
委員会や本会議が開始されます。

そうしなければ、
内容の議論をしている最中に、
合わせて何時間議論するかも
決めなければならず、
必ずしも合理的ではないからです。

しかし、
昨日の委員会、本会議は、
これら会議の進め方に関する
事前の与野党合意が無い中で開始され、
最終的に採決が行われたのです。

だから強行的採決と呼ぶわけです。

テレビ画面などからは、
委員会で単に採決に
反対しているように見えますが、
事前の理事会の段階から、
与野党の合意が取れていないということが、
前提にあっての「強行的」という表現なのです。

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こうした中で、
野党が何もせずに、
粛々と採決に臨めば、
審議日程などが合意されていないことについて、
意見を主張する場面が与えられません。

そのため、
委員会理事などが、
委員長席に詰め寄るなどの手法によって、
合意されない中での採決などへの
意思表示を行っているのです。

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国会の運営は分かり難いことが多いのですが、
少しでも噛み砕いて、
国民の皆さんにお伝えしなければならないと思いますし、
是正すべき点は、真摯に改善をしなければなりません。

2009年02月04日

【逢坂議員の国会報告】麻生総理の本当の気持ちは??

1)予算委員会
昨日は、朝9時から夕方5時まで、
昼の一時間を除き、
終日予算委員会への出席です。

最後の一時間を除き与党の質疑でしたが、
自分達の政策のPRや、
政府側とお互いがすり合せたヤラセ的質疑が多くで、
長時間聞くには堪えない雰囲気でした。

もちろん中には、
坂口元厚生労働大臣のように、
骨のある質疑もありましたが、
与党であったとしても
もっと厳しさを持った質疑にすべきと感じます。

なれ合い的な質疑が続けば続くほど、
政権が劣化します。

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昨日の質疑の中で、麻生総理が、

「各省庁の天下りのあっせんを3年を待たず、
 前倒しして廃止したい。
 これを明確にするため、
 渡りと天下りを今年いっぱいで廃止するための
 政令を作りたい」

と述べています。

この際、与党席からは拍手が沸きましたが、
その後、我が党の細野議員への答弁を聞くと、
総理は、天下りや渡りの実態を
しっかりと踏まえていない印象を受けます。
(実は、分かっていても
 知らないふりをしているのかもしれません。)

そんな総理が、
天下りや渡りを禁止できるとは思えません。

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総理の言葉が、
選挙前の言い訳に終わらないことを祈っていますが、
それは無理な願いのようです。

実 は、昨日の総理の発言は、
「あっせん」を止めると言っているだけで、
事実上の「天下り」や「わたり」を
止める意味じゃないのです。

2)己丑九紫火星
今年は、干支から見ると
己丑(つちのとうし)の年となり、
気学では九紫火星(きゅしかせい)の星が巡る年だそうです。

これに関し、先日、ある方から
興味深い話を聞きました。

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己(つちのと):異変や淘汰が起きる年

丑(うし):止まる、すなわち次のことを産み出す年

九紫火星:
物事が明らかになる年、あるいは離合集散
(たとえば、
 人知れず行っていた良いことが皆に理解される)
となります。

今年は、こんなイメージの年だというのです。

だから「日本も政権交代かも」なんて話をしていました。

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さらにこの年は、「極端」な年でもある。

だから極端を超越した正しい道、
すなわち「中道」が大事とも言っておりました。

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こんな話をなかなか興味深く
聞かせてもらいました。


現実の世界は、どうなるか…。

国会での麻生総理の答弁を聞いていると、
暦に関係なく、とにかく政権交代しかない、
そんな気持ちを強くします。


3)人事院
政府は昨日、
今後4年間の公務員制度改革の道筋を示した
「工程表」を決定しています。

幹部人事の一元化を担う「内閣人事・行政管理局」を
2010年4月に設置し、人事院、総務省など
4機関にまたがる機能を移管。

キャリア制度は廃止し、
12年度から新採用試験を実施。

天下りの根絶を目指すための定年延長。

こんなことが内容になっています。

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しかし、この行程表は、
人事院の理解を得られないままの決定です。

人事院は、各府省のポスト別定数を定める
「級別定数」機能の完全移管に強く反対しています。

国会審議の場で、
政府内の見解が大きく異なれる見込みです。

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谷総裁の主張は次のとおりです。

 ・ 今回の改革は
   国家公務員制度改革基本法の
   範囲を超える

 ・ 工程表の通り決まると、
   公務員人事の中立・公平性確保という
   憲法15条に由来する
   重要な機能が果たせなくなる

 ・ 労働基本権制約の代償機能が
   損なわれることを懸念する

====

谷総裁の指摘どおり、
憲法に抵触する可能性が否定できません。

麻生総理は、
この点を明確にせず押しきりましたが、
政権内の大きな火種になりそうです。

2010年02月17日

【逢坂議員の国会報告】歴史の転換点=国会のようすが様変わり

1)本会議
昨日の衆院本会議には、
地方財政計画など予算関連案件が上程され、
与野党の代表質疑が行われています。

この質疑を聞いていると、政権交代で、
国会のようすが様変わりしたことを痛感します。

答弁する閣僚の多くが、自分の言葉で話していることです。

もちろん原稿を読み上げる部分もありますが、
とにかく自分の言葉で話す部分が多いのです。

以前の答弁では考えられない雰囲気だと思います。

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予算委員会も完全に様変わりです。

基本的に、全ての答弁を政治家が行っています。

当初は、官僚答弁がなければ、
委員会が回らないとも懸念されていましたが、
それは杞憂に終わっています。

政治家が、堂々と答弁をしています。

今のままの方式で、通常国会を2、3度経ることで
政治家の答弁も、もっとこなれるものと思います。

====

それにしても、
今日の野党自民党の一部の方の質疑態度は、
理解できませんでした。

本会議が13時から始まるというのに、
質疑通告は12時45分だったらしいのです。

こんなことでは、まともな答弁にはなりません。

それにもかかわらず、
答弁漏れがあったら再質問をするなどと言うのです。

なぜこんなことをするのか、
参ってしまいます。

2)国と地方の協議の場
明日、国と地方の協議の場の法制化のための、
実務検討会議を開催します。

今の予定では、
明日の会議でなんとか、
国と地方の考え方を一致させたいと思っています。

「総理と会議のかかわりをどうすべきか」が、
最後に残った争点になりそうです。

もちろん他にも、
いくつか論点がありますが、
それらは何とかクリアできそうな雰囲気です。

総理の位置づけについて、
さらに思いを巡らせて、
何とか明日、合意したいものです。

====

この法制化作業は、
地方側から提出された案をもとに、
国と地方が共同で法案化の作業を行っています。

内閣提出法案をこんな手順で策定することは、
日本の民主主義の歴史の中で、
初めてのことではないかと思います。

この国と地方の協議の場が、
うまく機能すれば日本の政治や行政が、
さらに国民本位のものへと
大きく転換する可能性があります。

私たちが、今行っている作業は、
そんな大きなことなのです。

私はもちろんですが、
実際に作業に当たる担当職員の皆さんにも
この仕事の重要さを再認識頂くとともに、
たいへん名誉な仕事に従事していることを
誇りに思って頂きたいと思います。

歴史の転換点、その入口に我々は立っています。

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