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2008年11月 アーカイブ

2008年11月03日

【朔風プレミアム】吹き荒れる解雇と労働者

解雇。もう日常茶飯事の出来事かもしれないが、金融危機を背景に一層、厳しく労働者に襲い掛かるかもしれない。いや、現実は始まっているのだ。

今朝も、朝日新聞の社会面で不動産賃貸の家賃保証会社「リプラス」がサブプライム問題の影響で外資が撤退、倒産に追い込まれ、社員が「即時解雇通知」という紙一枚で首を切られたという取材記事が目に飛び込んできた。

朝のニュースでは、倒産したホテルの従業員が解雇され、納得できず自主再建、自主営業しているという話も報道されていた。

道内では「木の城たいせつ」破綻による解雇問題が記憶に新しいが、会社の都合による解雇、破産による解雇など労働者を路頭に放り投げるこうした事態は枚挙にいとまがない。

再就職も簡単ではない。前述の「リプラス」の場合も譲渡先に行く社員もいるが全員ではない。50人ほどで組合を立ち上げ、給与の支払いなどを求めている。

私が、毎朝散歩中に通る公園にトンネル型の滑り台があり、その狭い中に野宿している人がいる。もう雪が降るという寒さの中でいつまで続くだろうか。

解雇され、再就職できない。僅かばかりの失業保険、ハローワークに通う。しかし、ここで自分にあった仕事を見つけることはかなり難しい。頼れる親や家族もいない。

「失業の不可避性」という原論的な話ではなく、日本の政治や社会制度はこの問題に有効に機能しているかどうかが問題なのである。

日経連「新時代の日本的経営」から13年、戦後日本の労働慣行は破壊され、労働分野の規制緩和が進んだ。

しかし、拡大される非正規労働者の待遇や社会保障制度の不備、転職や再就職支援などは全く過去の正規・終身雇用制度を前提としたままなのだ。

仮に再就職できても、最低賃金ぎりぎりの給与では家族生活を維持し人間らしい生活をおくることは難しい。

小泉・竹中構造改革の総括がないまま、また金融危機と背景とした賃下げと解雇・リストラの嵐が吹き荒れようとしている。

明日はアメリカ大統領選挙の投票日。金融危機にもかかわらず淡々と政治日程をこなすアメリカ。対照的に政治日程を先送りする日本。

給付金などどいう偽善に惑わされることなく、労働者のめの政府をつくろう。経済を変えることができるのは政治である。政治を変えることができるのは他ならぬ額に汗して働く労働者である。

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2008年11月04日

【本部情報】居宅系サービスの介護報酬に関する議論が始まる

第57回社会保障審議会介護給付費分科会報告

連合政策ニュースレターより

訪問介護の報酬・基準に関する論点をダウンロード


厚生労働省は10月30日に都内で社会保障審議会介護給付費分科会を開催し、居宅系サービスに係る2009年度介護報酬改定の議論を開始した。連合からは小島総合政策局長が委員として出席した。
 
今回は居宅系サービスのうち、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、通所介護、療養通所介護、通所リハビリテーション、事業所評価加算に係る介護報酬改定の論点が示された。主な内容は下記のとおり。
①訪問介護サービスにおける短時間の頻回訪問や、夜間訪問介護の推進等
②特定事業所加算の要件見直し
③サービス提供責任者の評価と配置基準の緩和
④事業所評価加算の要支援状態における維持の評価のあり方

連合の小島委員は、まず「介護従事者処遇改善法の趣旨に沿った介護報酬改定を行うべき。医療・介護の切れ目ないサービス提供が必要であり、訪問看護、訪問介護など居宅系サービスの充実に資する介護報酬を設定すべき」と述べた。その上で、個別の論点については、下記の発言を行った。

・訪問介護の短時間頻回訪問・夜間訪問介護の推進については、経営の安定化という視点だけではなく、ヘルパーなど介護労働者の処遇改善と利用者のニーズという視点からも検討することが必要である。
・サービス提供責任者の配置基準見直しについて、原則は常勤であるべき。利用者、従事者の安心という点からも、サービス提供責任者の役割をもう一度確認・評価する必要がある。また、複数のサービス提供責任者がいる事業所に統括的なサービス提供責任者を配置した場合、さらに評価してはどうか。
・療養通所介護の定員の見直し、療養室の面積基準緩和について、待機者緩和のために定員増・面積基準の緩和ということだが、療養環境の視点も含めて考えるべき。
・事業所評価加算については、維持も評価する方向で検討すべき。

サービス提供責任者の配置基準見直しについては、他の委員からも「非常勤になることで、利用者の安心が確保できるのか。どのように質を担保するのか」(田中委員・日本介護福祉士会名誉会長)、「サービス提供責任者の評価を明確に位置付けるべきであり、それは常勤であるべき。そうでなければ『名ばかり責任者』となる」(村川委員・日本社会事業大学教授)との意見が多く出された。一方で、堀田専門委員(東京大学特任准教授)は「資格の要件を設ける等して、サービス提供責任者の質を担保すれば、配置基準は非常勤でもよいのではないか」と述べた。厚労省は、「緊急時にサービス提供責任者が居宅介護支援専門員と連絡・連携が取れること等を要件としてはどうかと考えている。引き続き検討する必要がある」と答弁した。

今回に引き続き、次回も居宅介護支援等の居宅系サービスの介護報酬について議論される予定。次回開催日は11月14日の予定。

その他の委員から出された主な意見(要旨)は次のとおり。
【訪問介護について】
・生活援助の利用抑制が厳しく行われている結果として、利用時間が短時間化している。利用者のニーズではない。
・要介護5の人の在宅介護を支えるためには、短時間の頻回訪問が重要。
・3級ヘルパーの経過措置については、2009年3月末までと決まっているのは周知の事実。なぜ3年間延長するのか。

【訪問看護について】
・医療保険と同様に、退院時に訪問看護ステーションと共同でケアプランを作るなどの仕組みを導入して欲しい

【通所介護について】
・通所介護の個別機能訓練が明確ではない。
・介護従事者のキャリアアップについては、報酬以外の枠組みも考える必要がある。

【療養通所介護について】
・従事者不足だから定員増はおかしい。
・介護の尊厳を真っ向から支えるサービスであり、重要であるにも関わらず認知度が低い。
・サービスの普及を急ぐという視点から、面積が小さくてもまず普及を推進すべき。
・難病の人が通うということだが、医師もおらず、定員を増やしても対応できるのか。

【通所リハビリテーション】
・短時間集中リハの制度化を進めるべき。
・努力した事業所が報われる方向での検討をすべき。

【事業所評価加算について】
・特定事業所加算は継続すべき。
・状態の「維持」の評価と「改善」の評価についてバランスの取れた弾力化を。
・「維持」や「改善」というのは、チームでケアマネジメントした結果。
・利用者の視点に立った見直しとはどのようなことか。

【その他】
・介護報酬が上がることは賛成だが、保険料が上がることには賛成できない。
・単純に介護報酬を上げるのではなく、適正化も行うべき。
・介護従事者、経営者の給与水準を公表する仕組みを創設すべき。
・小規模が経営難だからといって、全ての小規模事業所に報酬をつけるのはどうか。

【本日の来局者】札幌市労のみなさんです

札幌市労の執行部のみなさんが、大会を終えごあいさつに来て下さいました。
左であいさつしているのは、垣野委員長。右から2番目の山口書記長は今月末、パパになります。

2008年11月05日

障労連ニュースと道本部障労連総会のお知らせ

れんらく会ニュースをダウンロード

上記ファイルは、自治労障害労働者連絡会発行のれんらく会ニュースです。
2008年度1月闘争における自治労全道庁労連障労連の人事評価制度をめぐる取り組みなども掲載されています。どうぞご覧下さい。

また、自治労道本部では、11月15日(土)第18回障害労働者連絡会総会を開催します。

障害当事者をはじめ、この運動に関心をもっている仲間等多くの参加で、職場・地域の課題や取り組みの報告を積極的に出して論議し、この1年の運動を全体で意思統一していきますので積極的なご参加をお願いします。

第18回障害労働者連絡会総会
□と き  2008年11月15日(土)13時30分〜17時(受付13時)

□ところ  札幌市・ノースイン札幌・北農健保会館 3階「芭蕉」
       (札幌市北区北4条西7丁目TEL 011-261-3270)

□内 容  
①道本部障労連幹事会(12時30分〜健保会館3階「芭蕉」)
②2008年度の経過及び総括
③2009年活動方針
④2009年度役員選出
⑤記念講演「人事票評価制度と障害者差別禁止法(仮題)」
         講師 自治労障害労働者全国連絡会事務局長 奥山幸博さん

□参加申し込み 参加申し込み書により公共サービス政策部・社会福祉宛

2009国民春闘アンケート用紙です

春闘アンケートについては、10月27日に単組・組合員専用ページで、お知らせ済みですが。「自治労北海道本部2009国民春闘アンケート」のPDFを添付しました。

調査用紙は11月4日(火)単組必着で印刷会社から直接送付しています。 組合員の10%増の枚数を送付しますが、不足の場合は申し訳ありませんが下記をプリントして取り組みをお願いします。

春闘アンケート用紙をダウンロード

調査期間は、2008年11月5日(水)〜11月20日(木)

詳しくは、下記の添付文書をご覧ください。

2008年11月24日付け文書をダウンロード

2008年11月06日

【本部情報】第9回社会保障国民会議報告

第9回社会保障国民会議最終報告を総理に提出

昨日(11月5日)、メイントップページで第9回社会保障国民会議の連合談話を掲載しましたが、連合政策ニュースレター第1060号で標記報告がありましたので添付します。

最終報告及び関連付属資料については、トップ連合談話記事の社会保障国民会議ホームページにアクセスして確認してください。

日時・場所:2008年11月4日(火)17:00〜18:30、官邸大会議室
出席者:(委員)吉川・東京大学教授(座長)、髙木・連合会長、阿藤・早稲田大学教授(第1分科会座長)、大森・NPO地域ケア政策ネットワーク代表理事(第2分科会座長)、奥田・トヨタ自動車相談役、唐澤・日本医師会会長、神田・全国消費者団体連絡会事務局長、権丈・慶應大学教授、塩川・東洋大学総長、清家・慶應大学教授(第1分科会座長)、竹中・プロップ・ステーション理事長、中田・老人福祉施設協議会副会長、樋口・NPO高齢社会をよくする女性の会理事長、南・読売新聞編集委員
(欠席委員)小田・日本青年会議所会頭、山田・京都府知事
(閣僚等)首相、内閣官房長官、財務大臣、経済財政政策担当大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、少子化対策担当大臣他


議題:1.最終報告案について

社会保障国民会議は、4日、社会保障の機能強化を明記した最終報告をとりまとめ、麻生総理に提出した。総理は「大変重要な議論の土台を作っていただいた。社会保障は、安定的財源の確保に向け年内中にとりまとめる『中期プログラム』の大きな要素である。国民会議はこれで役割を終えるが、座長と3分科会の座長には引き続き、具体的な改革の実施のための工程表づくりに参加していただく」と発言した。
 
髙木委員は、「改革のための追加費用を消費税で負担するという間違ったメッセージが、国民に届くことを懸念する。社会保障の所得再配分機能が劣化している中、逆進性の高い消費税だけではなく、総合的に財源を議論するというメッセージを届けるべきである」と指摘。それに対して、中川財務大臣は、「消費税だけ手をつけるわけではない。法人税、資産課税、贈与税を含めて改革するべき」と返答した。さらに、経済財政諮問会議での「日本は中福祉・低負担」議論に触れ、「『中負担』というが、負担は所得と相対的にみるべき。『高い低い』のものさしを吟味する必要がある」と発言した。
 
「最終報告」は、「中間報告」への追加事項として、きめ細かな就労支援施策の実施、最低賃金の引き上げ等の低所得者対策と、就労ニーズに即した能力開発施策の整備等を加えた。医療・介護費用のシミュレーションでは、サービス提供のあるべき姿を実現した場合の2025年の追加費用を消費税換算で4%程度と推計し、年金および少子化対策と合わせた社会保障の機能強化のための追加公費負担は、2015年で消費税3〜4%、2025年で6%程度になることを明らかにした。財源については、「速やかに、安定的財源確保のための改革の道筋を示す」と、具体的な提言をさけた。連合が主張してきた「年間2200億円」に象徴される社会保障抑制策からの転換は、最終報告には明記されず、総理または閣僚からも抑制路線を改めるとの発言はなかった。

今後は、医療・介護のサービス提供体制の強化など、最終報告が示した改革の実施「工程表」を、吉川座長および3分科会座長などで構成するグループが年末に向けて作成する。
 
主な意見は以下の通り。

<塩川委員>国民が議論に参加していくためには、わかりやすい制度にするべき。まずは、過去の施策を検証・評価するべき。相互扶助であるならば、高所得者が、税ではなく保険料で負担する仕組みが必要。年金は、セーフティネットなのか老後の所得保障なのかはっきりするべき。高額所得者が年金をもらうのはおかしい。

<与謝野大臣>いわば2つの政府があるように、社会保障と非社会保障を区分する必要がある。負担増を官の肥大化には使わせない。

<中田委員>これだけ負担があるから、これだけの安心があるというメッセージを国民に着実にとどけるべき。

<樋口委員>歳以上人口が20%を超えるのは日本だけ。少子化対策は他の分野よりは費用が少なく、まったなしの状況である。男性の長時間労働の是正など、風土と制度を変えて、若者が所帯を持つ夢がもてる社会にするべき。

<髙木委員>
○ 総理の「生活対策」発表会見の後で国民会議の報告が出されることで、追加費用をすべて消費税で負担するとの間違ったメッセージが、国民に届くことを懸念する。社会保障の所得再配分機能が劣化する中、逆進性の高い消費税を増税すると、国民はより負担を感じる。
○ 経済財政諮問会議は、日本は中福祉・低負担だから中負担にするべきと議論している。年収200万円の人と高額所得者では(定額の)国民年金保険料の負担は違う。ミスリードのメッセージにならないよう、負担は所得と相対的に考えるべき。
○ 雇用保険の意義について制度を作ったときの議論を思い返すべき。保険料率引き下げと国庫負担削減は反対である。

<権丈委員>この国は中福祉までいっていない。極端に小さい福祉国家である。

<奥田委員>在宅介護を充実するためには、住宅政策や外国人労働者と連結して政策をだしていくべき。

<神田委員>社会保障番号には不安がある。国民の合意を得てから、議論をすすめるべき。消費税ありきにならないよう、改革の議論をすするべき。

                                          以上

2008年11月07日

【逢坂議員の国会情報】国会の情勢は全く非常識

小泉政権終了後の、
大いなる政治空白を実感します。

安倍内閣の当初は、
中身の是非はともかくとして、
随分と威勢の良いものでしたが、
中盤以降一気に失速してしまいました。

特に昨年夏の参議院選挙以降は、
国会も政治的活動も
完全に開店休業状態になっています。

こうした状況を打破するためには、
解散総選挙しかないのですが、
それを避けるために政府与党の対策が
単なる弥縫的なものに終わったのは、
衆目の一致するところです。

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2度の総理の政権投げ出しという
前代未聞の失態を演じても、
さらに政権にしがみつくという醜態を
麻生政権は晒しています。

ここに、
彼らにとっては都合良く、
世界的経済金融危機が降りかかり、
それへの対策を講ずることを理由にして、
また政権にしがみついています。

ここで政策的に大振りな本格的なものを
打ち出せるならいざ知らず、
場当たり的なバラマキ対策しか
打ち出せていません。

さらにこのバラマキ対策と言われる、
2兆円の減税も
政府与党内の足並みが乱れ、
どこが落とし所になるのか
まったく見えていません。

自治体への交付金1兆円も同様です。

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とにかくあがけば、あがくほど、
政治空白を拡大させていることを
なぜ認識しないのか、
私には理解できません。

金融・経済にとどまらず、
福祉・医療・教育・地方財政など、
課題は山積しています。

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臨時国会は、何も動かないままに、
会期末まで20日余となっているのです。

今の日本の現実を、
真に憂う政治家なら、
こうした政治空白は一刻も早く解消し、
まともな議論ができる体制を、
即、確立しなければならない
と思うのが当然です。

しかし、麻生総理をはじめ
政権与党の皆さん、
特に自民党の皆さんは、
政権にしがみつくだけが
目的になってしまいました。

国民にとって最悪の選択なのです。

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昨日も国会で、ある官僚から
本音とも言える発言を聞きました。

・ 来年度の予算編成が進まない
  と財務省が嘆いている
・ 例年より作業が、ひと月は遅れている
・ 政権の基盤が脆弱なので、
  どこを向いて予算編成をすれば良いか分からない

こんな趣旨の話です。

選挙をしない今のままの状態が、
政治空白であることを、国民の皆様には、
是非、認識してもらいたいと思います。

2)総理の狂気
麻生総理が昨日、
地方分権改革推進委員会の
丹羽宇一郎委員長と会談し、
国土交通省の出先機関である地方整備局、
農林水産省の出先機関である地方農政局を
原則として廃止する考えを表明した、
と報じられています。

北海道新聞では、
開発局についても
事実上廃止を打ち出したものだとしています。

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麻生総理は、
こうした一見大胆に見えそうな発言で、
国民の注目を引こうとしているのでしょうか?

完全に履き違えています。

というより狂っています。

こうした前後を考えない発言を
すればするほど内閣は混乱します。

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麻生内閣は、不完全内閣です。

その内閣が、こんな大振りな政策を、
今、言い出すのは、御法度です。

国民の応援、お墨付きを得て、
こうした大規模な制度改正を
行うべきなのです。

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自党内部の都合で、
暫定的に権力の座についたのが、
麻生内閣です。

その立場をわきまえずに、
本格内閣のようなことを演じ始めました。

狂った権力者ほど悲惨なものはありません。

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2兆円の給付金、
自治体への1兆円の特例交付、
そしてこの農政局の廃止など、
麻生政権破滅の序曲が始まったようです。

しかし、これで困るのは、
麻生総理本人ではありません。

一番困るのは、国民なのです。

【地公三者共闘会議】副知事交渉を実施、なおも不満な回答

11月7日(金)、午後3時より、地公三者共闘会議(北教組・全道庁労連・自治労道本部)は2008賃金確定闘争での重点要求事項について第1回目の交渉を実施した。

地公三者共闘側からは、約束違反の7.5%独自削減4年間の圧縮や勤務時間の短縮等、勧告関連事項への誠意ある道当局の回答を求めた。しかし、交渉相手の嵐田副知事からは、人勧を尊重することを基本とするとは答えたものの、「厳しい北海道の財政事情を踏まえて、引き続き検討する」との不満な回答に止まったため、再検討を強く申し入れてきている。

次回交渉は11月13日(木)を予定し、11月18日のヤマ場に向けて断続的に交渉を強化していく。

【お知らせ】機関紙「自治労北海道」をPDFで掲載しました

本日(11月7日)から、左のメニューに『機関紙「自治労北海道」』のアーカイブを作りました。

2008年1月の機関紙からPDFで掲載しています。
どうぞ、ご覧下さい。

2008年11月08日

【逢坂議員の国会情報】評判が悪い定額給付金

追加経済対策に盛り込んだ総額2兆円の定額給付金の内容において、与党内、内閣内で、さまざまな意見が飛び交って迷走を続けています。

支給額は、当初の一律の2万円から、国民1人当たり一律1万2千円、18歳以下の子どもと65歳以上の高齢者には8千円加算することになったようですが、所得制限や支給方法に関してはまだまだ迷走が続きそうです。

この給付金について、「もらわないより、もらったほうがよい」と、とりあえずは国民の皆さんが喜ぶかと思ったのですが、予想を遥かに超えて国民の皆さんは冷静です。この給付金、極めて評判が悪いのです。

・ あの程度のお金で経済対策にならない
・ あの程度の、一過性のお金で生活は良くならない
・ あんなことをするより、医療や福祉・年金を充実したほうがよい
・ 金をばら撒いて3年後に消費税をあげるなんて、国民を馬鹿にしている
・ 選挙対策であるのが明白
・ こんなまやかしではなく、真に生活が安定する対策をしてほしい

ここ数日、評価する声を聞きません。

特に自民党支持者からも、ダメな政策と聞くのです。

また自治体関係者からは、地域振興券同様に、現場が翻弄されるとの懸念が強いようです。

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ばら撒くことで、国民の支持を得ようとした麻生さんですが、少なくとも今のところ、その効果は逆になっているようです。

【お知らせ】機関紙「自治労北海道」最新号

メニューの機関紙「自治労北海道」に最新号2008年11月1日1962号を掲載しました。

2008年11月09日

【朔風プレミアム】演説の力

政治家の演説は本当に大事だ、と強く感じる。オバマ氏のシカゴでの勝利演説がニュースで流れ、支持者が涙を浮かべ聞き入っていた。私もなぜか、熱くなった。

オバマは、熱く語る。

>若者と高齢者、富める者と貧しい者、民主党員と共和党員、黒人と白人、ヒスパニック、アジア系、先住民、同性愛者とそうでない人、障害を持つ人とそうでない人が出した答えだ

シカゴの貧民街でボランティア経験があることをみんな知っているだけに、それが上辺だけのものではなく、彼自身の心の底からでている言葉だと感じているからだろう。

人種問題にしても、彼自身が黒人であるというところから発せられる白人との融和の強調。もし、マケイン候補だったらどうだろう、感動を呼び起こすことはないだろう。


政治家の演説でいえば、現役では横路衆議の話は知事の時代から何度も聞いているが、わかりやすい。それから、我が組織内の逢坂衆議も、シャープで説得力ある話をする。演説に力がある。

亡くなられた山崎昇元参議も、本当に短いながら、迫力のある話をする人だった。今度は何をいうのかな、と期待に胸をふくらませ背筋を伸ばして聞いていたものだ。

古い話になるけれど、石橋元社会党書記長、土井たか子元委員長の演説も忘れることができない。

聞くたびに「自分の考えていることと同じだ」とつぶやきながら、政党のリーダーと一人の支持者にすぎない、この連帯感のようなものが体内から沸き上がり、熱いものが頬を伝わることもたびたびあった。

政治家ではないけれど、元森尾委員長の演説(あいさつ)も、多くの組合員の心を揺り動かし、闘争への決起を促した。しわがれた声でたたみかけるような演説は胸を打った。

共通するのは、声が大きく、自信にあふれていたことだろうか。

ひるがえって、麻生総理はどうだろう。自民党支持者でも彼の演説に感動するひとはわずかだろう。だから、支持率も低迷するのだ。

しかし、話が上手ければいいということでもない。流暢に話しているけれど、どことなく胡散臭さを感じる演説も多い。

小泉元総理は確かに演説が上手かったが、私は、総理大臣に就任した時から、なにかペテン師のような気がしてならなかった。

政治家に限らず、リーダーが何を話すか。本人が考える以上重要なファクターである。


アメリカの大統領選挙を見ていて、日本の民主党にオバマ氏のようなリーダーを期待するのは難しいかもしれないが、政権交代を掲げる以上、演説はそう上手くはなくとも、心に響く、胸を打つような話のできる人が必要な気がしてならない。


もちろん、何を話すかより、なにをするのか、ではありますがね。

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2008年11月10日

【本部情報】公立病院改革プラン策定の取り組み状況の公表

総務省は、9月8日付けで公立病院改革プラン策定に係る取組状況について2回目の照会を行い(9月日付け発文1137号で案内)、先般その結果を公表しました。

それによると、「プラン策定予定」は656団体、「策定済み」は9団体、「平成20年度中に策定の予定」が638団体、等となっています。公立病院等の再編・ネットワーク化推進に係わる都道府県の取り組み状況は、「計画・構想等の策定予定」は47団体、「策定済み」は1団体、「平成20年度中に策定の予定」が26団体となっています。各単組での取り組みの強化をお願いします。

↓〔総務省〕公立病院改革プラン策定に係る取組状況についてhttp://www.soumu.go.jp/s-news/2008/081031_7.html

【本日の来局者】峰崎参議が国会報告

本日(11月10日)午前9時過ぎ、峰崎参議委員議員が来局し国会情勢を報告した。


峰崎参議(写真上)は、「麻生総理は、世論調査などを見ても敗北はまちがいないことを認識し、解散を先送りして居座り続けている。しかし民主党は、それをさせないように堂々と論戦していく。特に田母神俊雄・前航空幕僚長が書いた懸賞論文について見過ごすことができない重要な問題だ。外交防衛委員会で追求していく」と強調した。

また、「中小企業の貸し渋り、貸しはがしが問題になっている。株価の下落で国債が下落し、地方銀行などの体力が衰えてきている。このことを金融機能強化委員会で審議していく」と話した。

「国会を延長する話しがあるが、30日で閉じると思う。国会での論戦を通じて解散を迫って行くので注目してほしいし、ひと呼吸おいて1月冒頭解散に備えてほしい」と訴えた。

【本部情報】第5回地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会

第5回研究会は、11月7日(金)14:30〜16:40、総務省8階会議室で行われた。今回は、前回配布された事務局提案の「短時間勤務のあり方に関する論点(案)」<参照:資料1>のうち、「2 臨時・非常勤職員の任用の在り方について」の「(2)同じ人を反復して任用することをどう考えるべきか」と、「3.任期付短時間勤務職員制度の在り方について」の「(1)現行制度の周知・活用について」、「(2)制度を活用できる現行の要件について」の議論を行った。

【2 臨時・非常勤職員の任用の在り方について (2)同じ人を反復して任用することをどう考えるべきか】

非常勤職員の任期を「原則1年以内」とし、一つの団体での繰り返し任用の最長を「3年または5年」とすることが事務局より提案され、これを中心に議論を行った。繰り返し任用を「3年または5年」とする理由は、労働基準法第14条(契約期間)との関係と、総務省調査で通算の最長任用期間が3年、5年の自治体が多くあったことによる、との事務局の説明であった。

この提案に対して、江﨑委員(自治労労働局長)は反対し、次の通り発言した。
○非常勤職員の任期の最長を3年でくくれるのか。消費生活相談を例にすれば、3年で新たな人に変わっていくとしたら、相談業務は回っていかない。臨時・非常勤等職員は、行政サービスの拡大と常勤職員の定員削減を背景に増えてきた。理論的な話だけでは解決しない。実態を見て議論すべき。

他委員からも、次の通り、反対・慎重の向きの意見が繰り返しあった。
○非常勤職員の多くが任期付短時間勤務職員に移行することは難しいので、「原則1年以内」は慎重に考えるべき。むしろ、出口の任期付短時間勤務職員制度の要件緩和をしっかり考えるべき。
○原則1年とすることは、働くインセンティブの問題にも影響する。
○杓子定規にやると、この研究会が意図しない結果になるのではないか。
○予算、定員の観点といった理由で、原則1年とすることに疑問である。
○原則1年としながら、専門的な業務を最長3年、5年とするのは矛盾している。
○職種によっては、最長の通算任期を3年や5年とするのが難しいものもあるので、最長のとり方は自治体側に任せるベき。
○最長の任用については、理論的には割り切れないことを前提に議論すべき。

一方、他委員で事務局提案に賛成する向きの意見は、次の通りあった。
○「原則1年」は、予算、定員の観点から心配して書いているものではないか。
○臨時・非常勤等職員の問題が長年放置されてきたのは、自治体側がずるずると繰り返し任用してきたことにも問題があった。「原則1年」を改めて認識してもらうことは大事。ただし、10年、20年と任用されてきた人は救済措置があるべき。
○地方公務員には能力実証主義の原則があるので、1年の能力実証をし、再度任用されるのかしないのかということになる。

このように意見が分かれた中で、座長は、反復任用の問題について「地方公務員法の原則を法律の範囲内で考える必要がある」と述べたうえで、「次回の研究会報告書案では今日出た意見を工夫して書いていただきたい」と事務局に要請した。

これを受ける形で、事務局からは、次の通り説明を行った。
○任用の最長は、絶対に3年、5年だとは言いきれない。3年、5年は目安としてある。それ以上は訴訟リスクが出ますよ、ということだと思う。
○任用の最長の原則については、スタンダードはないが、こういう理屈もあるということを示すことではないかと思う。
 
また、論点(案)2-(2)‐③「再度任用の勤務条件の在り方」については、江﨑委員からは「ア.イの文中には、キャリアはイメージされるべきである」、また他委員からは「職種によって職務給か、能力給かということもあるが、能力を伸ばしていく要素があれば、職能給を入れるべきである」との発言が行われた。

【3 任期付短時間勤務職員制度の在り方について (1)現行制度の周知・活用について (2)制度を活用できる現行の要件について】

委員からの意見では、現行の要件を広く緩和すべきとの立場からの意見が多数、出された。論点(案)のなかでとくに焦点になったのは、(2)-①‐イ「資格が必要とされる職務など常勤職員と同様の業務」への要件緩和についてであった。

江﨑委員からは、「任期付短時間勤務職員制度を広く活用できるよう、できるだけ間口を拡大すべき」と発言した。

他委員の主な発言は、次の通りである。
○要件である「一定期間に終了・増加する業務」は、制約になるので必要無い。
○論点案にある「資格が必要とされる職務」は制約になるので、必要無い。
○任用できる業務は、「常勤職員と同様の本格業務」とすべき。
○任用できる業務は、非常勤職員を任期付短時間勤務職員に移行できるようにするためには、「本格的業務」に限定する必要はない。
○消費生活相談では、「常勤職員と同様の業務」とした場合、常勤職員がいなく非常勤職員の相談員だけで対応している場合があるので、支障がある。
○非常勤職員と任期付短時間勤務職員を自治体で使い分けできるようにすべき。
○任期付短時間勤務職員制度は、人件費などのコスト増の制約がある。

なお、事務局からは、次の説明があった。
○公務員制度は任期の定めのない常勤職員が原則である中で、任期付職員法は「例外」的制度として平成14年に施行され、さらにこの「例外」を広げるものとして、国に無い任期付短時間勤務職員制度が平成16年に施行された。この経緯を踏まえ、対象範囲の限界をどこで設けるかということを議論していただきたい。
○資格には、国家資格、国が認定し民間で取得する資格、民間でやっており社会的に認知される資格(例えば臨床心理)、名称が独占的に使っているもの(保育士など)、必置規制で置かなければならないもの(保育士、児童福祉士など)が考えられる。資格は、業務との関連性で必要とされるものと考える。
○資格では足りないので、「実務経験」をうまく捉えたい。研究会報告書では書けるのだが、制度化(法律に書く)にあたっては悩むところである。

最後に、座長から、「次回11月20日は、論点(案)で議論していない残りの3-(2)-②以降を議論する。また、研究会報告書(案)のドラフトを事務局に出してもらい、報告書案の検討にも入いりたい」として、議事を終了した。

第5回研究会配布資料
第5回次第をダウンロード
短時間勤務のあり方に関する論点をダウンロード
臨時・非常勤職員関係条文のダウンロード

当日の詳細なやり取りについては、後日総務省ホームページに公表されますのでご覧下さい。
研究会・総務省ホームページ資料: http://www.soumu.go.jp/menu_03/shingi_kenkyu/kenkyu/tanjikan_kinmu/index.html

2009年度 自治労情報化推進集会の開催について(その2)

標記の、自治労本部主催の集会の開催につきましては、2008年9月5日付けの2008道本部企画総務局発第525号でお知らせしておりましたが、予定通り11月27日に開催されます。
各単組・総支部からの積極的なご参加をお願いします。
 

1.目 的  自治労全体としての情報システム、Web技術の積極的な活用、情報セキュリティ意識の向上をはかり、単組・県本部・共済県支部のシステム担当者を対象とする研修および経験交流するため、標記集会を開催します。

2.日 時
2008年11月27日(木)13:30〜 28日(金)12:00
情報化推進集会内容については、別紙をご参照下さい。

3.参加対象
各単組・県本部・共済県支部の情報システム担当役員と実務担当者
旅費=各単組負担
  
4.開催場所  
27日(木):自治労会館6階ホール
28日(金):主婦会館プラザエフ 4階「シャトレ」、地下2階「クラルテ」
         住所:〒102-0085 東京都千代田区六番町15番地
         TEL:03-3265-8111  FAX:03-3265-8581
         交通:JR四谷駅(麹町口) 徒歩1分
5.その他 申し込まれる単組は、道本部教育情宣部(谷川・根本)にご一報下さい。
      ℡011-747-3211
6.申込締切 11月18日(火)

別紙をダウンロード

自治労第2回単組専従者セミナーの開催について

総支部、政令市職労を除く単組の専従役職員および予定者を対象に、第2回単組専従者セミナーが下記の要綱で開催されますので積極的な参加をお願いします。


1、目的
  モチベーションのアップやスキルアップ、連帯感の高揚など単組専従役員の育成を図る。
2、対象
  総支部・政令市職労を除く単組の専従役員および予定者。
3、研修対象
  組織運営を中心に、運動課題、情勢を認識する。
4、規模
  35名。
5、日程
  2008年12月10(水)13時から13日(土)12時40分まで。
6、場所
  自治労中央本部  6F 中執会議室
   千代田区六番町 1   TEL 03-3263-0271
7、宿泊
  東京グリーンパレス
8、参加費
  当日参加者から受付で3万円を徴収させて戴きます。
  参加費内訳   
  宿泊代と一部食事代。3泊3朝食2昼食2夕食です。2日目の夕食は各自で。
9、交流会の実施
  3日間とも交流会の場所を9時から確保します。
10、世話人会の結成
  セミナーでの自主的な生活と運営を図るため、参加者による世話人会を結成します。
11、旅費
  道本部から交通費・日当を、単組へ送金。
12、申し込み
  11月14日までに自治労道本部に電話連絡で申し込み。(ただし定員35名になり次第、締め切りにさせて戴きます。)
問い合わせ
   自治労道本部・教育情宣部(谷川・根本)
   011-747-3211
13、カリキュラム
   別紙のとおり
     
別紙をダウンロード

2008年11月11日

【ひとりごと】麻生総理!大丈夫ですか?

「定額給付金」で迷走している麻生総理。

朝日新聞によると、なんと「踏襲(とうしゅう)」を「ふしゅう」と言っているらしいのです。「総理大丈夫ですか?」 なんだか「腐臭(ふしゅう)」が立ち込めてくる気がしますね〜。


以下、朝日新聞HPから引用
「村山談話をフシュウ?」、首相誤読 議事録は「踏襲」
2008年11月10日22時9分

麻生首相が国会で、戦争責任に関する過去の政府談話を「ふしゅう」する、という答弁を重ねている。参院事務局は「受け継ぐ」という意味の「踏襲(とうしゅう)」のことだと判断して議事録に載せているが、誤読続きに「秘書官が首相に指摘するべきだ」との声も出ている。

首相は7日の参院本会議で田母神(たもがみ)俊雄・前空幕長の懸賞論文問題に絡んで歴史認識を問われ、アジア諸国へのおわびと反省を表明した95年の村山首相談話を「ふしゅう」すると答弁。10月15日の参院予算委員会でも、慰安婦問題で旧日本軍の関与を認めた93年の河野官房長官談話を「ふしゅう」する、と答えた。

参院事務局によると、首相は外相だった昨年も、河野談話を「ふしゅう」と答弁。外務省に問い合わせて「踏襲」の意味だと確認したことがあるため、10月15日の答弁は議事録に「踏襲」と載せた。7日の答弁も内閣総務官室に確認すると「踏襲」だと即答があり、10日配布の議事録速報版で「踏襲」と直した。(藤田直央)

【本部情報】全国自治研レポートが公開されました

「第32回地方自治研究全国集会」レポート・論文の自治研ホームページへの公開について

2008年10月16〜18日に開催予定だった、第32回地方自治研究全国集会(全国自治研は、2009年4月16〜18日に延期しました)の開催にむけて、全国のみなさまからご応募いただいたレポート・論文について、自治研のホームページ(一般公開用WEB)に掲載いたしましたキーワードなどによる検索もできるようになっています。

ぜひ、ご覧下さい全国の取り組みの交流の場としてご活用いただきますようお願いいたします。

なお、レポート・論文については、第29回の徳島自治研集会の分から掲載しています。

<アドレス>
自治研ホームページ : http://www.jichiro.gr.jp/jichiken/index.html

第32回地方自治研究全国集会レポート・論文: http://www.jichiro.gr.jp/jichiken/report/index.html

道本部が民主党の衆議院選挙政策に関して申し入れ

自治労道本部は、11月11日午後16時に民主党の衆議院選挙政策に関して、民主党北海道に申し入れた。

申し入れは、道本部・杉谷副委員長(写真左)、酒井総合政策室事務局長(写真左奥)が行った。民主党北海道は佐野幹事長(写真右)と松井企画局長(写真右奥)が対応した。

民主党の第45回衆議院選挙マニフェストは、衆議院の解散に合わせて発表される予定で、現時点では「政策INDEX」が作成され活用されている。

この中で、自治労および公務労協に直接関係する、分権改革と行政改革の内容について自治労道本部として民主党北海道に申し入れた。

申し入れの内容は下記申入書をご覧下さい。
民主党の衆議院選挙政策に関する申し入れをダウンロード

申し入れに対して、佐野幹事長は、
□「分権改革については、民主党北海道は、自治労からも参加いただいた『北海道における自治のあり方検討会』で考え方を整理して、民主党本部にも提出してきた。」
□「自治労の申し入れの趣旨は十分理解するし、民主党北海道としても同様に考えており、小さな政府を主張する自民党・新自由主義論者との違いを鮮明にすることが重要である。」
□「しっかり受け止めて、本部への意見提出を含めて政策に反映できるよう努力する。当面、北海道選出民主党国会議員団会議でも取り上げると同時に、連合や関係産別の皆さんとの意見交換も行っていく」と話した。

道本部は、今後も民主党の策定作業を注視するとともに、12月1日に行われる予定の意見交換会などを通じて意見反映していく。

2008年11月12日

定額給付の支払い方法=自治体に丸投げ?!

時事通信社が、自民、公明両党で合意した定額給付金の支給方法について13時7分に報道している。
迷走していた給付方法は、支払窓口となる自治体に判断を丸投げした形で自民・公明両党の間では決着したことになるが、今後新たな混乱がでてくることは必至だ。

以下、時事通信社より引用

◎自治体「丸投げ」に批判も=定額給付金
自民、公明両党が12日合意した定額給付金の支給方法は、所得制限を設定することに強く反発した地方自治体に配慮したものだ。ただ、制限を設けるかどうかや、具体的な手続きは支給窓口となる自治体に判断を「丸投げ」しており、隣接する市町村で対応が異なるケースが出るなど混乱も予想される。

公明党の山口那津男政調会長は記者団に「現場の実情に配慮し、苦心して選択の幅を広げたということ」と強調した。膨大な事務を引き受けることになる自治体が、さらに煩雑な作業を伴う所得制限を設定するとは考えにくい。仮に所得制限を設けたとしても、与党の当初のもくろみ通り、対象の高額所得者がすべて受け取りを辞退する保証はない。

「ばらまき批判」を懸念して浮上した政府・与党内の所得制限をめぐる議論は、閣僚発言が交錯するなどして迷走を重ねた。「地方への配慮」の名の下に判断まで押し付ける今回の決定に、野党ばかりか与党内からも「政府の統治能力の問題」(閣僚経験者)と批判の声が出ている。(了)

定額給付金に関する与党合意をダウンロード

【道本部情報】道市町村課との交渉を実施

-賃金確定・現業統一闘争-

自治労道本部は、11月12日午前10時30分、道市町村課との交渉を実施した。

10月29日に提出した統一要求者に対する文書回答が11月5日に示されたため、重点課題について、道市町村課の見解を質した。
道市町村課は課長が対応した。

道本部から、①各自治体における賃金決定については、労使交渉の結果によること、②給与構造改革以降、ラス指数の問題点が顕著に出てきていること、③独自削減の停止を求めて「助言」「要請」すること、④国のさまざまな財政制度に関しては、自治体の人件費の適正化や削減を条件としないこと、⑤臨時非常勤職員については、人事院の指針に基づいて、労働条件等を改善すること、⑥所定勤務時間の短縮にあっては、閣議決定がなされれば、速やかに各自治体における取り組みが促進されるよう適切な助言を強めること、⑦現業・公企労働者への民間賃金のみを重視した方向が誤りであり、これまでどおり、労使交渉によって決定することを尊重せよ、⑧安全衛生体制確立に向けて、委員会開催やメンタルヘルス対策、公務災害防止対策を重要視して助言せよ等と重点課題について、それぞれ道市町村課の姿勢を質した。

道市町村課長からは、それぞれの指摘に対し、「地方公務員法24条による地公の給与決定の原則により、職員団体との十分な協議・納得の上進められるべきもの」、「ラス指数については、一つの統計数値であり、市町村が適正な制度運営を行う際の判断材料」、「独自削減は厳しい財政事情等を勘案の上、やむを得ず職員の理解を得ながら実施されているもの」、「退職時特別昇給など国を上回る措置を行う市町村に対して特交の減額や退職手当債の許可に際して給与の適正化等の計画策定義務、病院特例債の認可では給与水準の条件が設定されている」、「臨時非常勤については、必要に応じて情報提供に努める」、「勤務時間は法令に基づき適正に運用されるよう助言。国からの通知に基づき、速やかに情報提供したい」、「技能労務職員の給与は労働協約で定められる。能率性や均衡の原則に考慮しなければならず、市町村に対して必要な情報提供や助言を行う」「安全衛生委員会については、法律等に基づき全事業場において委員会が設置されるよう助言する」と回答した。

自治労道本部としては、回答に具体性を欠いていることから、市町村における実情を申し入れながら、引き続き、職員の勤務条件の確保を図り、より良い行政サービスを構築するために道としても、尽力するよう強く申し入れた。


【画像】左から、大島賃金労働部次長、木村副委員長、櫛部賃金労働部長、、玉井組織部次長、手前が道側(撮影=高田組織部次長)

2008年11月13日

【朔風プレミアム】選挙はいつ・・・

いったい、解散総選挙はいつあるのだろう。そんなことは当の麻生総理もわからなくなっているに違いない。


金融危機のお膝元のアメリカでは、黒人初の大統領オバマが誕生し、政治に活気があふれ、危機克服に向けた新鮮な空気が流れているというのに、この国の淀み具合はどうしたものだろう。

閉塞感を通り越して、絶望的な気分に覆われている。


逢坂議員によれば、永田町では昨夜あたりから、次のブラックジョークのような話が流布しているという。

>次の選挙は、総選挙じゃない。またしても自民党の総裁選挙だ。


これには、思わず反応してしまった。

もともと自民党内では、辞任した福田の後継は総裁選を争った小池百合子という話が根強かったという。

衆議院の任期は、来年の9月10日。この前に、総裁選をやって、小池人気?で任期切れ選挙へなだれ込もうというのか。


しかし、有権者を甘く見てはいけない。

誰が総理総裁になっても、今の議院内閣制の下では、政権の枠組み変えない限り、何も前に進まないことは、定額給付金の扱い一つでこんなに迷走しているだけでも、明らかになっている。

ましてや、年金や医療、格差是正など抜本改革が求められる難題をクリアすることが自民党の政権の下では難しいと有権者は次第に感じとっているのだ。

「ブラックジョーク」が現実味を帯びてくる可能性はないとはいえない。しかし、自民党の政治生命はそこまで持ちこたえるだろうか。

(@@)

民主党北海道選出国会議員会夕張市財政問題の協力を要請

11月12日(水)16:00から開催された第11回民主党北海道選出国会議員会に参加し、夕張市財政問題への協力要請を行った。

今回の議員会は自治労北海道本部の要請で開かれた。

自治労道本部から、木村道議会議員、三浦委員長、石上企画総務部長、和田空知地本委員長、厚谷夕張市職労委員長、佐藤書記長が出席。

民主党国会議員は横路副議長、鉢呂衆議、金田衆議、小平衆議、仲野衆議、逢坂衆議、佐々木衆議、峰崎参議、小川参議、相原参議が出席。その他、秘書も多数参加した。 

夕張市現状について厚谷委員長、佐藤書記長から説明し、各国会議員の議論がおこなわれ、民主党北海道議員会として、夕張財政再建問題の課題解決にむけて取り組みを行っていくことが確認された。

【本部情報】人勧取扱いで人事・恩給局長交渉を実施

-「ごく近日中に勧告通り実施するとの閣議決定を行う」見込みと回答-

公務員連絡会は、11月13日9時から、総務省の村木人事・恩給局長との交渉を実施し、本年の人事勧告取扱いの作業状況を質した。この交渉は、臨時国会の会期末も迫ってきたことから、本年人勧を勧告通り実施する内容の閣議決定と、関係法案の早期国会提出を迫って実施したもので、公務員連絡会側は書記長クラス交渉委員が参加した。
 
冒頭、吉澤事務局長が、9月24日の交渉以降の、本年人事院勧告の政府における検討状況、今後の見通しを質したのに対し、村木局長は「総務省としては、この臨時国会に法案を提出するという方針で作業をしてきたが、近日中に、第3回給与関係閣僚会議が開催される予定であるので、本日は現時点でお話できることを申し上げたい」として、次の通り答えた。

1.給与・勤務時間勧告について
人事院勧告制度は、労働基本権制約の代償措置の根幹をなすものであり、政府としては、同制度を尊重するとの基本姿勢を堅持してきたところである。

国家公務員の勤務条件を取り巻く環境には極めて厳しいものがあるが、総務省としては、本年の給与及び勤務時間に係る勧告について、従来からの基本姿勢の下、国民の理解を得られるような結論を早急に得るべく、国政全般との関連を考慮し、誠意をもって検討を進めてきたところである。

その結果、近日開催予定の第3回給与関係閣僚会議では、勧告どおり実施する旨の決定がなされるものと思料している。

なお、給与構造改革の今後の取扱いについては、昨年度の取扱方針の閣議決定において、人事院に対し、公務員給与について地域の民間給与をより一層反映させる方策の検討を要請したところである。さらに本年度の閣議決定においても、昨年度と同様の趣旨から、来年の勧告において地域別官民給与の実態を公表すること等について、改めて人事院に要請することを予定している。
 
人事院は、本年の人事院勧告時の報告において、給与構造改革期間終了後の取組として、地域における民間給与の状況等を踏まえ、引き続き地域間の配分の在り方を検討することとしており、今後、人事院において、地域における民間給与等の実態についての調査等が行われるものと考えている。

2.人事評価について
リハーサル試行については、7月3日付の「人事評価のリハーサル試行実施要領」に基づき、各府省において進められているところであり、その実施状況は、今月7日に総務省ホームページに掲載したところである。

政令の策定は行革事務局において行われるが、総務省としては、今後とも職員団体と十分に話し合うことは必要であると考えている。

3.非常勤職員について
非常勤職員の職務の内容や勤務形態は多種多様であり、その処遇等について一律に取り扱うことにはなじまないことから、まずはそれぞれの職員の勤務実態をよく知る各府省において給与法等の趣旨に沿った適切な対応がなされるべきものと考える。
 
その上で、人事院が本年の報告を踏まえ、給与に関する指針を策定するとともに、同報告において、「休暇及び健康診断の在り方について検討を行うとともに、任用形態・勤務形態の在り方についても問題意識を持って考えていきたい」とされているところであり、今後、各府省の対応状況の把握なども含め、人事院及び必要に応じ他の関係機関とも連携しつつ、適切に対応してまいりたい。

4.公務員制度改革について
国家公務員制度改革基本法に規定された事項については、内閣に置かれた国家公務員制度改革推進本部を中心に検討が行われているが、公務員制度を所管する総務省としても、法律の基本理念、方針の趣旨を踏まえつつ、今後とも国家公務員制度改革の推進に連携・協力をしてまいりたい。

5.退職手当法について
退職手当法の改正については、現在、鋭意法制化の作業を進めており、法案の国会提出については、給与法及び勤務時間法の改正法案と同時期を目指して関係各方と調整しているところである。
 
退職手当については、職員の重要な関心事項であり、総務省としては、今後とも職員団体からの意見は十分承ってまいりたい。

これに対して、公務員連絡会側は、次の通り、さらに局長の見解を質した。
(1) 本年の人勧について勧告通り実施するとの閣議決定を行う方向になったことについては総務省の努力を多としたい。なお、最終的には総務大臣との交渉の場で確認したい。

(2) 閣議決定に当たり、昨年の要請に続いて「地域の民間給与をより一層反映させる方策の検討」を要請するということであるが、人事院に対する「政治的介入」であり、到底認められない。この点は大臣交渉でも、申し上げざるを得ない。
特に問題なのは、なぜ来年、地域別官民給与の実態の公表を要請するのかということだ。2010年度の給与構造改革の完成を待って人事院が主体的に検討を進めるべきではないか。

(3) 非常勤職員の問題については、①まず職務や雇用形態等についての実態把握を行うこと②その上で問題解決に向けて検討する場を設置することを要求してきたが、今日の回答は、すべて各省まかせであり、総務省としての主体的取組みが明らかとなっておらず不満である。制度官庁として具体的に取り組む姿勢を示していただきたい。

これに対し村木局長は、次の通り答えた。
(1) 人事院に対する要請は、労働側が人事院に対して要請するのと同じで、使用者としての要請であり、おかしくない。それを踏まえて、あくまで人事院がどう判断するかということだ。来年はデータぐらいは出してほしいということであり、人事院に対し政治的圧力をかけるものとは考えていない。いずれにしても、人事院が責任をもって判断することになる。

(2) 非常勤職員の問題については、まずは各府省が自覚を持って対応してもらうことが第一であると考えているが、総務省として何もやらないということではない。各省の取組みをみて必要があればそれをフォローしていきたい。任用や雇用形態のなどの制度的問題は、政府全体の課題であり、総務省としても人事院と相談もしている。大きく困難な課題であるが、検討は誠心誠意進めていきたい。給与の指針が出たので、まずそこから始め、各府省の対応を見て、適宜考えて行きたい。

以上のように、村木局長が人事院への地域給与に関する要請や非常勤職員の問題について、納得できる見解を示さなかったことから、公務員連絡会側は本日夕刻に予定されている総務大臣交渉でさらに追及することとし、吉澤事務局長が「公務員に対する風当たりは強いが、現場で頑張っている公務員に報いるために、関係法案が会期内に成立するよう努力願いたい」と申入れ、局長交渉を締めくくった。
 
(注記)退職手当法の改正について

2007年10月30日の人事院勧告の取扱いにかかわる閣議決定において、公務員による不祥事の発生を踏まえ、「不祥事を起こした国家公務員に対する退職手当の取扱いについて、総務省において制度の在り方に関する検討会を開催し、来年の春までを目途に結論を得る」とされた。
このことから、2007年11月28日に検討会が発足し、2008年6月4日に報告書が明らかにされた

公務労協は、1月18日と5月14日の2回にわたり、検討会で意見を述べているが、5月のヒアリングでは、
①返納事由の拡大とその範囲、②支給制限制度の在り方及び一部支給制限制度を創設した場合の基準、③遺族への支給制限及び相続人からの返納制度、④返納命令を行いうる期間の限定、⑤支給制限・返納処分の手続き、の5点にわたり具体的に意見を述べた(資料参照)。
公務労協の意見はおおむね取り入れられる結果になったが、①相続人からの返納については制度化すべきではない、②支給制限・返納処分の手続として、専門的な第三者機関の関与は当然のことであり、人事院に行わせることとすべき、③法律で支給制限等の程度に関する基本的な基準(「過去の功績の没却」の程度との関係が基本と成るべき)を明記すべき、という3点は、課題として残されている。
このことから10月28日の総務省人事・恩給局次長交渉で、公務員連絡会は改めて「退職手当法改正の大枠について反対はしないが、一部に課題が残されており、それが解決するよう引き続き十分交渉・協議すべき」と申し入れた。

以上のことを踏まえ、今回の退職手当法改正については、引き続き政令における課題解決に努力することを前提に、人事院勧告にもとづく給与法改正、勤務時間法改正とあわせて閣議決定、法案提出することを求めたものである。

退職手当へ意見をダウンロード

【本部情報】委員長クラスが人勧取扱で鳩山総務大臣と交渉

-明日(14日)勧告通り実施を閣議決定し来週中にも法案提出の方向-

公務員連絡会福田議長ほか委員長クラス交渉委員は、11月13日午後4時15分から総務省で鳩山総務大臣と交渉を持ち、2009人勧の取扱い状況などについて大臣の見解を質した。これは、勧告日の8月11日に提出した要求書に対する回答を求めて行われたもの。

これに対して大臣は、「明日、第3回給与関係閣僚会議を開き、給与・勤務時間について勧告通り改定する旨の決定がなされるもの」とし、明日(14日)、2009人勧を勧告通り実施する閣議決定を行う見通しであることを明らかにした。これに対して福田議長は、勧告通りの閣議決定については評価したものの、人事院に対してより一層の地域の民間給与を反映させる方策の検討や来年の勧告時に地域別官民給与の実態を公表するよう要請する点を「到底容認できない」として強く抗議した。

明日の閣議決定を受けて政府は、勤務時間法・給与法・退職手当法改正法案の策定作業に入り、来週中には法案を閣議決定し、国会提出する予定。公務員連絡会は、大臣交渉後に開いた企画・幹事合同会議で、①14日を全国統一行動日として各構成組織ごとに時間外職場集会等を実施すること②会期が迫り厳しい情勢にあるが関連法案の早期国会提出と成立を目指して取組みを進めること、など今後の取組み方針を確認した。

<総務大臣交渉の経過>
13日午後4時15分から総務省で行われた交渉の冒頭、公務員連絡会側が2008人勧の取扱状況を質したのに対し、鳩山大臣は次の通り見解を示した。

(1) 本年度の国家公務員の給与改定については、去る8月11日に人事院勧告を受け取って以来、関係府省間で検討を進めてきたところであります。総務大臣としては、国の財政事情をはじめ国家公務員給与を取り巻く環境がきわめて厳しい中、給与関係閣僚会議において、労働基本権制約の代償措置の根幹を成す人事院勧告制度を尊重すべきとの立場で意見を申し上げてまいりました。

(2) その結果、明日、第3回目の給与関係閣僚会議を開いていただくことになり、そこでは、給与及び勤務時間について勧告どおり改定する旨の決定がなされるものと思います。給与関係閣僚会議で決定がなされれば、その後の閣議において政府として取扱方針が決定されることになると思います。

(3) 職員の皆様には、今回の決定が現下の厳しい諸情勢の下でなされたものであることを十分理解し、今後とも、国民の信頼にこたえ、公務能率及び行政サービスの一層の向上に努めていただきたいと思います。

これに対して福田議長は、次の通り大臣回答に対する見解を述べ、政府が人事院に地域別官民比較の公表などを要請することについて強く抗議するとともに、①一刻も早い関連法案の国会提出と成立に努力すること②納得性の高い人事評価制度を構築するよう努力すること③超勤縮減に努力すること④地方分権改革の第2次勧告に向けて十分意見交換すること、などを申し入れた。

(1) 公務を巡る情勢が厳しい中、所管大臣として、今日まで完全実施に向けて努力していただいたことに感謝申し上げたい。ただ、明日予定される閣議決定の中で、昨年に続いて、官民比較方法見直しの検討を人事院に要請すると聞いているが、これは本来、今進めている給与構造改革終了後(平成22年度)、その結果を踏まえて人事院において検討されるべきものである。にもかかわらず、本年、政府が人事院に検討を要請することは、労働基本権制約の代償機関に対する「政治」の圧力そのものであり、われわれとしては到底認められない。強く抗議する。

今後、政府は閣議決定を踏まえて、勤務時間法改正法案、給与法改正法案、退職手当法改正法案の作成作業に入ることとなるが、タイムリミットも迫っており、一刻も早い国会提出と会期内成立に最大限努力するよう要請する。

(2) 新たな人事評価制度の本格実施については、現在リハーサル試行が行われているが、その結果を十分検証し、納得性の高い評価制度が円滑に実施されるよう、政令策定に向けて努力いただきたい。
勤務時間勧告の実施は、公務の勤務時間を民間にあわせるものであり、ワークライフバランスの観点からも、きわめてタイムリーな、かつ重要なものだと考える。ただ、所定勤務時間が短縮されたとしても、超過勤務が現状のままでは意味がない。政府には、超過勤務縮減に一段と力を入れてもらうよう要請しておきたい。

国家公務員制度改革推進本部のもとに設置された「労使関係制度検討委員会」の審議が始まったが、政府としてその検討を急ぎ、公務労使関係の抜本改革に着手し、団体交渉で賃金・労働条件を決定するシステムを確立するよう強く要求する。

(3) 鳩山大臣は分権改革担当大臣でもあるので、地方分権改革に向けた第2次勧告についてひとこと要請しておきたい。わたしどもは、地方分権改革を積極的に進めるべきだと考えている。しかし、地方分権改革推進委員会で検討されている国の出先機関の見直しについては、単なる出先機関の縮小と総人件費削減に過ぎないのではないかという危惧を持たざるを得ない。大臣には、①まず国と地方自治体の役割分担を明確にし、国民生活の観点から事務・事業の精査を十分行った上で国の出先機関のあり方を検討すること②見直しに当たっては、政府が雇用と労働条件の確保を明確に保障すること、などについて特段の努力を要請しておきたい。この件については、第2次勧告を受けて、改めて大臣に要請したいと思っているので、よろしくお願いしたい。

これに対して大臣が「要望は承った」としたことから、議長は「ただいまの大臣の回答は、組織に持ち帰って報告し、公務員連絡会としての態度を決定する」とし、交渉を締めくくった。

【道本部情報】地公三者2回目の副知事交渉を実施

道当局、明確な回答は避け、不誠実な対応に終始

11月13日、地公三者共闘会議は第2回目となる副知事交渉を午後3時から実施した。前回(7日)に再検討を求めた事項について、改めて見解を質した。

交渉において、副知事からは、「職員の給与改定については他府県の動向や厳しい財政事情を見極め、最終的な結論を出すために、鋭意、検討を進めている」としたものの、①7.5%独自削減の圧縮は「09年度予算編成期において今後の収支見通し等を踏まえて適切に対処」とのこれまでの姿勢に終始、②通勤手当・寒冷地手当等について、改善は困難とする回答の他、所定勤務時間の短縮に向けても、閣議決定時期が不明確なため、明確な回答を示さない不当な姿勢に終始している。

地公三者共闘は11月17日(月)の最終回答では、前進回答を示すことを副知事に対し強く求めて、交渉を終えることになる。

また、交渉の中で全道庁労連青年部・仲澤副部長が、怒りのメッセ-ジ返信要求行動として、全道の青年部員から寄せられた知事からの返信欄と独自削減による実損額と、この間の厳しい青年の生活実態が込められた怒りのメッセージを手渡した。


【画像】副知事に、約500人分の『怒りの知事宛メッセージ』を手渡す仲澤副部長

2008年11月14日

【本部情報】政府が本年の勧告の取り扱い方針を閣議決定

政府は、11月14日8時から第3回給与関係閣僚会議、8時30分から閣議を開催して2008年人事院勧告の取り扱いに関する方針を決定しました。
 
閣議決定の内容と公務員連絡会の声明は、次の通りです。 総務省の事務次官通知等の関係資料は、入手次第、別途掲載します。

 閣議決定内容をダウンロード

 公務員連絡会の声明をダウンロード

【本部情報】「地方公務員の給与決定に関する取扱い等について」の事務次官通知

総務省は、本日の人事院勧告の取り扱いに関する閣議決定を受けて、「地方公務員の給与決定に関する取扱い等について」の事務次官通知を発出-

総務省は、本日(11月14日)、2008年人事院勧告の取扱いの閣議決定を受けて、「地方公務員の給与決定に関する取扱い等について」の事務次官通知を発出しました。

事務次官通知の主な特徴的内容
(1)地方公務員の給与改定については、国における取り扱いを基本として、地域における民間給与等の状況を勘案適切に対処すること。
(2)技能労務職員の給与等については、自治体が策定した技能労務職員等の給与等の見直しの「取組方針」に沿って着実に実施すること。
(3)能力・実績に基づく人事管理を推進し、そのために公正かつ客観的な人事評価システムを活用し、評価結果を昇給や勤勉手当等の給与決定に活用するなど、少なくとも国と同様の勤務実績の反映に努めること。
(4)地方公務員の勤務時間の改定については、国家公務員の勤務時間の改定を基本とすること。
(5)勤務時間や休暇等の勤務条件について、合理的な理由のないまま、国と異なる制度、運用を行っている団体は、速やかにその適正化をはかること。
 
なお、人事院の「非常勤職員の給与に関する指針」(8月26日、給実甲1064号)をふまえた自治体の臨時・非常勤等職員の処遇改善に関しては言及されていません。

自治労は、引き続き、地方公務員の給与・勤務条件は自治体における労使の自主的・主体的な決定が尊重されることを基本として、公務員連絡会に結集し、2008自治体確定闘争の取り組みを強めていくこととします。

*事務次官通知のほか、閣議決定の関係資料として、総務大臣談話、官房長官談話の資料を添付します。

資料1-事務次官通知 
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資料2-総務大臣談話 
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資料3-内閣官房長官談話 
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【本部情報】「定額給付金制度」に対する自治労の考え方

11月12日、与党は、家計の緊急支援対策として打ち出した定額給付金の所得制限に対して、市町村にゆだねるという決定しました。

この定額給付金制度に対する自治労の考え方です。ご活用ください。

自治労の考え方をダウンロード

【本部情報】地公部会が給与改定等の取扱いに係る総務省交渉実施

-各自治体における労使交渉の尊重を強く求める-

公務員連絡会地公部会は、11月13日15時から、幹事クラスによる総務省公務員部給与能率推進室交渉を行った。総務省からは、小池給与能率推進室長、島田課長補佐らが対応した。

最初に藤川事務局長が、14日に給与法・勤務時間法・退職手当法の取扱いを協議する給与関係閣僚会議と、それらの取扱いを決定する閣議が予定されていることから、2008年地方公務員給与決定などに関して、以下の5点について総務省に質した。

(1) 閣議決定を受けた総務事務次官通知(自治労情報/2008年11月14日)の基本的な考え方と取扱いはどのようなものになるのか。また、人事院勧告、各人事委員会勧告を踏まえた給与改定については、地方公務員法第24条第3項の趣旨をふまえ、自治体における労使の自主的交渉の結果を尊重するべきである。さらに、公営企業職員や現業職員の給与については、団体交渉による協約締結権があることを尊重した対応をすべきである。

(2) 首長が一方的な給与カットを行う事例が相次いでおり、認められない。十分な交渉・協議と合意に基づくものであるべきと考えるがいかがか。

(3) 臨時・非常勤等職員の処遇改善に向け、人事院指針を参考にしつつ、常勤職員との均衡を原則とするよう、自治体への助言等を行う必要がある。

(4) 地方公務員の人事評価制度の見直しにあたっては、拙速な対応を行わないことを求めるとともに、「地方公共団体における人事評価の活用等に関する研究会」の検討にあたって、地公部会の意見反映の場を設定していただきたい。

これに対して、給与能率推進室からは、次の回答があった。
(1) 給与改定等の取扱いに関する事務次官通知については閣議決定後、速やかに自治体に向けて発信する予定。昨年と同様に、国の人事院勧告の取扱いを基本として、地域における民間給与の状況等を勘案し、適切に対処することとしている。人事委員会勧告の尊重が基本であり、給与決定の原則は、地方公務員法第24条第3項に書かれているとおり。地域の実情をふまえ、総合的に勘案して適切な内容になるよう、必要な助言は行っていく。また、技能労務職員や企業職員については、労使交渉を経て労働協約を締結できるなど、法の適用関係が他の一般行政職員等と異なるものであるが、その給与については、職務の性格や内容を踏まえつつ、地域における民間の同一又は類似の職種の給与との均衡に一層留意し、住民の理解と納得が得られる適正な制度・運用を引き続き求めていく。

(2) 独自の給与削減については各地方公共団体において、十分な議論を経た上で条例改正をしているものと認識している。

(3) 自治体に任用される臨時・非常勤職員は、その勤務形態や職務内容がさまざまであり、任用に係る法体系も国と異なる。人事院の指針は、自治体に任用される非常勤職員等に直接あてはまるものではない。

(4) 研究会の最終報告は今年度中に出される予定であり、研究会の内容については、必要な情報提供は行ってきた。引き続き、これまでと同様に対応していく。

これらの回答に対し、地公部会は、以下の指摘を行うとともに、適切な対応を強く求めた。
(1) 民間賃金の反映のみが強調されている。公務員賃金が高いとの批判に対しては、総務省として毅然として対応すべきである。
  
現業職員には、公務員として住民に対する責任が強く求められており、民間においてまったく同様の職種はないのではないか。「技能労務職員の給与に係る基本的考え方に関する研究会」の最終報告に向けて、地公部会との交渉・協議を強く求める。

(2) 給与削減は首長の恣意的なパフォーマンスであることが多く、組合との十分な協議は行われていない。人勧尊重が基本スタンスであるならば、総務省として的確な対応を求める。

(3) 国の非常勤職員には、正規職員との権衡原則が規定されている。地方公務員については職務の内容と責任に応じるとする職務給の原則があるが、実態として、それすら守られていない。均衡の原則を自治体に対しても示すべきである。

(4) 国が人事評価を本格的に実施したからといってそのまま自治体でできるものではない。地方公務員法改正案がこのまま成立しても、十分な準備期間がない場合、円滑な実施はできない。

これに対し、給与能率推進室は、次のとおり回答した。
(1) 行政サービスについては、民間にない部分があること、全く同一といえない部分があること、自治体としての責任などについては理解する。しかし、民間賃金は法律で定められているとおり重要なひとつの目安であり、これとの関連で説明責任を果たしていく必要がある。公務員賃金が高いとの批判に対しては、集中改革プランの実施状況を公表し、給与・定員などについて各自治体で努力していることは説明している。

技能労務職員の給与に係る基本的考え方に関する研究会報告については、随時、地公部会との間で必要な対応を行っていきたい。

(2) 人事委員会勧告を尊重することが総務省としての基本的なスタンスであり、各自治体の事情により判断されているものと考える。

(3) 臨時・非常勤職員の職務内容、報酬は各自治体で異なるが、職務給原則が適正に反映されるのであれば、臨時・非常勤職員の職務と類似する職務に従事する常勤職員との均衡は図られるはずである。

(4) 研究会では、地方公共団体における人事評価の任用面での活用について、国の施行状況をふまえつつ、方向性と活用する上での留意点について整理している。国で実施していることを踏まえた準備を進めることを各自治体に対してすでに助言している。ただ、実施に向けての懸念や難しい問題を抱えていることについては十分承知している。

この回答に対し、とくに、臨時・非常勤職員の均等待遇を基本スタンスとし、自治体条例に明記させるなど、総務省の積極的な対応を強く求めるとともに、その他の課題について継続した交渉・協議を申し入れ、終了した。

【本部情報】保育制度の規制緩和・市場化にかかる考え方と取り組み等について

保育制度の規制緩和や完全市場化に向けた動きが、規制改革会議や地方分権推進会議の議論で焦点になっています。自治労は、地域における公的保育所の役割を明らかにし、最低基準の撤廃や行き過ぎた市場化がもたらす影響に警鐘を鳴らし、公的保育サービスを解体させない取組みを強めています。このため、2008年11月10日の中央執行委員会において、保育の規制緩和に対する自治労の考え方を確認したところです。

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一方、11月10日発行(全国配送12-14日頃)の『自治労通信№733号』において、記事の一部に、自治労が「地方分権を進めるために保育所最低基準などを撤廃する必要がある」と読み取れる旨の記載がありましたため、この件についての「認識と考え方」についてもあわせて添付いたします。
 
自治労は、今後とも地方分権の推進と公共サービスの充実に向けて取組みを強めていく決意です。

保育制度の規制緩和・市場化にかかる考え方と取り組みについてをダウンロード

自治労通信第733号「 Part3.検証・福祉と道路の地方分権とは 」記事についての認識と自治労としての考え方についてをダウンロード

2008年11月17日

【お知らせ】第8回道本部福祉集会

道本部は、来年1月31日に第8回福祉集会を開催します。

政府は、予算のプライマリーバランスの均衡を図ることを口実として、2006年度から社会保障費を毎年、2200億円圧縮する政策を進め、その結果、社会福祉制度は大きな危機を迎える事態となっています。また、規制緩和や市場化によって、社会福祉分野は大きな矛盾を抱え、コムスン問題のように、制度の根幹を揺るがすような事件も発生しています。

こうした制度改革の動向は、施設・事業所の運営や福祉労働のあり方に大きな変革を迫るものであり、より直接的に福祉労働者の雇用・労働条件を脅かす内容ともなっています。特に、賃金・労働条件の悪化をきっかけに深刻化している、福祉人材の枯渇は、少子高齢社会を迎えた今日、深刻な問題が発生にするに至り、現在、介護報酬改定の議論が進められています。

自治労道本部は、こうした動向を踏まえ、制度改革の現状について学習し、今後の課題に向けて意思統一するため、生活保護、児童福祉、障害、高齢者福祉など、福祉関係労働者全体を対象とした「第8回福祉集会」を開催します。

積極的なご参加をお願いいたします。
また、組織拡大に向けて、社会福祉協議会をはじめ未加盟・未組織福祉関係労働者の参加に向けた取り組みを引き続きお願いいたします。

詳しくは、下記ファイルをご覧下さい。

11月14日付け文書をダウンロード

道本部第8回福祉集会

開催日時  2009年1月31日(土)9:45(9:15受付開始)〜17:00
会  場 
○ 全体会 9:45-14:00
   会場:札幌市・かでる2.7「大会議室」 
(札幌市中央区北2条西7丁目 ℡:011-204-5100)
○ 課題別分科会 14:00-17:00
   会場:札幌市・かでる2.7各会議室、北農健保会館など
   分科会会場割については、参加者集約後お知らせします。

【地公三者】要求の実現めざし、昼休み総決起集会

08賃金確定闘争は、明日18日が道本部統一行動日。


【画像】司会を務めた、道本部山上書記長

地公三者共闘会議(全道庁労連、北教組、自治労道本部)は、本日11月17日12時20分、道庁東側前庭で、給与勧告の取り扱い、独自削減措置の見直し、勤務時間短縮を求めて「2008賃金確定闘争勝利地公三者共闘会議11.17昼休み総決起集会」を開催した。


【画像】主催者としてあいさつする出村議長(全道庁労連委員長)

道当局は、職員の厳しい生活実態を認識しつつも「道の財政事情を見極めながら適切に対処する」との姿勢を変えていない。
本日の、最終交渉で独自削減の即刻停止を基本に、最低でも削減幅の圧縮を強く求めていく。

また、重点課題である勤務時間の圧縮について人事院勧告では来年4月から、1日7時間45分、1週38時間45分とする勧告が出され、道人事委員会も「国や他府県の均衡に留意し、短縮に向けた対応が適当」と報告をした。

国は、14日に勧告通り実施する閣議決定を行ったことから、道においても速やかに実施決定することや、短縮は昼休みの十分な確保や育児・介護責任、通勤不便者などの実態をふまえたものになるよう求める決議を行い、団結ガンバロウで集会を終えた。


【画像】団結ガンバロウ

【地公三者】最終交渉へ折衝続く

地公三者(議長、出村全道庁労連委員長、自治労道本部、北教組、全道庁労連で構成)は明日の29分の戦術を背景に最終交渉に向け、大詰めの折衝が続いている。

賃金関係では、独自削減の即時停止を要求しているが「やむを得ず講じている措置」として、依然厳しい財政状況を繰り返す姿勢に終始している。

一方、勤務時間の短縮は、勧告でその方向が示され、道当局としての判断を迫っているが「国や他府県の動向を見極める」との回答を繰り返すのみで結論にいたっていない。

地公三者としては、国が実施に向け閣議決定を終えたことから、短縮に向けた明確な態度を明らかにするよう強く主張している。

この他、道人事委員会勧告で出された獣医師の人材確保に向けた初任給調整手当(最高36,400円、15年支給)などの措置を求めているが「鋭意検討」として結論がでていない。

この他、いくつかの課題も含めて、納得できる回答を要求しているが、交渉再開の目途はたっていない。

【地公三者】知事は何をしているのか

地公三者(自治労道本部、北教組、全道庁労連)の交渉が大詰めを迎えている。しかし、すでに午後10時になろうとしているのに交渉がもてない状態が続いている。

今日が最終的な回答を組合側に示す日だということは要求書を提出した時からわかっていたはずである。

しかも、人事委員会勧告が出れば、その扱いをどうするのか、知事としては当然その答えを組合から要求がなくても準備しておかなくてはならない。当たり前のことである。

今年は、給与の改定勧告が見送られた。課題は勤務時間の短縮などに限られている。政治的混乱の続く麻生内閣でさえ実施に向けて意志を固めたというのにだ。

知事の考え方次第である。誠意ある回答を示すときだ。

2008年11月18日

【地公三者】確定最終交渉、午前0時に

地公三者(自治労道本部、北教組、全道庁労連)は、今年度の人事委員会勧告を巡って道当局との交渉を進めていたが、18日午前0時に最終交渉があった。

今年から始まった7.5%の独自削減については、人事委員会が10月の勧告で「早期に適正な給与水準を確保」と指摘したが、当局としては、最終回答でもこのことに言及せず削減姿勢を崩さなかった。

しかし、獣医師などの初任給の改善措置は勧告を尊重して引き続き検討する考えを明らかにしたことは評価できる。

焦点の勤務時間の短縮は「国や他府県の動向を踏まえ、鋭意、検討」との回答にとどまったが、地公三者としては4月からの実施に向けて引き続き方針決定を急がせていく決意である。

以上の回答を分析し、本日予定していた地公三者としての29分の戦術は、時間外の報告集会へ変更した。

【道本部情報】厳しい状況でも勤務時間短縮を勝ち取ろう

2008賃金確定闘争

自治労北海道本部は、11月18日を2008賃金確定闘争の統一行動日として、各単組での取り組みを提起してきた。

本年度の人事院勧は、11月14日に閣議決定されたことから、11月18日までに妥結することが困難な状況にあったが、各単組は、交渉の結果、一定の回答を得て妥結している。

最大の争点となっていた勤務時間の短縮については、現行103自治体が、週の勤務時間40時間(北海道含む)となっており、38時間45分とすることで妥結した単組が18単組、妥結予定の単組も9単組となっている。

中でも、週の勤務時間40時間で休憩時間60分の単組でも、週の勤務時間を38時間45分とすることで妥結した単組が4単組ある。

また、その他の課題で、臨時・非常勤等職員の賃金改善を勝ち取った単組が3単組、人員確保で前進回答を得た単組が2単組となっている。

今後、勤務時間短縮2009年4月実施に向け各単組で交渉を継続することはもちろんだが、各自治体が厳しい財政状況にある中で、当初予算闘争に向けて合理化提案などが予想される。地方本部・道本部に情報を集中しよう。

社保労組が定期大会=利用者の視点にたった改革と雇用の場確保

全国社会保険職員労働組合北海道支部(以下、社保労)2009年度定期大会は、11月15日、北農健保会館で開かれ44人が参加した。

社保労は、2007年4月の全国社保労結成以降、国民・利用者の視点にたった社会保険庁改革の推進と、その改革を現場から実践している組合員の雇用の場を確保することを最重要課題として位置づけ、全力で取り組みを進めている。

10月に全国健康保険協会の設立と保険指導監査業務の、地方厚生局への移管がされ、さらに2010年1月には、日本年金機構が発足する。これにより社会保険庁が廃止になり、組織形態は大きく変化することになる。


【画像】あいさつする田中支部長

田中支部長は、「10月に全国健康保険協会が立ち上がり、また業務の集約化のため、職場から職員が減少し、疲労の蓄積も限界がきている。協会けんぽ職場においても、労働条件が守られてはおらず、労組は立ち上げるも課題が山積している状況だ、労働条件の整備も行わねばならない。社保当局は、『1ヶ月間に2回の休暇取得』などのペーパーを流すばかりで、何ら管理者責任を果たしていない。労組が考えて、仲間が働きやすい職場を再構築してゆこう。そして、日本年金機構立ち上げに向けて、一年間、課題にしっかり立ち向かおう」と力強くあいさつした。

政府は、今年7月「日本年金機構の当面の業務に関する基本計画」を閣議決定した。その内容は、懲戒処分歴のある職員は採用しないとなっている。今後は『雇用の場の確保』を最重要課題として取り組み、この1年、組合員が「仕事に誇りや生きがいを持ち、働きやすい環境づくり」のためにどう労働条件や福利厚生などを整備するかが課題だ。

この大会で、田中支部長が退任し、新たに岩支部長が選出された。

【画像】あいさつをする新執行部。左が岩支部長

【本部情報】総務大臣「人件費は、自治体財政悪化の主たる要素でない」と回答

森本議員(自治労協力国会議員)が国会で質問(11月13日)


11月13日、衆議院・総務委員会で、森本哲生議員(自治労協力国会議員)が自治体財政健全化法に基づき、自治体決算状況が公開されたことを踏まえ、自治体財政の悪化要因などについて総務大臣の認識を質した。

主な質疑で、森本議員は「90年代の地方債を財源とする国の景気対策による普通建設事業費の急増と今日の公債費の急増が要因であり、人件費は財政悪化の直接的な要因とはいえないのではないか。本来の要因は他に別のところにあるにもかかわらず、真っ先に人件費が削減されてしまう」とし、自治体財政悪化の要因と人件費の関連について質した。

これに対し、鳩山総務大臣は、自治体財政の悪化要因について「地方税、地方交付税の減少やバブル経済崩壊後の景気対策に自治体財政が動員され、地方債の元利償還金が圧迫していることや、国・地方通じて社会保障の義務的経費が急増しており、地方の一般歳出が大幅に削減している。一方、(人件費は)ラスパイレス指数を見ても随分低下しており、地方の人件費は今や財政を不健全にしている主たる要素で全くあり得ない。それだけのスリム化や賃金カットを行っており、他の要素が中心となって(財政健全化法の)早期健全化基準に該当する自治体が出てくるのかなというふうに思う」との認識を示した。
 
また、森本議員は、財政健全化法の早期健全化基準のあり方について、「財政悪化が深刻な状況にならないよう留意しながら、あくまでも自治体が自主的・主体的に財政健全化を行うべきものであるが、実際には、財政基準に過剰に反応して、必要な公共サービスまでも切り込まざる得ない状況をもたらしているのではないか」として、認識を質した。

鳩山大臣は、「(早期健全化基準等の基準に)該当しないように、行政サービスを低下させるというようなことが起きるとするならば、それは非常に悲しいことであって、そういう例がものすごく多い、例えば基準のひとつが厳しすぎて、そのために行政サービスの質が落ちるというようなことが相次ぐということであれば、当然見直すことは必要になってくると思いますが、今のところは、与えられた基準というものを見ながら考えて判断しているところ」との認識を示した。
 
このほか、森本議員は、財政再生基準にかかわる財政措置の拡充の必要性、夕張市の財政再建問題などについて、質問を行った。
質疑の詳細は別添をご参照ください。

衆議院総務委員会 会議録抜粋をダウンロード

11月6日、夕張市財政再建について総務省への要請は下記の通りです

総務省への要請文をダウンロード

自治労(夕張市財政再建対策委員会)は11月6日、夕張市財政再建について総務省へ要請を行った。自治労側は、徳茂副委員長(対策委員会委員長)、金田書記長、友利政治政策局長、石上北海道本部企画総務局長、和田空知地方本部委員長、厚谷夕張市職労委員長が参加した。
総務省は久保自治財政局長、関口財務調査官、桜田専門官が対応した。 

はじめに徳茂副委員長より、要請書に基づき「財政再建計画のもとで、行政サービス水準を維持するためには、それを支える職員のがんばりがあって実現できることである。計画を進めていくにも、経済的基盤となる賃金・労働条件が現状のまま推移すれば、人材の流出を止められないという状況にある。こうした夕張市の危機的な状況を理解いただき、国として処遇の改善も含め、計画の見直しについて早急な対応をお願いしたい」と述べた。
 
続いて厚谷夕張市職労委員長が、「現在、108人の職員で行政執行を進めているが、大幅な賃金カットのなかで、なんとか職員ががんばっている。しかし、将来の展望が全くもてない状況にあり、再建計画に取り組むなかで、さらに職員を失うと今後の計画自体が崩壊しかねない。公営住宅4000戸の管理を職員1人でみていることや、人材の補充が必要な技術職など採用の見通しが立たないことなど、少ない人員のもとで住民へのサービスに十分時間を割けない厳しい現状にある。行政水準を維持するためには、それを支える職員の存在があってこそ成り立つものである。夕張市の2009年度予算編成が迫っているなか、改善策を盛り込んでいただき、希望のもてる再建計画になるよう国としても努力をお願いしたい」と強調した。 

これに対し久保自治財政局長は、「先日、総務大臣と夕張市を視察したところ。巨額の赤字を早く解消することが、住民の福祉の維持・増進に結びつくものであり、早期に財政再建団体から脱却することが大切と考える。一方、財政再建計画が開始してから、職員が努力され、厳しいなかで行政水準の維持を職員が支えていることは十分認識している。また、北海道から再建計画の見直しの要望があることも承知している。これまでも必要に応じて再建計画の修正を行ってきたが、早期に赤字の解消をめざすという目標のなかで、何ができるのか検討する必要がある。全国的に夕張市の財政再建は注目されており、夕張市の財政再建を失敗させるわけにはいかないとの認識。北海道や夕張市からも話を聞いていきたい」と回答した。

また、関口財務調査官は、「北海道を通じて再建計画の見直しについての要望が寄せられている。早期の財政再建が目標であり、見直しを進めた場合、再建計画期間がどうなるのか見極める必要がある。北海道と夕張市の意見を聞き検討していきたい」と答えた。

最後に、自治労から「大幅な人口減による市税収入の減と、景気の後退による税収減に伴う地方交付税の減額が懸念されている。歳入が一定限定されるなかで、再建計画を無理に進めていくと計画自体が破綻してしまう。自治体組織が危機的な状況にあることをご理解いただき、来年度予算へ処遇の改善策を盛り込んでいただくよう、国としても助言いただきたい」とし、今後も継続した意見交換を求め、要請を終えた。

【本部情報】第3回国家公務員制度改革推進本部顧問会議を開催

10月14日、第3回「国家公務員制度改革推進本部顧問会議」(座長:御手洗日本経団連会長)が首相官邸会議室で開催され、今後の検討の進め方、内閣一元管理のプロセスなどについての論議を行った。

座長の御手洗・日本経団連会長が「ワーキンググループのメンバーと運営、当面の論点をまとめた。まず、一元管理と国家戦略スタッフ・政務スタッフの議論を行い、方向性が出た時点で内閣人事局の議論をしたい。本日は、ワーキンググループに先立ち率直な意見交換をしておきたい」と発言し、連合の高木会長は「国家公務員制度改革基本法の「目的」「基本理念」「基本方針」はいろんな読み方ができる。今後の議論を左右するので、国会での修正の心について、もう一度確認してから議論にはいるべきではないか」との考えを述べた。

委員間での意見交換を受けて、最後に御手洗座長が「ワーキンググループでは、集中的に論議し、論点整理を行ってほしい」と要望し、第3回顧問会議を終えた。

※ホームページ:http://www.gyoukaku.go.jp/koumuin/komon/dai3/gijisidai.html

【本部情報】第4回国家公務員制度改革推進本部顧問会議を開催

―顧問会議が内閣人事局WG報告を担当大臣に提出―


11月14日、第4回国家公務員制度改革推進本部顧問会議(座長:御手洗日本経団連会長)が開催され、内閣人事局の機能や組織に関わるワーキンググループ(主査:桜井正光経済同友会代表幹事)(以下、「WG」という。)の「論点整理に関する報告」について審議し、甘利行革担当大臣に提出した。

その内容は、内閣人事局が「国家公務員全体の人事管理に関する制度及びその運用の全般について、Plan機能(企画立案、方針決定、基準策定、目標設定等)とAct機能(制度や運用の改善・改革)を担う」こととし、「労働基本権制約の下では、(中略)勤務条件について内閣人事局がPlan機能を担い、例えば、勤務条件の細目についても法律に基づき内閣人事局が政令で定め、人事院がこれに対して意見申出を行うような仕組みや内閣人事局があるべき勤務条件について基本的な企画立案を行い、人事院に対して必要な検討、勧告・意見申出を行うよう求めるような仕組み」とすることを求めている。

WGは、内閣人事局を新たに設置するに当たって、国家公務員制度改革基本法の趣旨を具体化するためには、どのような機能と組織が必要かについて「論点整理」を行うことを求められていたが、スケジュールありきの拙速な審議を行い、基本法が求める割拠主義打破による「幹部職員等の一元管理」を名目として、労働基本権制約の下において、第三者機関である人事院の権限を形骸化し、使用者の権限を一挙に拡大することを報告している。労働基本権の付与については、別に設置されている「労使関係制度検討委員会」(座長:今野浩一郎学習院大学経済学部教授)で検討することとてされており、そこで結論を得る前に使用者側の人事管理権限を強化することは、労働基本権制約の代償措置との関係で受け入れられないものである。

WGの審議には、連合を代表して草野連合総研理事長が委員として参加し、割拠主義の打破などを訴えるとともに、給与制度等について企画立案を行うことは代償機能そのものであることから、内閣人事局の権限としないことを主張してきたが、取り入れられなかったものである。また、顧問会議には、高木連合会長が、【別紙】の通り、意見書を提出し、①使用者である内閣人事局が企画立案等を所管または関与することは、断じて許されないこと、②公正・中立性を確保する機能を内閣人事局に移管することは、行政の継続性及び安定性、公正性と中立性に影響を及ぼすこと、③幹部職員の人事については、入口選別主義に基づくキャリア制度を廃止し、評価制度に基づく真に公正・中立な人事システムを構築すること、④内閣人事局が担うべき機能や役割等については、顧問全員が参加する機会を設定し、慎重かつ十分な審議・検討の確保をはかること、などを強く訴えたが、反映されなかったものである。

報告を受けた甘利行革担当大臣は、顧問会議の場で「持ち帰って週末考えさせていただき、総理や党にはかって、最終的に方針を決めたい」との考えを表明している。

報告では、人事院の代償機能の形骸化のみならず、行政管理局や財務省主計局給与共済課の機能についても内閣人事局に統合することなどを求めており、政府の「最終的方針」がどうなるかは不透明である。仮に、来年度に内閣人事局を設置することになれば、年内に予算要求を取りまとめるとともに、次期通常国会で内閣法、国家公務員法、各府省設置法等の改正を行う必要があることから、推進本部事務局で具体化に向けた検討作業が行われることになる。

このため、公務労協は連合と連携して、労働基本権制約の下で代償機能が損なわれ、使用者側の人事管理機能が一方的に強化されることを阻止するため、推進本部との交渉の強化や労使関係制度検討委員会での審議促進など、今後の対策を強めていくことにしている。


ホームページ:http://www.gyoukaku.go.jp/koumuin/komon/dai4/gijisidai.html
                                       以上


【別紙】高木連合会長の意見書


           「論点整理に関する報告」に対する意見

                                     顧 問  高 木  剛


これまでの顧問会議における議論とワーキング・グループの論点整理等を踏まえ、内閣人事局が担うべき機能や役割等について審議する第4回顧問会議を欠席するにあたり、書面により以下の意見を提出し、同会議における議論への反映を要請します。

1.職員の勤務条件に係る事項の権限については、労働基本権が制約される現行法制度において、代償措置の中核をなす人事院勧告以前の段階において、使用者である内閣人事局が企画立案等を所管または関与することは、断じて許されない。仮に人事院の意見聴取を前提とするものであっても、代償措置・機能を形骸化するものに他ならない。

ILОにおける代償措置論は、「制度の構成、手続、実効性の確保などの点において、労働者の要求を十分にみたしうるものでなければならず、それによってはじめて基本的権利尊重の趣旨と整合性を確保しうる」(ILО結社の自由委員会第139次報告(1973年))としている。また、「日本の公務における雇用条件等を決定する現行制度が関係当事者の信頼を確保するものといえるかどうかにつき、強い疑念を表明せざるを得ない。政府はこれらの労働者が目下のところ享受していない基本権の適切な代償となるような公務における賃金および労働条件決定手続を確立し、当該労働者が雇用条件等の決定に参加できるよう強い希望を表明する」(同委員会第236次報告(1984年)、第329次報告(2002年)他)としている。

その意味で、現行制度でさえ代償措置・機能が適切なものではないと国際的にも判断されているにもかかわらず、代償機関としての現在の人事院の機能・権限を使用者である内閣人事局に移行することは、第三者機関としての人事院に付与されている「職員の利益を保護するための権限」を阻害し、代償機能を事実上否定するものであり、到底容認できない。

勤務条件に関わる事項についての人事院権限の移管は労使関係制度検討委員会の検討結果を踏まえて措置すべき事項である。


2.主権者たる国民のコントロールは、政治主導を強化することにより発揮されるが、同時に職業公務員の公正・中立性の確保をこれまで以上に徹底することが必要である。これは、民間企業の人事管理とは異なるものであり、国民全体の利益をはかる公務における特性として、諸外国においても外部からの圧力で歪められることのないよう制度的保障がなされている。

公務員人事において公正・中立性を確保する機能については、憲法の「全体の奉仕者としての公務員」に由来する重要な機能であり、これを十分かつ具体的さらに専門的な検証もなく、移管することは、行政の継続性及び安定性、公正性と中立性に影響を及ぼす。基本法制定の際の国会の附帯決議をも踏まえ、拙速な対応をはかってはならない。


3.幹部職員の人事について、課題と目的は、入口選別主義に基づくキャリア制度を廃止し、評価制度に基づく真に公正・中立な人事システムを構築することにある。つまり、各省割拠主義の基盤が府省の絶対的な人事権限にあるとし、どれだけ各府省の権限を規制・排除しても、結果的に、内閣人事局のもとで、総合職試験採用〜幹部候補育成課程〜幹部というように実質的に現行のキャリア制度の運用が維持・温存されたのでは意味がない。

幹部職員の人事制度の検討については、あくまで基本法の範囲において検討がはからなければならないことは自明のことである。つまり、幹部職員と他の職員を一つの公務員集団としている現行制度のもと、それを前提とした幹部職員に係る措置の検討であることに留意しなければならない。


4.限界を超えている格差社会からの脱却が求められている今日、新しいリスクに対応する公共サービスの重要性を認識し、それを機能させる基盤となる公務員制度改革はまさに国民的課題であり、改革の頓挫は許されない。また、国家公務員制度改革基本法が与党と民主党との間における修正協議に基づき成立した経過を踏まえ、幅広い関係者の意見聴取を行い、如何なる政権のもとでも常に安定的に機能する公務員制度を確立しなければならない。

国家公務員制度改革基本法の主たる目的は、官僚内閣制と各省割拠主義を廃し真の意味での政治主導体制を確立すること、さらにキャリア制度を廃止し公正・中立な人事制度に改めることにあるといえる。そして、内閣人事局は、これらの目的を達成するために必要となる組織である。

ところで、当顧問会議の任務については、「国家公務員制度改革の推進のために講ぜられる施策に係る重要事項について審議し、国家公務員制度改革推進本部長に意見を述べる」こととされている。その意味で、国民を代表する立場から施策の検討に参画しているという自覚のもと、国民が納得できる改革を提示することに留意しなければならない。

内閣人事局が担うべき機能や役割等については、少々の検討スケジュールの遅れを改革の後退と評価されることに懸念した拙速な対応をはかるのでなく、国家公務員制度改革基本法に定められた期限のもと、顧問会議全体の合意形成に配慮すべきである。そのため、顧問全員が参加する機会を設定し、慎重かつ十分な審議・検討の確保をはかることが最低限必要である。


                                    以  上

【本部情報】公務労協が国家公務員制度改革推進本部事務局交渉を実施

公務労協は、11月14日に甘利行政改革担当大臣に提出された国家公務員制度改革推進本部顧問会議の内閣人事局に関する報告について、推進本部事務局交渉を実施し、「労働基本権制約下において、代償機関である人事院の機能を使用者側となる内閣人事局に移すことは断じて認められない」と厳しく抗議した。

交渉は、13時から行われ、公務労協側は吉澤・岩岬の正・副事務局長、構成組織職長が参加し、推進本部事務局側は岡本次長らが対応した。

冒頭、岡本次長が「報告(概要)」に基づき、「顧問会議として、「報告」及び当日提出された欠席顧問からの意見と合わせ、大臣に提出した」と説明したのに対し、公務労協側は次の通り主張し、報告の問題点を厳しく追及した。

(1) 報告内容については、多々疑問や疑義があるが、最大の問題は、人事院の代償機能がどういう歴史的経緯や意義をもっている、すなわち憲法上、法制上の問題について、ワーキング・グループ(以下、「WG」という。)や顧問会議で十分検証していないことだ。

(2) 内閣人事局は「国家公務員の人事管理に関する戦略中枢機能を担う組織」とされているが、基本法にはない概念だ。それを根拠として、人事院の代償機能である試験、任免、給与、研修の企画立案、方針決定機能等を使用者である内閣人事局に移すことは、使用者の権限だけ強化するものであり、断じて認められない。

(3) 代償機能は、全農林警職法判決で労働基本権制約が憲法違反とならないための要件とされているものであり、代償機能が弱められれば、憲法問題になる。また、ILO勧告では現状の代償措置では不十分と指摘しており、それをさらに弱めることは受け入れられない。

これに対し、岡本次長らは、次の通り見解を述べた。

(1) 代償機能の問題は認識しており、過去の経緯について資料をお配りし、個別に説明した。日本以外の国の状況についても資料をお配りしている。それが十分かどうかは委員の皆さんの判断と思う。

(2) 基本法の一元管理、説明責任を果たすためには、人事管理の中枢機能を担う必要があり、その場合、試験、任免、給与等について手を触れられないのでは機能を発揮できないため、主体的に企画立案等を行うが、他方、代償機能ということがあるので人事院が勧告や意見の申出を行うことなどを考えることにしたもの。

(3) 報告内容で警職法判決に反することはないと考えている。いずれにしても、報告はWGや顧問会議の考えであり決めきったものではないので、具体的にどう対応していくかは、甘利大臣が判断していくことになる。

以上のように、推進本部事務局側は、報告はWGや顧問会議の考えであり、どう具体化するかは大臣の判断、との考えを示すに止まった。これに対し、吉澤事務局長が「報告内容と具体化に向けた検討については、引き続き交渉・協議をさせていただく。また、大臣が判断するということであり、公務労協としては認められない報告内容であるため、大臣との交渉を申し入れる」と要求し、交渉を締めくくった。

また、公務労協の公務員制度改革対策本部は、「労働基本権制約の代償措置と公務における公正・中立性を蔑ろにするもので、到底認めることができるものではなく厳重な抗議の意を明らかにする」との福田本部長談話を発表した。

                                       以上


           「論点整理に関する報告」についての談話


11月14日、国家公務員制度改革推進本部顧問会議(以下、「顧問会議」という。)は、多くの顧問が不参加のもと、高木顧問(連合会長)が提出した「拙速な対応をはかるのでなく、顧問全員が参加する機会を設定し、慎重かつ十分な審議・検討の確保をはかることが最低限必要である」とする意見書を無視し、座長の強権的会議運営により、「論点整理に関する報告」を了承し甘利行革担当大臣に託した。「論点整理に関する報告」は、前日の13日に開催された顧問会議ワーキンググループへの草野委員(連合総研理事長)の修正要求をも無視したものである。また、その内容は、労働基本権制約の代償措置と公務における公正・中立性を蔑ろにするもので、到底認めることができるものではなく厳重な抗議の意を明らかにする。なお、同顧問会議において甘利行革担当大臣は、「来年度予算への対応について、各省との交渉・了解等の作業
もしなければならず、総理や党にはかり最終的な方針を決めたい」との慎重な姿勢を明らかにしている。

「論点整理に関する報告」は、①今回の公務員制度改革の理念と内閣人事局の設置の目的について、国家公務員制度改革基本法の基本理念を再掲し、②顧問会議より検討依頼がなされた論点を5点について整理、③内閣人事局の担うべき機能及びその組織のあり方について、内閣人事局があるべき勤務条件について基本的な企画立案を行い、人事院に対して必要な検討、勧告・意見申出を行うような仕組みとする方向で、できる限り見直す等を指摘している。

労働基本権が制約される現行法制度において、内閣人事局が企画立案等を所管または関与することは、断じて許されない。ILОをはじめ国際的にも代償措置たり得ないと判断されている現在の人事院の機能・権限等を使用者である内閣人事局に移行することは、現行制度さえ否定するものであり、全農林警職法事件最高裁判決にも矛盾するものに他ならない。今後の次期通常国会をはじめとする政府の対応如何によっては、連合との連携のもとILО結社の自由委員会への再提訴も辞さない覚悟を明らかにする。

また、公務員人事において公正・中立性を確保する機能について、十分かつ具体的さらに専門的な検証を行うこともなく、試験、任免、分限・懲戒等の企画立案機能を内閣人事局に移管することは、行政の継続性及び安定性、公正性と中立性に重大な影響を及ぼすものとして容認できるものではない。

公務労協は、「論点整理に関する報告」に基づく法律措置に反対し、内閣人事局について、非現業公務員の協約締結権付与を前提とした労使関係において政府を代表する責任ある使用者としての権限を具備する組織とすることを強く求める。さらに、連合との連携のもと、ILO勧告をみたした労働基本権の確立と民主的公務員制度改革の実現を不断に追求するものである。

                               2008年11月18日
                              公務公共サービス労働組合協議会
                        労働基本権確立・公務員制度改革対策本部
                                     本部長 福 田 精 一

【本日の来局者】富良野市からスキー場のPR

富良野市労連組合員の川上さん(3人で写っている写真の左)、と観光協会、富良野塾のみなさん。スキー場と演劇ののPRで来局しました。

川上さんは、就職してすぐ石上企画総務部長と仕事をしていたそうです(^_^)

こんな、プランがありますよ!(^^)! とてもお得な内容になっています。 近々、各単組に送付します!
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【画像】左から、石上企画総務部長、富良野市職労の川上さん、富良野観光協会の鳥居さん、富良野塾の谷山さんです

http://www.furanogroup.jp/engeki/index.html ←富良野塾ホームページ

081118furanojyuku.yane ←クリックすると大きく表示されます

演劇「屋根」も見に行きませんか?
1月16日(金)〜2月14日(土)までの予定で、富良野演劇工場で開催されます。

2008年11月19日

【本部情報】2009年度政府予算第2次中央行動の要請報告(地方三団体)

自治労は11月17日、18日に地方三団体(知事会、市長会、町村会)に対して、2009年度予算編成、定額給付金問題などについて意見交換を行うとともに、必要な地方財源の拡充を求め、要請行動を実施しました。要請記録と要請書は別添のとおりです。

全国市長会要請
全国市長会への要請は11月17日13時30分から行った。自治労側は、友利政治政策局長、下目政治政策局次長、平川臨時執行委員が参加した。全国市長会は、中嶋財政部長、池田財政部副部長、武居行政部副部長らが対応した。

自治労側の要請に対し、全国市長会は「地方財政に対する認識は自治労とほぼ共通であり、従来の要請内容に加え環境分野に関する自治体予算の確保に向けて強く打ち出しているところ。景気後退による税収減により地方交付税の確保が厳しい状況に対して、交付税を確保するよう要望を政府に提出している。定額給付金制度は、自治体議会の議員構成によって受給できる自治体、できない自治体が発生する可能性もある。支給に際して基準日をいつに設定するか、施設等に入居している方々への支給のあり方、実施するならば解決しなければならない課題がある。市長会では、自治体が混乱しない対応が必要と政府に強く要請している。社会保障分野は、地域の安心・安全の基本に関わるところだが、「骨太方針2006」を撤回しない限り、必要な財源確保が難しい状況になっている。必要なサービスが確保できるよう中長期的な政策を考えることが必要だ。自治体は起債制限や健全化法などの一定の制約のもとで財政運営を進めているが、財務省は自ら予算編成を行っておきながら国の財政は自治体よりも厳しいと明言している。こうした発言は疑問に思わざるを得ない」などと回答した。

最後に自治労側から、不採算医療に対する交付税措置の拡充など公立病院の財政措置の充実にむけて総務省に要請する予定だが、理解と支援をお願いしたいとし、要請を終えた。

全国知事会要請
全国知事会への要請は、11月18日13時30分から行った。自治労側は、友利政治政策局長、下目政治政策局次長、平川臨時執行委員が参加した。全国知事会は、重松調査第一部長、鶴島調査第一部副部長、金岡調査第二部副部長らが対応した。
 
自治労側の要請に対し、全国知事会側は「地方消費税の拡充を含めた地方財政の充実について、知事会の要望とほぼ同じとの認識だ。自治体は財源ばかり要求しているとか、仕事の無駄が多いとかの議論のなかで、地方交付税を削減すべきとの意見が出てくるが、地方の立場から明確に主張しなければならないことは、強く主張すべきとの考えだ。知事会長も国に対して人件費を含めて自治体がぎりぎりまで努力していることを主張しているが、地域のサービスを支えるため、労使双方から財源確保について声をあげることが重要と考える。環境税制については、国税か地方税かという課題、消費税などの既存税制との兼ね合いをどうするかなどさまざまな課題があるが、各方面で意見交換しながら考えていかねばならない問題だ。生活保護については利用抑制という方向でなく、漏給問題の解決など保護を必要としている人に必要な保護がいきわたることが重要との認識」と回答した。

最後に、自治労側から、「国は財政再建のために地方財政をさらに切り込むべきとの姿勢をみせているが、防災など非常時を想定すれば自治体の機能をこれ以上、減じてはならない。組合としても職場から声を上げていくが、知事会としても理解をお願いしたい。さらに、都道府県立病院の特別交付税を市町村並みに引き上げることや、知事会が提言している保育所の最低基準の撤廃方針の変更を求めたい」とし、要請を終えた。

全国町村会要請
全国町村会への要請は、11月18日14時10分から行った。自治労側は、友利政治政策局長、下目政治政策局次長、平川臨時執行委員が参加した。全国町村会は、小川財政部副部長が対応した。
 
自治労側の要請に対し、全国町村会側は「住民に近いところで行政サービスを提供する町村としても、必要人員の確保、福祉人材の確保の基本となる地方財政の確立が重要と考える。町村会としても、みなさんとほぼ同じ主旨で政府に要望を提出している。定額給付金問題は、短期間に確実に支給するためには、解決しなければならない課題が多く、窓口で混乱が生じないような道筋をつける必要がある。町村会では、定額給付金のあり方について来週にも会議を開くが、新聞報道にあるように所得制限を設けない方向で議論のたたき台を出す予定だ。自治体財政の悪化には、国の政策に協力した部分もあり、財政基準のためにサービス水準を必要以上に切り詰められることは問題と考える。また、過疎自立支援促進特別措置法が2010年に期限切れするため、その後の延長など要望について町村会で運動を展開しているが、町村の行財政充実に向け取り組みたい」と回答した。

最後に、自治労から、不採算医療の充実にむけて1床あたりの交付税単価の引き上げなどについて総務省要請を行うが、町村会としても公立病院の財政措置の充実について理解と支援をお願いしたいとし、要請を終えた。

要請書をダウンロード

【道本部情報】基本組織と一体となった闘争を進めよう

2008現業公企統一闘争


自治労北海道本部は、現業評議会や直営職場がない単組においても「地域公共サービス職場労働者の組織化を推進し、労働条件の底上げをはかること」が求められている。
このことから、確定闘争と同日の10月27日に要求書提出、11月18日を統一行動日として2008現業公企統一闘争を提起してきた。
 
要求書の提出状況は132単組で(昨年132)、内訳は、①現業独自で提出15単組、②確定要求書と一緒に提出93単組、③確定要求書に付加した24単組となっている。

賃金課題については、「総務省通知に基づく民間部門との賃金センサスの比較公表」が行われた単組が56単組、公表させていない単組が58単組、現業職員がいないなどの理由で公表していない単組が57単組となっている。

この比較公表は、事業所規模・雇用形態・職務・仕事、平均経験年数の相違を無視した極めて問題のあるものであり、今後とも修正や削除を求める必要がある。また、「技能労務職員給与の見直しに係る取組方針」の策定が行われた単組は39単組に留まっているが、北海道のヒアリングでは道内の全ての自治体当局は2008年度内に策定予定と回答していることから、今後とも注意が必要だといえる。
 
職場の委託等の合理化課題については、現在集約中。
各自治体が厳しい財政状況にある中で、単組は非常に厳しい交渉を余儀なくされている。

今後も当初予算闘争に向けて基本組織と一体となり交渉を一層強化していくとともに、地方本部・道本部への情報の集中をお願いします。

※ 11月18日付けで全単組・総支部にFAX送信と数値が違っていますが、こちらの数字が最新の数値です。

【別紙】 
「技能労務職員の給与にかかわる基本的考え方に関する研究会」に関する本部情報。
「技能労務職員の給与にかかわる基本的考え方に関する研究会」ヒアリングで地公部会が現業職員の業務実態について説明-10/27

10月27日、公務員連絡会地公部会は「第7回技能労務職員の給与にかかわる基本的考え方に関する研究会」における労働側に対するヒアリングに出席し、現業労働者の給与について意見を述べた。ヒアリングには藤川地公部会事務局長をはじめ、自治労からは南部現業局長、松本労働局次長、日教組からは具志堅現業職員部長が出席、「単純労務」規定が業務実態と乖離している状況を指摘するとともに、新たな法整備も含めた対応の必要性を訴えた。
 
冒頭、藤川地公部会事務局長が、研究会の議論にあたって自治体現業労働者が行っている業務の実態を十分に把握することを求めた。さらに現行法制度を前提とした議論を行う研究会であることは理解するとした上で、仕事の実態にふさわしい法制度のあり方の検討も視野に作業を行うよう、研究会委員に要請した。
 
引き続いて自治労本部南部現業局長が現業職業務全般の実態について、現業労働者が市民のニーズや要望をいち早く把握し、自治体の政策に反映していく役割を担っている状況を説明し、「単純労務」というイメージを改めるよう求めたうえで、現業職種のうち清掃と学校給食について、その業務実態を具体的に説明した。
 
清掃職場については収集・運搬・処理・処分といった基本的業務に加え、ふれあい収集や安全パトロールなど、地域の安全や安心をより高める業務を現場からの提案で行っている実態や、それらの業務について、労務管理も含め自主管理・自主運営を行っている現業管理体制などについて、説明した。
 
また、学校給食職場については給食調理にとどまらず、教室における食育指導や、保護者や地域に対する啓発・技術指導などの業務を行っていることを紹介し、こうした取組みを通じて給食の残菜が減少した成果などを説明した。
 
日教組具志堅現業職員部長は学校用務員について、学校の安全対策に学校用務員が取り組んできた成果が中教審答申に反映された経緯を説明し、安全対策に果たす用務員の役割の重要性について訴えるとともに、校内環境整備だけでなく、不登校対策など他の教職員とも連携し生徒のメンタルケアなども積極的に行っている現場の実態について説明した。
 
自治労松本労働局次長からは賃金センサスの問題点として、平均勤続(経験)年数の違い、基礎となるデータ収集法の信憑性や、年ごとの変動幅の大きさなど、現業職員の賃金との比較には限界があることを指摘した。
 
その後質疑が行われ、研究会委員側からは、①業務内容と労使交渉の関係②労連方式での労使交渉のメリット③技能労務職の業務範囲を規定する根拠④現業業務の変化に対する自治体での制度上の対応のあり方、などについて質問が出された。
 
これに対して地公部会側は、①労使協議で業務の効率化を図ってきた経緯、②労連方式の労働組合にとってのスケールメリットと労使双方にとってのコストメリット、③明文化された業務規定がない中で住民と時代の要請から現在の業務実態に至っている状況、④現場を持ちながら企画・立案にもかかわる業務の重要さと自治体内での適切な位置づけの必要性、について説明した。
なお、この日のヒアリング及び質疑の詳細については、後日、研究会議事録として総務省から公表される。 

【本部情報】新たな超過勤務上限目安時間設定で人事院へ意見提出

-これまでの「上限目安時間360時間」の検証と上限規制を求める-


公務員連絡会は、11月19日、10時30分から労働条件専門委員会による人事院交渉を実施し、別紙1の「新たな超過勤務上限目安時間設定についての意見」を申し入れた。この交渉は、11月7日に人事院から別紙2の「超過勤務の縮減に関する指針の見直し(他律的業務に係る上限の目安時間の設定)について(案)」が提案されたことから、これに対する意見を取りまとめてその実現を迫ったもので、人事院側は、松尾職員団体審議官付参事官、役田職員福祉課補佐らが対応した。
 
冒頭、石原労働条件専門委員長が「意見」の趣旨を説明した上で、各専門委員から次の通り、人事院に対する要請を行った。

(1) 720時間という数字を設定すると、そこまでは働いていいということになりかねないし、拘束力がないと実効性も確保できない。

(2) 国土交通省で当局側は、災害対応は「他律的業務」に該当するとして、360時間の適用さえ行ってこなかった。人事院として厳しく指導すべきだ。

(3) どうして「720時間」なのか、根拠を明確に示すべきだ。拘束力がなく、それを超えてもいいということになると、過労死ラインも超えてしまう。国がそれを認めれば、地方自治体への影響が大きい。

(4) 720時間では提案文にある「職員の心身の健康の維持」という言葉と結びつかない。精神疾患による休職者が増えている実態があり、その背景に定員削減の下での長時間の超過勤務があることは間違いない。「720時間」という数字そのものが問題だ。

(5) これまで「他律的業務」を分けてきたが「通常業務」との相乗効果があるし、「ねじれ国会」の下、国会質問への対応が非常に厳しくなっている。人事院もこうした問題に対応してもらわないといけない。

(6) 人事院は、これまでも上限規制をやろうとしていないが、理由は何か。法制上できないのか。代償機能を発揮する観点で積極的な対応が必要だ。

これに対して、人事院からは、「行政サービスを提供しなければならないので、人事院規則で規制しても事実上難しいという判断であり、法制上できないということではないと思う。上限を設定しても、超える場合が出てしまうのが実態である。しかしながら、現状については問題と思っており、4月から在庁時間縮減の取組みを始めたところであるし、本年の勧告時に他律的業務の上限目安設定などを報告している」との考えが示された。
 
最後に石原委員長が「本日提出した意見や指摘事項について十分検討し、超過勤務の縮減につながる措置を講じていただきたい。次回は、前向きな回答をお願いする」と要請したのに対し、松尾参事官が「ご意見は原課に持ち帰って検討し、次回交渉でお答えしたい」と答えたことから、これを確認し、本日の交渉を終えた

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【道本部情報】2009年度道政へ「要求と提言」

本日(11月19日)、自治労北海道本部は2009年度道政への「要求と提言」についての意見交換(交渉)を行った。

特に道本部が重点課題として位置付けている、『自治体財政健全化法について』では、来年度早期健全化団体になる可能性が高い自治体の単組代表者5人を交えての意見交換となった。

自治体財政健全化法のもとで作成されることとなる財政健全化計画等について、「強制的な指導・助言・介入」を行わないことを強く要請した。

これに対して、北海道企画振興部市町村課市町村財政健全化支援室長は、「地方自治法の規定により、適切と認める技術的な助言を行うものであり、指導・指示・介入を行うものではない」と回答した。

さらに、道本部から「公立病院健全化計画の支庁ヒヤリングの際に、給与・手当にまで踏み込んで指導を行った事実がある」と指摘し、見解を質した。

室長は、「自治体が自主的に決定し、住民(議会)の理解を得ていることに関して、否定するものではない。支庁ヒヤリングなどでの誤解を招くような発言があったとすれば指導をする」と答えた。

最後に、杉谷副委員長が、「自治体が自主的に住民の理解を得て決めた計画について、必要以上の指導を行わないこと」と述べ、「11月13日の国会・衆議院総務委員会で森本議員(自治労協力国会議員)の質問に対して、鳩山総務大臣が『人件費は、自治体財政悪化の主たる要素ではない』と答弁したことを踏まえた対応をお願いする」と要請して重点課題の意見交換(交渉)を締めくくった。

【朔風プレミアム】まともな医者?!

夜のNHKニュースを見て思わず噴出してしまった。腹を抱えて笑ってしまった。

ニュースは今日開かれた全国知事会との会合で麻生総理がこれに出席、地方が抱える医師不足の問題について、みずからの考え方を示した際、医師のことを「社会的な常識がかなり欠落している人が多い」と発言したのだ。

この発言には、さすがに日本医師会が「信じられない、真意を確認する」と苦言を呈したとの報道。

問題はその後。この発言と医師会の反応について総理大臣官邸の記者団に問われ「おれの友達にも医者がいっぱいいるが、なんとなく話をしても、ふだん、おれとは波長が合わない人が多いと思った。まともな医者が不快な思いをしたというのであれば、それは申し訳ない」と述べたのだった。

おそらく、明日の各紙の囲み記事になるだろう。

「社会的常識のない医者」発言を釈明したつもりが「まともな医者」発言で一層「真意」がはっきりしてしまった。

「踏襲」を「ふしゅう」「未曾有」を「みぞうゆう」は誤読でしたで恥をかくだけでよいけれど、今回ばかりは本音がでてしまっただけに、総理の資質が問われることは間違いないだろう。

漫画ばかり読んでいるから語彙能力が欠如したんでないかい。

(@@)

2008年11月20日

【道本部情報】衆議選での連合と新党大地の連携強化に対するコメント

連合と新党大地は11月7日、第45回衆議院選挙における民主党と新党大地との選挙協力の決定を踏まえ、自公政権と決別し「政権交代の実現」をめざして、お互いの立場を尊重しつつ、連携の強化についての協定を交わした。

 ↓これを受けての、自治労道本部のコメント

道本部11月18付けFAX情報をダウンロード

【お知らせ】機関紙「自治労北海道」最新号を掲載しました

機関紙「自治労北海道」の最新号1963号ができました。
ただいま、各単組に発送中です。

メニューの機関紙「自治労北海道」に掲載しましたので、どうぞご覧下さい。

【本部情報】公立病院に関する財政措置のあり方に対する総務省交渉

自治労は11月19日公立病院に関する今後の地方財政措置のあり方について「公立病院に関する財政措置のあり方検討会」で検討されていることから地域医療を確保する観点から総務省に対する交渉をおこなった。

自治労公立病院改革対策本部から加藤副委員長、中島健康福祉局長、松井健康福祉局次長、平川健康福祉局次長他が参加し、 細田大臣官房審議官に要請を行った。

http://www.jichiro.gr.jp/news/2008/11/081119.html ←自治労本部ホームページ

【要請書】
ファイルをダウンロード

【交渉報告】

冒頭、加藤副委員長より、「7月の交渉時に久保自治財政局長はガイドラインの目的は地域医療の確保であると述べられた。公立病院に関する財政措置のあり方検討会のまとめが25日に出るようだが、地域医療確保の観点から財政措置を検討して頂きたい」と要請趣旨を述べた。

これに対し、細田審議官は以下のような回答を行った。

「ガイドラインの目的は地域医療確保であると私も理解している。交付税についてだが、交付税は使途制限がなく、繰り出し基準も抽象的なものとなっている。自治体立病院は自治体がつくっている病院であり自治体の判断が原則だ。特別交付税の拡大は検討会でも、産科、小児科、救急も含め検討がされている。病床利用率に応じた交付税措置は、使われていない病床も交付税を目的に維持している実態があり許可病床数ベースは問題が多いという意見が多く出ており、検討中である。無床の診療所は、小さいため有床とは違うと考えている。へき地医療支援機構については、若干特別交付税を措置しているが、都道府県の主体的な機能の強化が課題だ。自治医科大学は定数を20年度から現状の100人を110人に増員し、今年度さらに3人増の113人で申請中だ。自治医科大卒の医師の地域への定着は都道府県の創意工夫ある取り組みをお願いしたい。公立病院の建物については災害拠点病院もあり、そこでは病院債で割り増しをしている。病院の収入は診療報酬で決まるという限界のある厳しい状況の中で地域医療を守ることが求められており、ガイドラインはこのためのものだ。ネットワーク化は鍵となるが、都道府県で温度差、取り組みの差があるのが実情で、いろんな機会を通じて県がきちんと考えていただきたいと話している」

これに対し、自治労側は、
「交付税については、基準通りの繰り出しが病院会計にされていない不満が強い。病床利用率については、地域の医療需要よりも医師不足のため利用率が上がらないという場合もあることについて理解し、配慮すべき。ネットワーク化については、基幹病院に患者が集中し負荷がかかる一方で周辺の病院に患者が行かないなど問題が発生している事例もあり、検討にあたっては地域の事情にあったものとするよう配慮してもらいたい。へき地医療支援機構は、県費を入れながらやっているところもあるが、その機能はかなり都道府県格差がある。病院建設にかかる減価償却が病院経営を圧迫している現実があるので、改善方策について検討できないか」と重ねて要請した。

この後、指定管理者制度が導入された病院の事例を挙げながら指定管理者制度の問題点について意見交換し、今後とも自治労として地域医療や公立病院の実態について改革の要請や提言を行っていくので積極的に取り上げて欲しい旨要請し、終了した。

【高嶋参議院議員による公立病院にかかる総務省ヒアリング】

11月14日高嶋参議院議員(総務委員会委員長)による公立病院にかかる総務省ヒアリングが参議院議員会館内総務委員長室内で行われ、梅村参議院議員などが参加した。総務省側は自治財政局地域企業経営企画室濱田室長が対応した。主な内容は以下の通り。

高嶋議員が、改革プランに対する総務省の対応を質したのに対して、濱田室長は、「総務省としては、原則としてチエックするつもりはない。ただ、特例債の申請があれば、内容についてチエックしている。各自治体のプランはある程度まとまってからHPで公表する」と応えた。

また、高嶋議員が、経営形態について質した中で、濱田室長は、「指定管理者制度はいかに良い管理先を探すのか、ということ。

職員が入れ替わるような『乗っ取り』型の指定管理では、自治体の負担が大きくなる危険性がある。その辺りは自治体に伝えている。

一部適用のところについては、少なくとも全適までは検討してほしい。行政行動原理と病院経営は合わないと考えている。いろんな選択肢をもって検討してほしい」と応えた。

                                                                                                 以 上

【本部情報】第58回社会保障審議会介護給付費分科会報告

居宅系、地域密着型サービスの介護報酬について引き続き議論が行われる
(連合政策ニュースレター第1067号により)

厚生労働省は11月14日、都内で社会保障審議会介護給付費分科会を開催し、前回に引き続き居宅系サービスと地域密着型サービスに係る2009年度介護報酬改定の議論を行った。連合からは小島総合政策局長が委員として出席した。
 
今回示されたのは、特定施設入居者生活介護、福祉用具、ケアマネジメント、短期入所生活介護、短期入所療養介護、居宅療養管理指導、夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護に係る介護報酬の論点。主な内容は下記のとおり。

【福祉用具】
○福祉用具サービスの向上、貸与種目と販売種目の整理等については引き続き議論・検討を行う
【ケアマネジメント(居宅介護支援・介護予防支援)】
○介護支援専門員1人当たり担当件数について「40件」を超えると報酬が逓減する仕組みの検討
○特定事業所加算について段階的評価の仕組みの検討
○入退院時の調整等業務に対する評価の充実の検討

【小規模多機能型居宅介護】
○在宅サービスからの円滑な移行が可能となるような方策の検討
○人員の効率的配置等、経営の効率化を促進するための基準の見直し

【夜間対応型訪問介護】
○オペレーターの質を確保した上での、資格要件の緩和

会議の冒頭、厚生労働省より『生活対策』(「新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議」10月30日発表)の「介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策」について説明があった。これは、平成21年度の介護報酬改定をプラス3%とし、それによって介護従事者の処遇改善を図ることとしつつ、それに伴う介護保険料の急激な上昇の抑制等を行うもの。65歳以上の第1号被保険者の保険料分については市町村に基金を設置し、40歳から64歳までの第2号被保険者の保険料分については、財政状況の厳しい保険者団体に交付される。
 
プラス3%の改定率の根拠について、厚生労働省は、「前回改定以降3年間の賃金上昇率、物価上昇率を合わせても1%に満たない。しかし、介護従事者については人材確保難もあり、その処遇改善のために1%を大きく上回る3%とすることに政府として決定した」と説明した。
 
続いて行われた居宅系サービス、地域密着型サービスの議論の中で、連合の小島委員は、ケアマネジメント、地域包括支援センター、小規模多機能型居宅介護、福祉用具について下記の発言および質問を行った。

・ケアマネージャー1人当たりの実際の利用者数は約27人というデータだが、担当件数40件を超えると報酬の逓減が行われることについて、見直しをすれば27人より増えるのか、検証が必要だ。
・ 地域包括支援センターは、地域の被保険者の相談事業、支援事業、虐待の防止・早期発見、権利擁護など、ケアプラン作成以外に多様な役割を担っている。ケアプラン作成は1件4000円だが、その費用で支援事業を維持できるのか。また、支援事業がどこまで行われているのか実態調査を行うべき。
・小規模多機能型居宅介護は、社会保障国民会議のサービス保障分科会でも、認知症高齢者の受け皿として大きな役割を果たすと期待されている。しかし、現場からは包括払いで他のサービスが使えないために、使い勝手が悪いという声もある。利用者数を増やすためには、サービスの併用なども検討が必要ではないか。
・福祉用具については引き続き議論・検討を行うということだが、今回の介護報酬改定では反映できないということなのか。
 
福祉用具について、厚生労働省は「できるだけ早期に調査の上、議論を行う」と答弁した。ケアマネジメントに関して、前回改定で導入された報酬の逓減制の見直しの必要性について意見が出される一方、質の担保のために35件で収支が均衡するように逓減制を導入したのであり、1人当たりの利用者数が27人に留まっていることに問題があるのではないかと指摘する意見もあった。
 
次回は施設系サービスの介護報酬について議論される予定。次回開催日は11月21日の予定。

その他委員から出された主な意見(要旨)は次のとおり。
【福祉用具】
・はずれ値の問題については、給付通知だけでよいのか。著しく高いものについては、上限を設けるなどすべき。
・安価な福祉用具はレンタルではなく、販売にすべき。
・福祉用具はメンテナンスなどにコストがかかるため、価格だけを見て判断するのはどうか。
・公定価格を設けるべき。はずれ値の業者に対しては厳しく対処すべき。
【ケアマネジメント(居宅介護支援、介護予防支援)】
・ケアマネジメントを行うだけで食べていけるよう、入院・入所に関する評価、状態に合わせた評価、維持に対する評価も行うべき。
・特定事業所加算について段階的に評価するのは賛成。
・都道府県の指導監査を標準化して欲しい。
・40件を超えた場合の減算については、改善する必要がある。
・予防支援が400単位では低いのではないか。
・35件で収支のバランスが合うのか。
【夜間対応型訪問介護】
・オペレーターの資格要件を緩和する場合、どのように質を確保するのか。
・夜間が日中にも対応可能ということになれば、名前とサービスの内容について整理する必要がある。
・働く人の労働条件も考えるべき。
【小規模多機能型居宅介護】
・小規模は非常にお金がかかる。なぜ従来型のサービスから移行させなければならないのか。
・定額払いに加えて、出来高払いも検討する必要があるのではないか。
・利用者を集められないことが問題。ケアマネージャーにインセンティブを与えられるような方法を。
・ 想定より軽度の利用者が多いが、中重度認知症のスタンスは変えるべきではない。

                                         以上

2008年11月21日

【本部情報】公務員連絡会が人事院へ2009年度基本要求を提出

公務員連絡会は、11月20日、人事院に対して2008年度の賃金・労働条件改善に関わる基本要求を提出(資料)し、12月中旬までに誠意ある回答を示すよう求めた。総務省には、本年の勧告を実施するための関係法案が成立後、申し入れる予定。
 
申入れ交渉は、13時30分から行われ、公務員連絡会からは幹事クラス交渉委員が臨み、人事院からは井上職員団体審議官、松尾参事官が対応した。
 
冒頭、公務員連絡会の岩岬副事務局長が「11月14日に本年の人事院勧告の取扱いが決定されたので、2009年度の基本要求を提出する」と述べ、2009年度要求の重点事項について、次の通り説明し、十分検討し、然るべき時期に回答するよう求め、現時点での人事院の見解を質した。

(1) 給与については、来年の勧告に向けて、「公務員の実質生活を維持する給与改善」を最低限行うという、問題意識をもって作業を進めていただきたい。

(2) 人勧取扱いの閣議決定では、政府から人事院に対して「来年の勧告時に地域別官民給与の実態を公表し、その状況も踏まえつつ、俸給表水準について必要な見直しを検討するよう要請する」と、昨年よりも具体的な要請が行われている。労働基本権制約の代償機関への介入であり、人事院としては主体的な立場で拒否してほしい。

(3) 給与構造改革の検証については、その終了後に行うべきであり、検証の方法についても、十分な交渉・協議を行い、合意に基づいて進めることを求める。

(4) 高齢雇用施策に伴う給与体系等の見直しは、退職管理のあり方とあわせ、重要な課題であるので、十分な交渉・協議と慎重な対応を求める。

(5) 住居手当については十分な交渉・協議と合意、特地勤務手当については十分な交渉・協議を行うこととし時期を特定した見直しはやめてほしい。定例見直しの範疇での議論の用意はある。

(6) 労働時間については、勧告に基づく法改正が行われれば、次は超過勤務の縮減が大きな焦点となる。他律的勤務に関わる超勤上限目安時間の提案があったが納得がいかないので、実効性のある縮減策を検討してほしい。また、労基法の改正に合わせた超勤割増率の引上げと全額支給の実現を求める。

(7) 新たな人事評価制度の実施が迫っているので、禍根を残さず、納得性のある制度となるよう、最後まで努力願いたい。この点については、別途の枠組みで協議を継続する。

(8) 高齢雇用施策に関する研究会報告が出された場合には、できるだけ早い段階で意見の申出をしていただきたい。

(9) 非常勤職員の給与ガイドラインは第一歩であり、その後の課題について総務省とも交渉を行っているが進んでいない。非常勤職員の問題は政府全体で取り組むべき課題であり、雇用、任用上の位置づけの抜本改革に向けて、人事院もより一層の努力をしていただきたい。

これに対し井上審議官は「よく検討し、然るべき時期に回答したい」と述べた上で、次の通り、現時点での考えを明らかにした。

(1) 給与構造改革については段階的に進めており、来年は最後の措置を行うことになるが、あらかじめ設定したスケジュールに基づき、職員団体の意見を聞きながら進めていきたい。

(2) 人事評価については、人事評価制度骨子案及び評価結果の活用措置案に基づき、リハーサル試行を行っているところであり、来年度の実施に向けて、最終的な調整を行っているところである。

(3) 高齢雇用施策については、来年7月に研究会報告が出れば、それを踏まえて対応していきたい。

(4) 超勤縮減については、他律的業務の超勤上限目安時間を提案したところであり、関係各方面の理解を得ながら取組みを進めて参りたい。

(5) 地域間の給与配分のあり方は、給与構造改革の重要な目的の一つであり、まずはいまの地域間配分の見直しを完成させることが基本だと考えている。適正な公務員給与を確保するための検討・研究は、給与構造改革を行ったからと言ってそれで終わりということではないので、引き続き、地域給与のあり方、能力・実績主義への対応の観点から、より適切な給与制度を考えて行くことに変わりはない。そういう観点で政府の要請も受け止め、検討に当たっては、外から言われたからということではなく、人事院として、独立して必要な判断を行っていくことになる。

これら審議官の見解に対し公務員連絡会側は、さらに①政府は地域別の官民較差の公表を求めているが、常に研究する課題として受け止めて公表するかどうかを判断するということか、②ブロック別の比較を行うためには民調の設計も関わると思うがいつ判断するのか、③「実質生活の維持」は連合全体の方針でもあるので十分そういう認識に立って検討してほしい、④超勤縮減ではIT活用が課題とされてきたが、すでに動いている人事給与システムでは「勤務時間管理は別途検討」となっているが、活用できるようにしていただきたい、⑤住居手当については、自宅について十分交渉・協議し、合意に基づいて進めるとともに、手当全体の議論も十分にさせていただきたい、と重ねて要望したのに対し、審議官は「ご指摘の点については承った」と答えるに止まった。

最後に、公務員連絡会から「連合も最低でも物価上昇分を確保しプラスアルファをめざすことにしている。状況が厳しい中での検討になるが、全体の状況を受け止めて、代償機能を果たしていただきたい。誠意ある検討を行い、来年春の取組みに結びつく回答をお願いしたい」と要望し、提出交渉を終えた。

基本要求をダウンロード

【本日の来局者】全道庁農業改良普及センター連絡会議のみなさん

全道庁労連農業改良普及センター連絡会議のみなさんが、大会を終えて来局しました。
写真左から2番目が、重盛議長です

【本部情報】第6回地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会の報告

第6回研究会は、11月20日(木)10:10〜12:00、総務省8階会議室で行われた。今回は、前々回配布された事務局提案の「短時間勤務のあり方に関する論点(案)」<資料1>のうち「3 任期付短時間勤務職員制度等の在り方について-(2)、(3)」と、「地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会報告書」(骨子案)のうち「Ⅳ 対応の方向性」のうち「1 臨時・非常勤職員の任用の在り方について」の議論を行った。
 
また、江﨑委員(自治労労働局長)は、自治労および公務員連絡会地公部会の考え方をふまえた「短時間勤務職員の雇用確保と処遇改善に関する意見について」と題する意見書を研究会に提出し、「研究会報告書」(骨子案)に関する議論の冒頭で、意見書にそって意見を10分程度、述べた。

研究会での主な発言要旨は、次の通りである。

「短時間勤務のあり方に関する論点(案)」について

【3 任期付短時間勤務職員制度等の在り方について】

江﨑委員からは、上記の意見に加え、下記の(2)、(3)の議論を通じて、①任期付短時間勤務職員制度については働く側、任用する側にとって使いやすい制度にすべきである。②任期フルタイム職員制度については、任期の定めのない常勤職員とのバランスで慎重にしなくてはならない、と発言した。

(2)制度を活用できる現行の要件について
委員からは、次の通り意見があった。
○自治体の職員にある保育士や図書館職員は一般職非常勤職員と思うが、専門的知識で業務を行う相談員は特別職非常勤職員ではないか。一般職と特別職の整理をすべき。
○短時間勤務職員については、職種に継続性のあるものについては、専門性を確保するために必要ではないか。
○成績主義と専門性をどう両立させるのか、これが主たる業を担う人に担保される必要がある。
○任期付短時間勤務職員の任期は、労働基準法も意識し、3年〜5年を意識している。
○任期付短時間職員制度の条例の例示が、厳しすぎる。自治体の裁量を認めてよい。

これらに関しての事務局発言は、次の通りであった。
○特別職非常勤か否かは、労働者性が判断基準になるのではないか。仕事自体が業としての拘束性が低いケースは特別職非常勤となるだろうが、毎日拘束されるようなものが特別職非常勤とは言いにくい。相談員は、特別職非常勤か任期付短時間勤務のどちらか一方ということにはならない、労働者性で判断すべき。
○任期付短時間職員制度の任期について、条例化の例示の書き方が、厳しく書かれている。例示を5年にするか制度を5年までとするか検討している。

(3)同様の要件を設けている任期付フルタイム職員制度について
委員からは、次の通り意見があった。
○職務が継続性がある場合に、任期や再度任用において任期付フルタイム職員制度の要件を広げて良いのではないか。
○任期付フルタイム職員制度の場合は、任期の定めのない常勤職員の空洞化になり、公務員制度が予定していたものと変わってくるので、その要件拡大は慎重にすべき。


「地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会報告書」(骨子案)について

【「Ⅳ 対応の方向性」-1 臨時・非常勤職員の任用の在り方について】

江﨑委員からは、上記の意見に加えて、報告書(骨子)の全体的な印象として、①裁判対策のためような書き振りである。②法律論だけを振りかざしても難しい。③非常勤職員の任期を原則1年以内とすることの是非についてはさらに議論が必要、④任期について、「一定の上限設定に合理性がある」との表現は、その合理性がないので削除すべきと述べた。

委員からは、次の通り意見があった。
○実態報告には、任用される側の実態のヒアリングをしたので、その結果を紹介すべきである。
○任用根拠の厳格化については、厳しく書かれるとやりにくい。財政的面からの現状も踏まえて欲しい。
○それはそうだが、手続きを明確にしようということである。
○任用の手続きは、適正化した方が良い。自治体にも労働政策の当事者としての責任がある。
○非常勤職員の任期を原則1年することには、任期付短時間勤務職員に円滑に移行することが確認されてない中で、意味があることなのか。
○報告書の「おわりに」で、原則を示しながら自治体で判断せよ、ということを書くことでどうなのか。
○「おわりに」では、事実と考え方と運用実態にあわせてやっていくことを求めていくことを書くべきである。


最後に、座長からは、「次回は、事務局から「素案」を出してもらいたい。次回は、予備日(12月11日)を使う」として、議事を終了した。
 

当日配布の「地方公務員の短時間勤務の在り方に関する研究会報告書」(骨子案)及び当日の詳細なやり取りについては、後日総務省ホームページに公表されるので、参照されたい。

江﨑委員の意見書 
ファイルをダウンロード

研究会・総務省ホームページ資料: http://www.soumu.go.jp/menu_03/shingi_kenkyu/kenkyu/tanjikan_kinmu/index.html
□上記ホームページには、第5回目の資料までしか掲載されていませんが、来週中に掲載の予定で準備を進めているようです。

厚生労働省=公的機関、民間企業の障害者雇用状況

昨日、厚生労働省は、公的機関、民間企業の障害者雇用状況(2008年6月1日現在)を以
下のとおり報道発表したので、お知らせします。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/11/h1120-1.html

2008年11月25日

【本部情報】人勧実施の法案作業で総務省交渉

-政府としては早期法案閣議決定・国会提出に努力すると回答-

公務員連絡会は、11月21日、総務省交渉を実施して、11月14日の勧告通り実施するとの人勧取扱い方針の閣議決定を踏まえた法案作業の状況や見通しを質した。交渉は、14時から行われ、公務員連絡会からは幹事クラス交渉委員が臨み、総務省側は笹島人事・恩給局次長、川淵総務課長、辻・境両参事官が対応した。
 
冒頭、公務員連絡会の岩岬副事務局長が「11月14日に人事院勧告の取扱い方針が閣議決定され、人事・恩給局長から会期内の法案提出をめざして努力するとの回答が示されたが、会期末が迫っている今日時点で、まだ法案の閣議決定がなされていない。閣議決定が行われていない理由及び今後の見通しをお願いしたい」として、法案の閣議決定の見通しを質した。
 
これに対し、笹島次長は「11月14日に人勧取扱いの政府方針が閣議決定され、会期内に提出できるよう努力する考えを申し上げた。今週、18日に与党審査が行われ、公明党では了承されたが、自民党では『引き続き検討が必要』ということで了承が見送られた。自民党内の話であるので、いつ了承されるかについてはわからないが、政府としては、引き続き対応して参りたい」との見解を示した。
 
さらに、公務員連絡会側が①会期内法案閣議決定・国会提出という総務省の方針に変わりはないか、②与党内にはいろいろな意見があったようだが、勧告通り実施するという政府方針に変わりはないか、③退手法改正と合わせ、勤務時間法、給与法を一体で閣議決定し、国会に提出するという方針も変わりないか、と総務省の考えを質したのに対し、笹島次長は①会期延長があるかどうか分からないが、会期内に閣議決定し、国会に提出することで努力する方針に変わりはなく、今後も関係方面に説明をし、法案化作業を進めていきたい、②政府としては、勧告通り実施する方針に基づいて法案化することや三本一体という方針に変わりはない、と答えた。
 
最後に岩岬副事務局長が「会期末が迫る中、いまだ法案の閣議決定がされていないのは遺憾である。勧告通りの内容で、法案の会期内閣議決定、国会提出ができるよう、できる限り努力していただきたい」として、総務省のさらなる努力を求め、交渉を締めくくった。

【本部情報】第59回社会保障審議会介護給付費分科会報告

政策ニュースレター第1072号
介護3施設についての議論が行われる

厚生労働省は11月21日、都内で社会保障審議会介護給付費分科会を開催し、施設系サービスに係る2009年度介護報酬改定の議論を行った。連合からは、小島総合政策局長が委員として出席した。
 
今回示されたのは、介護老人福祉施設(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設、口腔機能向上加算・栄養改善加算、栄養管理体制加算の論点。主な論点は下記のとおり。
【介護老人福祉施設】
○介護職員の手厚い配置を評価する加算の検討
○施設内における看取りの労力をより適切に評価する方法についての検討
○質の高い介護のための職員の手厚い配置を評価する報酬上の仕組みの検討
【介護老人保健施設】
○リハビリテーションマネジメント加算の本体報酬への包括化
○短期リハビリテーション実施加算の評価見直し
○在宅復帰支援機能加算の算定要件の見直し
○看取りの労力を適切に評価することの検討
○夜勤の職員配置に関して、配置の実態を踏まえた評価の検討
【介護療養型医療施設】
○リハビリテーションマネジメント加算の本体報酬への包括化
○短期集中リハビリテーション実施加算の評価見直し
【口腔機能向上加算・栄養改善加算】
○対象者の基準の明確化の検討
○口腔機能向上加算、栄養改善加算、アクティビティ実施加算の評価のあり方の見直し
【栄養管理体制加算・栄養マネジメント加算】
○栄養管理体制加算の基本サービス費への包括化
○栄養マネジメント加算の評価の見直しの検討

連合の小島委員は、まず「今回の介護報酬改定の目的は人材確保である。介護従事者のキャリアアップの仕組みの構築と、それに対する評価が大事だ」と述べた上で、特養と老健の人員配置基準について以下の発言を行った。
・各施設ともに当初想定された人員配置基準を上回って人を配置している所が多い。これは、そもそもの配置基準自体が実態に見合っていないこともあるのではないか。
・人員配置の見直しは、施設における労働条件の改善や、介護・看護の質の向上が期待される。
・配置基準を見直すとすれば、①一律の基準見直し、②複数の配置基準を設ける、③手厚く配置している施設に加算を行う、という3つの方法が考えられる。
・老健における夜間の看護職員の配置については、入所者の重度化が進んでいることを考慮すれば、老健における看護師の夜間配置の義務づけと、配置している施設を評価する必要があるのではないか。

人員配置基準については、配置基準よりも手厚い看護・介護職員の配置を評価してほしい、体制要件の変更も含めて考えるべきではないか、といった意見が出された。一方で、堀田委員(東京大学社会科学研究所特任准教授)は「職員の配置について、「手厚い配置」があれば質が高いと言えるのか。配置基準とはミニマムを決めること。求めればきりがない」と述べ、配置基準の見直しや評価のあり方について懸念を示した。
 
次回は介護療養型老人保健施設(転換老健)、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)等について議論される予定。次回の開催は11月28日の予定。

その他委員から出された主な意見(要旨)は次のとおり。
【介護老人福祉施設】
○人件費率を訪問・通所系並の人件費率60%に統一し、地域区分ごとの割増率を見直すべき。
○介護福祉士を一定割合以上に配置している施設の評価、定着に着目した評価を行うべき。
○人員配置基準を上回る事業所を評価するべき。
○看取り介護加算における、死亡場所による加算額の差を廃止するべき。
○看護・介護職員の配置については、加算により評価するのではなく、体制そのものの基準を検討すべき。

【介護老人保健施設】
○老健で行われているターミナルケアについて、評価の対象としてほしい。
○在宅復帰率については段階的な評価を可能とすべき。
○入所・退所時のケアマネとの連携の仕組みに工夫が必要。

【介護療養型医療施設】
○廃止されて本当に介護難民がでないのか。都道府県だけに計画を任せておいていいのか。
○介護保険によるリハビリと医療保険のリハビリの整合性をとることについては評価する。

【口腔機能向上加算】
○ライセンスを持っている歯科衛生士を活用してはどうか。
○介護保険と医療保険の両方から請求できるようなことにすべきではない。
○運動、口腔、栄養のアセスメントを義務化すべき。
○対象者の基準をはっきりさせてほしい。

【その他】
○介護報酬のアップに合わせて限度額も上げてほしい。
○有資格者の雇用を評価した報酬体系を設定し、有資格者の給与へ反映すべき。
○3%の介護報酬アップについては、それが人材確保に振り向けられていることが分かるようにすべき。
○介護サービス情報の公表制度について、利用者が求めている情報と公表内容にギャップがある。
以上

 

2008年11月26日

【本部情報】資料「参議院・外交防衛委員会での参考人質疑」について

2008年11月11日、参議院外交防衛委員会における「田母神・前幕僚長への参考人質疑」の内容について、平和フォーラムより参議院ホームページに掲載された議事録を読みやすく変更し、資料を送付いただきましたので、添付しお知らせします。
 
参議院のホームページでも、ご覧いただけますが、下記ファイルをご参照ください。
ファイルをダウンロード

北見市長選に小谷つねひこさん!=道本部が推薦決定

道本部は11月26日、第3回執行委員会で、前市長の辞職にともなう北見市長選挙に立候補を予定している、小谷つねひこさん(自治労道本部組織内道議会議員)の推薦を決めた。

北見市長選挙は12月14日告示、21日投開票。


【画像】道本部執行委員会で、あいさつする小谷つねひこさん

推薦決定のあと、執行委員会に午後13時10分、小谷つねひこ候補予定者があいさつに訪れた。
小谷さんは、ガス・水道問題について触れ、「前市長は、一向に責任をとろうとしない中で、部下である職員が責任をとってどんどん辞めていく。市の職員が疲弊している姿を見ているのがたまらない」と述べた。

また、今回の市長選は市の本庁舎移転問題が市議会で否決されたことから市長が辞職し選挙になったが、小谷さんは「今、第1の問題は、地方センター病院であり、救命、救急センターである北見赤十字病院の整備、機能充実」だと強調した。

さらに、「2期目の道議の職を投げ出してしまうことになるが、明日の道議会の出席を最後に、北見市民の先頭に立って頑張っていく決意だ」とあいさつした。

自治労道本部は、小谷つねひこ候補予定者を全力で支援していく。

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【画像】道本部・三浦委員長と市長選勝利に向け、ガッチリ握手する小谷つねひこさん クリックすると大きく表示されます

自治労協力国会議員団会議で夕張市財政再建に協力を要請

11月25日に自治労本部主催の協力国会議員団会議が開催された。参加は衆議院議員8人と参議院議員5人の13人。

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【画像】クリックすると大きく表示されます 課題を説明する、夕張市職労・厚谷委員長

道本部から三浦委員長、山上書記長、石上企画総務部長、和田空知地本委員長、厚谷夕張市職労委員長、秋山夕張市職労副執行委員長が参加した。

会議では、夕張市の財政再建に向けた課題について説明し、今後の協力について要請をおこなった。

公立病院に関する財政措置のあり方検討会報告書(案)

総務省は、公立病院に関する国の財政措置のあり方を見直すため、有識者及び公立病院関係者の意見をもとに検討する場として「公立病院に関する財政措置のあり方検討会」を設置し、11月25日第6回検討会が開催され「検討会報告書(案)」が出されました。

http://www.soumu.go.jp/menu_03/shingi_kenkyu/kenkyu/hospital/index.html

報告書(案)では、総論部分で、①過疎地の医療、産科・小児科・救急など、いわゆる不採算医療については、診療報酬上の措置及び財政上の措置(地方交付税、国庫補助金等)の適切な組み合わせにより、医療提供体制を確保すべき、②地域医療確保の観点から、過疎地における医療、産科・小児科・救急医療に関する財政措置は充実の方向で対処すべき、と指摘し、具体的財政措置に関する提言で、①「不採算地区病院」に関する特別交付税措置等を改正すべき、②周産期医療、小児医療、救急医療に係わる特別交付税措置について、地方団体の一般会計負担の実態を踏まえ、措置水準を充実すべき、③有床診療所について、不採算地区病院等の特別交付税措置を準用すべき、④病床数に応じた交付税措置において、平成21年度以降の病床利用率の状況の反映について検討。方法・時期等について慎重に検討の上、結論を得るべき、と指摘しています。

自治労は11月19日に財政措置について総務省に要請書を提出していますが、今後、総務省の考え方や実効ある財政措置の具体化に向け、引き続き総務省に対して申し入れを行っていきます。

【本部情報】顧問会議報告で甘利公務員制度改革担当大臣に申入れ

-大臣は「労使関係制度検討委員会で議論を急ぐ」などと回答-

公務労協の労働基本確立・公務員制度改革対策本部は、11月25日、内閣人事局の設置に関わって、甘利公務員制度改革担当大臣に別紙の「国家公務員制度改革推進本部顧問会議報告に対する申入れ」を提出し、申入れ内容の実現を迫った。
 
この申入れは、14日に推進本部顧問会議が労働基本権制約の下で人事院の権限を内閣人事局に移す内容の「報告」を甘利大臣に提出したことを受けて実施したもので、福田本部長以下、構成組織委員長が参加した。

冒頭、福田本部長が、以下の通り述べ、甘利大臣の見解を質した。

(1) 11月14日に開催された第4回顧問会議は、前日の13日のワーキンググループにおける論点整理を踏まえ、これに対する高木顧問・連合会長をはじめとする欠席した委員から出された意見書を含めた報告を大臣に託したものと承知している。
この報告は、とりまとめに至る経過はもとより、とくに内容について、労働基本権が制約される現行制度において、その代償措置を蔑ろにするものであり、極めて問題がある。

(2) 報告を受けた内閣人事局に係る法制上の措置について、大臣は、20日の参議院・内閣委員会において、対応についての考え方を明らかにしているが、今週には行われると言われた総理と相談の上での判断にあたり、
○ 勤務条件に関わる事項の人事院権限については、労使関係制度検討委員会の検討結果を踏まえて措置すること。
○ 公正・中立性を確保する機能については、報告に基づく拙速な対応をはからず、十分かつ具体的さらに専門的な検証と検討を行うこと。
○ 幹部職員の人事制度の検討については、他の職員と一体的に構成されている現行制度を前提とした対応に留意すること。

(3) 以上について、私どもとの交渉・協議、合意に基づき進めることを求め、大臣の見解を伺いたい。

これに対し甘利大臣は、次の通り答えた。
(1) 労使関係制度検討委員会でこの議論を急ぐよう、私が出て行ってお願いしようと思っている。労働基本権の整理ができれば、この問題はすっきりする。

(2) WGの報告について、顧問会議の議論を含めた意見をいただいたが、労働基本権の制約の下で、代償措置の根幹を揺るがさずに何ができるか、人事院が今行っていることを含めて内閣人事局がいろんなことを行うことが可能ではないかということについて報告されたものと思う。内閣人事局は、公務員が全体の奉仕者として、公正・中立に選抜されることが担保される基準を作るし、加えて人事院の事後チェック機能はきちんと持ってもらう。

(3) 自分も労働大臣をやっていたので、皆さんのご懸念はよく分かる。すべては、いまだこれからなので、現行制度の下で何ができるかは人事院と協議してみたいと思っている。生煮えのまま決まることにならないようにしていきたい。

これに対して福田本部長は「この問題には2000年以来の長い経過があり、特に、労働基本権問題については、連合とともに対応してきた4次に及ぶILO勧告がなされている。拙速にならないように進めていただきたい。公務員制度改革は労働基本権の問題だけではないが、しっかりと平仄を合わせてほしい。労使関係制度検討委員会も12月上旬には2回目が開かれることになっている。拙速でなく、しかも十分中身のある議論が必要だ。局面によっては、重大な判断と覚悟を持って臨むことになるという決意を明らかにしておく。大臣には、改めて、私どもの申入れに基づき、誠意ある政治判断をお願いしたい」と、また岡部自治労委員長は「ぜひ生煮えでない結論をお願いしたい。公務員制度改革は、労働基本権に止まらない大きな課題だ。与野党合意で成立した基本法であり、先送りしてはいけない」と、さらに大臣の見解を質した。

これに対し甘利大臣は、「拙速でも先送りでもない内容にしたいと思っている。基本法に工程が示されているのでそれに基づいて進めていく。基本法は国会の意思であり、政府はそれに縛られており、それに従って進めて参りたいので、宜しくお願いする」との考えを示した。
 
最後に福田本部長が「中身のある公務員制度改革になるよう、大臣の努力をお願いする」と重ねて要請し、申入れ交渉を締めくくった。

                                     以上

申し入れ書をダウンロード

【本部情報】消防職員の団結権問題に関する自治労委員長と総務大臣の協議

自治労は、11月21日、消防職員の団結権問題に関して鳩山総務大臣と岡部自治労委員長との定期協議を行った。
 
これは、1995年5月26日の合意に基づくものであり、この日の協議には、鳩山大臣と岡部委員長とともに、総務省側から松永公務員部長、髙尾公務員課長、江村消防庁消防・救急課長が、自治労側からは金田書記長他の五役が参加した。

まず岡部委員長から「『公務・公務員及び労使関係に関する専門調査会』が最終報告を取りまとめ、本年6月には「国家公務員制度改革基本法」が成立するなど、公務員の労働基本権問題は大きな転換点にある。
消防職員の団結権問題についても、本年6月、ILO結社の自由委員会が4度目となる勧告を含んだ第350次報告をILO理事会に提出し、採択されている。これらの状況を踏まえ、早期の解決がはかられるよう対応いただきたい。また2005年8月に施行された消防職員委員会の改善策も施行から3年余りが経つが、全国の施行状況の事態把握に努め、より有用かつ円滑な実施がはかられるよう要請する」と述べた。

これに対して、鳩山総務大臣は以下の通り回答した。
「消防職員の団結権については、昨年10月の行政改革推進本部専門調査会報告書では、付与すべきか否かについて意見が分かれ、両論併記とされたものと承知している。なお、消防職員の団結権問題については、労働基本権に関する国民のコンセンサスの推移に応じ、将来的に関係者間で議論することまで否定をするものではない。消防職員委員会の改善策については、平成16年の定期協議に基づいて設置された懇談会における合意内容を踏まえ、「意見取りまとめ者」制度の創設などを内容とする改正を平成17年8月に施行したところである。消防庁においては、各種会議の場や平成19年度から開始した消防職員委員会の担当者会議の開催等を通じ、新制度の円滑な実施に向けて努力してきたところである。
平成19年度の運営状況の調査によれば、全体の意見のうちの意見取りまとめ者を経由して提出された意見が占める割合は、78.6%(審議件数5,312件中4,177件)となっており、この制度が定着しつつあると認識しているところである。消防庁においては、毎年度、消防職員委員会の運営状況に関する調査を全消防本部を対象に行い、その実態把握に努めているところであるが、今後とも、制度のより効果的かつ円滑な実施に向けて努力してまいりたい。」

こうした回答に対し、岡部委員長は、「消防職員は地域住民の安心・安全のために自らの生命を省みず職務を行なっている。今度とも消防職員が安心して職務に従事できるよう、職場環境や処遇に対し、大臣の格段の配慮をお願いしたい」と要請し、この日の協議を終えた。

                                    以上

2009年度道政への「要求と提言」と回答

道本部は、10月15日、道に対して2009年度道政への「要求と提言」を行いました。
道の回答を受けて、道本部は11月19日に意見交換を行っています。(11月19日、報告済み)

2009年度道政への「要求と提言」と「回答」を下記に添付しましたのでご覧下さい。

「要求と提言」をダウンロード

「要求と提言」(教育庁)をダウンロード

2008年11月27日

【逢坂議員の国会情報】タイの民主主義と日本の民主主義

バンコク国際空港が、政府を批判する国民によって、事実上占拠封鎖されています。

このため空港機能が完全にストップしています。

アジア最大のハブ空港と言われるバンコク国際空港の封鎖ですから、その影響は計りしれません。

====

下院の解散と総選挙の実施が目的とも報道されています。

====

日本と状況は、全く違いますが、解散総選挙を求める点は、今の日本と似ています。

タイの状態は、非民主的と国際的には見られるのかもしれません。

日本の今の状況を冷静に考えると、実は、民主的とは言えない状態だということに気付かなければなりません。もちろんタイと状況が違うのは当然です。

選挙もしないで、コロコロ総理が変わり、さらに政策の方針が勝手に変わる、こんな状態は普通じゃないということです。

日本は、何かお行儀の良い議論をしているようですが、この状況が他国なら、国民がもっと攻撃的な行動に出る場面なのかもしれないと感じています。

2008年11月28日

【ひとりごと】本部の2人と、人材確保署名64万筆

11月27日から(本日28日まで)本部情報推進集会が、東京の自治労会館6階で開かれ参加しました。
届け物があったので5階にある健康福祉局におじゃましました。
そこには、北海道出身の2人の執行委員がいます。

1人は秋野執行委員(社会福祉評事務局長)、もう1人は、大会以降臨時執行委員として派遣された、健康福祉局次長の平川さん。2人も元気に頑張っていました。

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【画像】左が秋野執行委員、右が平川臨時執行委員 クリックすると大きく表示します

本部書記局には、大量の段ボールが積んでありました。
「明日(本日28日のこと)厚生労働省に届けるんだよ」と秋野さん。
全部で70箱なったという段ボール(写真はごく一部)の前で、2人に並んでもらいました。

この段ボールの中には、みなさまにご協力いただいた『社会福祉人材確保』全国署名が入っています。
全国で640,059筆。北海道は、約116,317筆。すごい数です。

自治労会館の入り口にも署名の一部が置かれています。(下の画像)
一人ひとりの「一筆」は、大きな数になり、国を動かすことになることを実感します。
みなさまの署名活動に感謝致します。ありがとうございました。m(_ _)m
本部の2人も感謝の言葉を述べていました。

081127robi-syomeiF0258.jpg クリックすると大きく表示します。

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