元参議で自治労道本部学校の学監だった山崎昇さんの一周忌、偲ぶ会が4月26日札幌市ポールスターで開かれ、自治労、全道庁のOBなど生前かかわりの深かった約120人が参加した。
会は三浦道本部委員長が主催者あいさつ、出村全道庁委員長が経歴朗読、高柳連合北海道会長が献杯した。
この後、山崎昇さんの最後のたたかいとなった1977年参議選の際の「宣伝用スライド=たたかうヤマさん」が映写され、参会者の注目を浴びた。
30年前のものであるけれど福祉切捨てや賃金引下げ抗して自民党単独政権の打倒を組合員や支持者に訴える内容。
時代状況は異なるが、特に消防職員の団結権をはじめとした労働基本権回復問題などその主張は輝きを失っていない。
山崎さんは札幌一中(現南高)を卒業後、出兵を経験、そして道庁に入り、やがて全道庁結成にかかわり、自治労運動、参議へ転進する。時代に翻弄されながら「大衆とともにそこに真実がある」を座右の銘として生き抜いた在りし日の姿が迫力を持って伝わってくる。
スピーチした元全道労協田村さんも「ほんとによくできたビデオ」と絶賛し、全林野の国会闘争に尽力されたことをエピソードをまじえ振り返った。
遺族を代表して長男の山崎洋(ひろし)さんは「私も見たことがない写真が何枚か写っていた」とその希少価値を讃えた。
また、孫たちが蔵書約2400冊を整理。著書別購入年度別一覧表が公開され、笹沢佐保、渡邊淳一、五木寛之などを愛読、購入は引退後の80年代に集中していることが判明したという。
山崎さんは、昨年4月29日、前立腺がんのため逝去。84歳だった。
【画像】左が、山崎さんの蔵書一覧。お孫さんたちが昨年の夏休みに、書棚に収まらなかった本を整理し、データ化した。右は、山崎さんが書いた「北風とともに」