【逢坂議員の国会報告】定額給付金は9日強行採決!?
国会論戦が、
冒頭から激突モードです。
衆院予算委員会の日程が決まらないまま、
今日の夕方、
補正予算の提案理由の説明が、
予算委員会で行われます。
明日8日から質疑に入ることとなりますが、
与党は9日には、
強行的にも採決したいようです。
しかし、私自身、多くの国民の皆さんから、
2兆円の定額給付金について、
否定的な意見を多数頂いており、
簡単に採決に臨むわけにはいきません。
定額給付金とその他の補正予算を分離すれば、
即、その他の補正は与野党ともに、
同意できる部分も多いはずです。
しかし、総理は
それを絶対にしないと言っているようです。
これでは物事は、進みません。
政局と政策麻生総理は、
「政局よりも政策」と述べているようですが、
政局だけの国会運営はあり得ません。
しかし、政局の絡まない政策は、
ほぼあり得ません。
政策と政局は、
ほぼ表裏一体だと言うことです。
このことを総理は理解しているのかどうか・・・?
この現実を理解しながら、
「政局よりも政策」と唱えているなら、
それはまさに
「政策よりも政局」になっていることを知るべきです。
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現実に、この時期になってみれば、
昨年中に解散総選挙を行っていれば
良かったとの声を
国民はもとより、
与党の多くの皆さんからも聞きます。
結局は、
総理が最も政局に走り、
総理が、真の政治空白を招いてしまった
ということになります。
定額給付金と子育応援特別手当
今回の補正予算に盛り込まれた、
定額給付金と子育応援特別手当は、
勉強すればするほど、
スジ悪、酷い補助事業と言わざるを得ません。
分権とはほど遠い内容であることは
言うまでもありません。
今の政府や官僚が自治体をどう見ているか、
分権の主役ではなく、
中央集権の手足であると見ていることが
良く分かります。
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さらに、今回のこの二つの補助事業は、
個人に現金を給付するという、
個人の弱味に付け込むものです。
「現金が欲しくないか」と問われたら、
正面から否定できないのが、
多くの人の本音です。
この弱味に付け込む現金ばら撒きに、
政治家は細心の注意を払わねばならないのですが、
今回は、その政治家としての
矜持も何もかにも捨ててしまったのです。
さらに昨日、
与党の皆さんは、
「みんなニコニコして定額給付金を受け取るべきだ」などと
仲間うちで頷き合ったようですが、
政治家として常軌を逸しているとしか
言いようがありません。
安易な現金給付事業には、
政策の節度を失わせる危険性があります。
そもそも現金の給付は、
本質的に多くの人は否定しないのです。
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しかし、税の仕組みは特別です。
直接的な反対給付のない金銭の納付を
選挙によって正統性を得た権力によって、
強制的に行わされているのが税です。
だから税は、多くの人が嫌うのです。
国民は、
モノやサービスを受けるために、
自発的に自分の財布からお金を出す以上に、
大きなストレス、力を伴って税を納めているのです。
そうしなければ果たせない
公共の社会の役割があるから、
その大きな反作用の中で、
あえて皆の嫌がる税を納めて頂いているのです。
だから、この税を下げる、戻すなどの場合は、
今度は必要以上に、
その納税の反作用の反作用として
賛成の声が多くなるのが現実です。
それは税の世界では、当り前のことです。
しかし、
こんな税でなければ果たせないコトがあるから、
あえて無理して、
税という仕組みを我々は維持しているのです。
これが政治家の守るべき矜持、
モラルの一つです。
しかし、今回の定額給付金は、
政治が矜持を持って維持している
国民にとって嫌な税の仕組みを
壊すおそれのある極めて安易なものです。
目的は曖昧、効果は曖昧、
しかし、みんなでニコニコ貰おうとなどとは
矜持ある政治家が言うべきことではありません。
安易すぎます。
しかも分権とは程遠い思想で、
市区町村を手足にして、
政治と政策の節度を壊そうとしているのです。
この日本は常軌を逸しています。
麻生総理と麻生内閣は
日本の将来に
責任を持っているとは言えません。
悲しい気持で、
今日の衆院予算委員会に臨みます。