1)補正予算と強行的採決
昨日の衆院予算員会、財務金融委員会、
国土交通委員会、総務委員会、
さらに本会議で、20年度2次補正予算が、
強行的に採決されました。
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大衆迎合的な側面のある政策を、
国民の支持があると曲解し、
それを強行的に推し進める
政府与党の姿を見ていると悲しくなります。
これは政治ではありません。
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強行的という言葉に対して、
疑問を抱く方も多いかもしれません。
「多数決で数の多い方に決まるのが当然なのだから、強行的は無いだろう」
との疑問です。
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委員会も本会議も、
その運営をどう行うかは、
理事会や議会運営委員会で
事前に決められます。
つまり、
・ 審議日程
・ 質疑の時間割り振り
・ 質疑をいつ終了するか
・ 討論をどう行うか
・ 採決の可否と方法
これらについては、
本委員会や本会議に先立つ、
理事会などで与野党が事前に合意してから、
委員会や本会議が開始されます。
そうしなければ、
内容の議論をしている最中に、
合わせて何時間議論するかも
決めなければならず、
必ずしも合理的ではないからです。
しかし、
昨日の委員会、本会議は、
これら会議の進め方に関する
事前の与野党合意が無い中で開始され、
最終的に採決が行われたのです。
だから強行的採決と呼ぶわけです。
テレビ画面などからは、
委員会で単に採決に
反対しているように見えますが、
事前の理事会の段階から、
与野党の合意が取れていないということが、
前提にあっての「強行的」という表現なのです。
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こうした中で、
野党が何もせずに、
粛々と採決に臨めば、
審議日程などが合意されていないことについて、
意見を主張する場面が与えられません。
そのため、
委員会理事などが、
委員長席に詰め寄るなどの手法によって、
合意されない中での採決などへの
意思表示を行っているのです。
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国会の運営は分かり難いことが多いのですが、
少しでも噛み砕いて、
国民の皆さんにお伝えしなければならないと思いますし、
是正すべき点は、真摯に改善をしなければなりません。