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2008年02月 アーカイブ

2008年02月03日

【朔風プレミアム】母べえの時代

山田洋次監督、吉永小百合主演、「母(かあ)べえ」を観た。なぜか涙が止まらなかった。

正月に観た「続三丁目の夕日」の時もなぜか顔がくしゃくしゃになった。この時は、ポップコーンをつまんだしょっぱいティッシュで涙を拭いた。

今回は、持ち込んだ「カツサンド」についていた濡れティッシュを使ったら、顔中ソースだらけになった。


治安維持法下で思想や学問の自由が奪われ、拘置所で無残な日々を送る「父べえ」。どうすることもできない国家権力とその時代に対する悔しさか。

いや、拘束された夫を信じて疑わず一途な愛に生きる妻佳代。次々と襲う不幸な出来事へ力強く気丈に生きようとする強さへの感動か。

こみ上げてくるものをこらえてもこらえきれない。

「三丁目に夕日」は自分の育った時代背景とほぼ重なっていたが「母べえ」はまさに日本が第2次世界大戦に突入する戦時中の話、われわれの親や祖父母の時代の物語である。


原作は、野上照代の「父へのレクイエム」。彼女は1927年生まれ。敗戦の年18歳。「自分の少女時代のことを書いた作品」(雑誌「世界」2月号)という。

12月8日の太平洋戦争開戦のラジオニュースが流れていたので13歳からぐらいの時のことである。

彼女の父は、日大の教授時代、戸坂潤らの唯物論研究会に入っていた。研究を目的とした団体だったが「思想的によくない」ということで、32年に大学を追われる。

山田監督は前出の「世界」で、この研究会の講演会に丸山真男が参加したことがあり、その場で逮捕されたというエピソードも紹介している。

治安維持法は、23年、関東大震災を契機に成立した法律だか、その後幾度か「改正」を重ね、事実上の「体制批判」を事前に取り締まる悪法と化していく。

映画では、佳代が獄中に差し入れる書物を大学時代の恩師に借りにいくシーンがある。

恩師は「悪法も法だ」といって、教え子を批判する。佳代は「あの人がどんな悪いことをしたというのです」と応じる。失望して、一緒にいった照べえとすぐ家を出る。

この場面は山田監督によると、哲学者久野修が恩師との間で実際にあったやりとりをヒントにしたようだ(前出「世界」)


さて、佳代は、夫が拘置所に入りなかな釈放されない。ある日突然、「死亡」の電報。絶句する。

それにもめげず、代用教員として働きながら二人の子どもを育てる。やがて、終戦。しかし、まもなく、結核で亡くなる。


映画の最後のシーンは、病室で息を引き取る間際の照べえとは母べえの会話。

照べえは「あの世で父べえにやっと会えるね」と手を握り締め話しかける。

聞き取れないくらいの小さな声で母べえは「生きてて、父べえに会いたかった」

照べえは、泣き崩れ、幕が下りる。


戦地では、飢餓で死んでいく兵士がいる、国民は食糧難だというのに、特高警察の幹部は、すき焼きを食べ酒を喰らうシーンもある。

危機だ、危機だと叫びながら、大企業は大儲け、格差が拡大し、官僚と政治家は腐敗のきわみ。為政者は自分たちの意に反するものは、議論抜きで圧殺する。

時代は、変わった。しかし、底流に流れる民主主義の否定は今日もなお形を変え続いている。

いい映画だった。

(@)

2008年02月06日

【本部情報】自治体財政健全化法に関わる総務省令

自治労本部の情報
総務省は2月5日、自治体財政健全化法にかかわり、総務省令を交付した。
省令の内容は、財政指標の算定方法や早期健全化計画の策定に関わる報告様式を定めた法律施行規則となっている。
引き続き、2008年4月以降にかかる財政指標の公表や必要な情報収集など、対応を進めていく。

www.soumu.go.jp/menu_04/s_hourei/new_hourei.html#shourei
↑総務省のHPをご覧ください

組合入門書「WHAT’S自治労」いかがですか?

道本部青年部では、労働組合の成り立ちや、現在の運動課題や評議会の紹介、組合用語解説も掲載した組合入門書「WHAT’S自治労(2008年版)」を斡旋している。


↑「WHAT’S自治労(2008年版)」

「そもそも労働組合って何やってるの?」「自治労ってどんな組織?」―新入組合員や新しく役員になる方たちの疑問に答える一冊。

各章ごとに、その内容をマンガでも要約し、最新の話題にふれるコラムも多数用意。労働組合の成り立ちから、現在の運動課題、評議会の紹介、巻末には用語解説も掲載し、分かりやすさを追求。

あらゆる組合説明の場に使える組合員必読の入門書。

申し込みは下記ファイルを開き、ご使用ください。

Download file ←申し込み用紙

2008年02月08日

緊急!抗議打電行動の取り組み要請

<緊急>北海道の道立試験研究機関の独立行政法人化並びに22機関一元化を阻止するための緊急抗議打電行動の取り組み要請

現在、北海道では26ある道立試研究機関のうち22機関を対象に地方独立行政法人制度の適用を検討している。
当局側の方針としては、法人化ありきのみならず、一般型地方独立行政法人、22機関の一元化(統合)、2010年4月からの開始を前提に条件を提示している。
この提示に対し、自治労道本部及び全道庁労連は、連合北海道とも連携を強化し、幅広く関係団体や道民にも呼びかけながら独法化反対の運動を広げるために、各種運動を積極的に展開してきた。

知事に対する要請署名では、個人104,798筆、団体2,424筆が集約され、当局へ提出している。
また、道立試験研究機関が所在する地域では、シンポジウムを開催したところ、関係団体や利用者などからも法人化に対する多くの不安な声が寄せられており、マスコミでも取り上げられている。

自治労道本部及び全道庁労連は、各層段階で当局側と交渉を行ってきたが、現時点で法人化への流れを阻止するには至ってない。

自治労道本部、全道庁労連は、自治労本部に全国からの抗議打電の取り組みを要請している。

緊急の取り組みとして、各地本・単組においても、別紙のとおり抗議打電行動要請する。


Download file ←道本部FAX情報

2008年02月12日

【本部情報】地方再生対策費の需要額試算

本部情報

2月4日から5日に開催した、本部「地方財政セミナー」の資料でお知らせしました、普通交付税として配分される地方再生対策費の基準財政需要額の総務省試算結果を別添のとおりお知らせします。

地方再生対策費は、地方法人税の改正を含む地方税法改正、地方再生対策費の創設を含む地方交付税法等の一部改正法案が国会で成立した場合の試算結果です。地方再生対策費の算定方法の概要、留意事項、地方再生対策費分の基準財政需要額の各都道府県、市町村別の結果は別添のとおりです。

地方再生対策費は、地方法人2税を地方法人特別税として国税化し、地方法人譲与税として人口・従業員数を基準に道府県に再配分した結果、生ずる財源を格差是正分の財源として、約4000億円の地方再生対策費を創設したものです。この地方再生対策費を財政の厳しい自治体を中心に都道府県1500億円、市町村2500億円を普通交付税算定を通じて配分するものです。

別添の各自治体別の試算結果は、不交付団体の地方再生対策費分の需要額を含んでいるため、交付団体としては実質的に3700億円となりますが、地方交付税総額は増加する見通しにあることを想定しつつ、自治体予算編成などの交渉に臨んでいただきますようお願いします。

一方、地方再生対策費は、地方税を国税化し国の財政負担を伴うことなく地方間の財政調整により生じた財源であること、将来の地方消費税の充実を前提とする暫定措置であり、恒久的に交付税算定に組み込まれた経費でないこと、依然として政府の「基本方針2006」に引き続く歳出削減方針に変わりがないことなど、地方再生対策費が安定財源でないことに留意が必要となっています。

自治労としては、福祉、医療、環境など、公共サービスに関わる経常的経費を的確に基準財政需要額に算定させるとともに、地方税源や財政力格差の是正は、地方交付税が持つ財政調整機能と財源保障機能の堅持・強化を基本に今後の国会対策などに取り組んでいくこととします。

Download file ←地方再生対策費.

Download file ←地方再生対策費市町村試算額

Download file ←地方再生対策費都道府県試算

Download file ←地方再生対策費留意事項

2008年02月13日

「在沖縄米海兵隊員による女子中学生暴行事件」への抗議打電行動

新聞報道されている、沖縄で米海兵隊員による女子中学生が暴行される事件が2月11日発生した。
絶えることない米兵による人権蹂躙の事件に対して、強い抗議の声を上げよう。

道本部は、この事件に対する抗議打電行動を要請している。

とりくみ期間期間・2月13日~20日まで

Download file ←道本部FAX情報

【道本部情報】道本部が道市町村課に申し入れ

数年来続く交付税の削減や新たに制定された自治体財政健全化法により、道内各自治体は厳しい財政運営を余儀なくされており、それに伴い独自の賃金削減が多くの単組で提案され、各単組では自治体財政再建と組合員の生活との板ばさみになりながらも、一定の認識・理解のもとで労使合意に達している。

このような状況の中、各自治体の賃金・労働条件に対する総務省の調査などが広く行われ、国などの介入によって自治体における労使の課題が発生している。こういった事態を受け、道本部は13日、道市町村課に対して08春闘要求書の提出に先立ち、「市町村職員の賃金・労働条件に関する北海道の対応について」要請書を提出し、申し入れを行った。道本部からは山田副委員長ほか地方本部専従者も参加した。

要請書の提出にあたり、山田副委員長は「夕張市の財政破綻以降、第二の夕張を作ってはならないという認識を国も持っていることや、国を上回る手当等に対する厳しさについては十分に承知している。また道の担当者の立場に立てば、国から言われたことはやらなければというのも一定の理解はする。しかしながら、例えば特勤手当の全廃など、国にはない手当だとしても必要であると思われるものまで是正させてしまうのはいかがなものかと思う。いま各自治体の置かれている状況下で、本当に助言・指導の範ちゅうなのかと思う部分もある。そういった趣旨からこの要請書を提出し、20日までに回答をお願いする」と申し入れた。


【画像】左=山田副委員長、右=表組織部長

またこの間、交付税のペナルティにまで含みを持たせた支庁からの厳しい指導にさらされている上川・十勝地本の状況について佐藤書記長・桑原副委員長がそれぞれ報告、その上で表組織部長が「財政の厳しい市町村では、国・道の言う条件をクリアするために必死になっている。そういった時に、各市町村の当局に必要以上の指導とならないようにお願いしたい」と強く申し入れた。

2008年02月15日

【08春闘】もう投票しましたか?

14日から20日まで、2008春闘・2008賃金闘争の自治労ストライキ批准投票期間です。(単組によっては、早く終えるところもありますので、確認してください)
1年間のストライキ司令権を中央闘争委員会に委譲するための投票です。

自治労は春闘期に政府・自治体に対して要求書を提出し、年間の賃金闘争をスタートさせます。
たたかいの節々にはストライキを含む産別統一闘争を配置しています。

批准投票は、一波につき2時間のストライキを上限に、1年間を通じたストライキの指令権を自治労本部の中央闘争委員会に委譲することについて、組合員の承認を求めるものです。この批准の成功によって、産別としてのストライキ体制が確立されます。

圧倒的な高率でストライキ批准投票を成功させましょう。

↓画像をクリックすると大きく表示されます。
08hijyun.jpg

2008年02月18日

【本部情報】公務員連絡会が人事院総裁、総務大臣に春闘要求書を提出

(2008春闘情報No.1)


公務員連絡会は、2月15日、委員長クラス交渉委員が谷人事院総裁、増田総務大臣とそれぞれ会い、春季要求書を提出し、2008春季生活闘争を正式にスタートした。要求書では、官民比較方法の再度の見直しを行わないことを始め、公務員給与水準の改善、所定勤務時間の短縮、非常勤職員等の雇用と処遇の改善などを強く求めている。今後、3月3日の幹事クラス交渉、3.12中央行動時の書記長クラス交渉などを節々で配置し、3月19日の回答指定日に向け、政府、人事院を追い上げることとしている。

Download file ←道本部FAX情報

【本部情報】公務員連絡会・地公部会が春闘期の要求全人連に申し入れ

(2008春闘情報No.2)

公務員連絡会地公部会は、2月15日15時5分から、春闘期の要求について、全国人事委員会連合会に対する申入れを行った。

公務員連絡会側は、佐藤地公部会議長(全水道委員長)、金田企画調整代表(自治労書記長)、藤川地公部会事務局長、地公部会幹事が出席し、全人連側は、内田会長(東京都人事委員会委員長)はじめ、都道府県人事委員会のブロック代表および政令市の代表者が対応した。

冒頭、佐藤地公部会議長は、要請書(別紙)を手交し、以下の通り要請の趣旨を述べた。
(1) 地方財政の逼迫、地方公務員賃金引下げの政治的な圧力の中で闘われた2007地公確定闘争においては、人事委員会勧告の凍結や不完全実施、特例条例による賃金カットの提案が多くの自治体であり、例年以上の厳しい闘いを強いられ、今なお決着を見てない自治体もある。

Download file  ←別紙


とりわけ、北海道の多くの自治体では第二の夕張にはなりたくないということから、赤平市の賃金30%削減提案をはじめ3分の2の自治体で削減が行われている。このような賃金や人員の削減は、組合員の生活や働く意欲の低下にとどまらず、公務公共サービスの低下や地域間格差の拡大を招いている。

(2) 同時に地域経済にマイナスの影響を及ぼしていることは経済界も指摘しており、私たちは地方6団体とも協力しながら地方財政確立と地域間格差解消の取組みを進めている。

(3) 地公賃金を巡っては、賃金水準の改善、標準的給与確立と、人事委員会機能強化が急がれている。全人連におかれては、勧告制度が労働基本権制約の代償措置であることから、引き続き地方公務員の生活を守るという基本的な使命を十分認識し、その使命を果たされるよう要請する。

続いて、藤川地公部会事務局長が、要請書の課題について説明し、全人連としての努力を求めた。
こうした地公部会の要請に対し、内田全人連会長は以下の通り回答した。


【内田全人連会長回答】
ただいまの皆様からの要請につきましては、確かに承りました。早速、全国の人事委員会にお伝えいたします。

あらためて申すまでもありませんが、人事委員会の重要な使命は、公務員の給与等の勤務条件について、社会情勢に適応した適正な水準を確保することであると認識しております。現在、人事院及び各人事委員会は、本年の民間給与実態の実施に向け、民間給与実態を的確に把握できるよう、その準備を進めているところです。

折角の機会ですので、最近の経済情勢や春闘を巡る状況認識について、一言、申し上げます。
まず、去る1月18日に発表された政府の月例経済報告では、景気の「先行きについては、企業部門が底堅く推移し、景気回復が続くと期待される」とする一方、「サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の下振れリスクや原油価格の動向等が内外経済に与える影響等に留意する必要がある」としております。

先週のG7の声明においても、「世界経済はより不確実な環境に直面しており、G7各国の成長は幾分減速」するとされており、最近の株式市況の低迷もあって、景気の先行きが懸念されるところです。

また、既に2月上旬から始まっている本年の春季労使交渉では、企業業績が、過去最高を更新すると見られる好調な企業がある一方、円高や原材料価格の高騰により陰りが見えはじめた業種も見受けられることから、賃上げは企業によりまちまちになるだろうとの観測もあり、今後の春季労使交渉の行方が注目されるところです。

今後、各人事委員会においては、こうした社会経済状況の動向などを踏まえながら、本日の要請内容を含め、本年の勧告に向けて検討をしていくことになろうかと思います。全人連といたしましても、必要な点について、人事院や各人事委員会と十分意見交換が行えるよう、努めてまいりたいと考えております。公務員の給与を取り巻く環境は引き続き厳しい状況ではありますが、本年も中立かつ公正な第三者機関として、その使命を果たしてまいります。

自治労は、全人連への春闘期要求書の提出を起点に、地公部会構成組織とともに、春闘期の各人事委員会交渉をスタートさせ、全人事委員会に対する2月内要求書提出、3月19日までの回答交渉を行うこととしている。

2008年02月19日

【道本部情報】道試験研究機関への地方独立行政法人制度導入について

2月15日、道当局は全道庁労連に対し、「道立試験研究機関の地方独立行政法人制度導入」に関する最終的な検討結果を明らかにした。その内容は、これまでの方針に一部修正を加えたものの、「道立試験研究機関の改革及び地方独立行政法人制度導入に関する方針」を策定し、第1回道議会定例会に報告するとしている。

Download file ←道本部FAX情報

Download file ←道研究独法方針概要

2008年02月21日

【お知らせ】自治労本部2008各種コンクールについて

自治労本部の各種コンクールが行われます。各単組・総支部からの積極的なご応募をよろしくお願い致します。今回の募集は「文芸」「写真」「まんが」の3種類です。

応募資格は、組合員、家族、退職者です。

締め切りは5月30日(金)消印有効
 
応募の際は、添付の「募集要項」をご確認の上、添付の「応募票」に必要事項を記入し、作品と併せて自治労本部総務報道局までお送りください。

なお、確認のため応募の際には、道本部に応募票をFAX(011-700-2053)送信してください。

www.jichiro.gr.jp/concourt/2008/oubo/contents.html ←募集要項

ファイルをダウンロード ←応募票

【本部情報】「『公共サービス基本法』制定を求める2.14中央集会」

公務公共サービス労働組合協議会(公務労協)・連合官公部門連絡会が、2月14日に「『公共サービス基本法』制定を求める2.14中央集会」を開催しました。
 
公務労協情報No.21が出ましたので、お知らせいたします。

www.komu-rokyo.jp/   ←公務労協HP

【本部情報】地方公務員法等改正案にかかわる討議資料について

現在、国会で継続審議になっている地方公務員法等改正案に対して、自治労は、反対の立場で国会対策に取り組むこととしています。
 
2月5日の自治労協力国会議員団会議で、このことについて説明した資料を、単組などでの学習会に役立てていただきたく、提供いたししますので、よろしくご活用ください。

Download file ←地公法等改正説明(パワーポイント)

2008年02月22日

【道本部情報】大阪市の国保徴収非常勤職員の雇い止め

「大阪市の国保徴収非常勤職員の雇い止め撤回と雇用の確保」を求める抗議FAX行動の要請

大阪府本部の「自治労大阪公共サービスユニオン・大阪市国民健康保険徴収員支部(組合員60人)」で、国民健康保険徴収非常勤嘱託職員103名が、この3月末日で「首斬り(雇い止め)」されようとしています。

緊急ですが、大阪府本部の要請を受けて、各単組・総支部から雇い止めの撤回と雇用の確保を求める緊急FAX行動の取り組みを要請します。

Download file ←道本部FAX情報

2008年02月24日

【道本部情報】「農」と「食」を守れ、EPA署名を至急

連合北海道、北海道農民連盟などが、オーストラリアとのEPA(経済連携協定)交渉にむけ、100万人署名を取り組んでいる。

農業大国オーストラリアとの間で、農畜産物関税が撤廃されれば、乳製品、牛肉、米などが大打撃をうけ、先進国最低といわれる食料自給率は現在の39%からさらに10ポイントほど低下するといわれている。

特に生乳の生産額は44%減少し、その中核をなす北海道の酪農は壊滅的な影響を受け、酪農業の崩壊に直面することとなる。

このことは、同時に、食料の外国依存がいっそう高まり、安心・安全な供給がますます困難になることも意味している。

そこで、農民連盟は米、小麦、乳製品、砂糖などを関税撤廃の対象から外すことを政府に求める。

そのための署名活動です。用紙は、道本部からもう職場に届いていると思います。ご協力をお願いします、期日は3月14日、至急です。

署名用紙↓
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【朔風プレミアム】「食」と「農」

地下鉄の中吊広告、「日能研」学習院中等科の入試問題。

食料自給率を上げるために私たちができることのひとつに「食べ残しを減らす」ことがある。その理由を考えよ、というもの。

これには、参ってしまった。「食べ残さない」は小さい頃からしつけられた食事のいわば作法のようなものだが、その理由は「もったいない」あるいは「農家への感謝の気持ち」または「そんなに食べたら腹壊すよ」というようなもので、どうして自給率と関係があるのかと自問してしまった。


降参して、解答をみると「食べ残してむだになる食料が減れば、必要以上の食料を外国から輸入することもなくなるから」というのだ。
www.nichinoken.co.jp/sikakumaru/mondai/f_mondai_01.html

なるほど、そうかもしれない。だがよく考えてみると、食べ残しても、スーパーに戻したり、レストランにその分引き取ってもらったりはできないので、結局「食べ残し」は「消費」と同じ意味なのではなかろうか。

だから、食べ残さないためには、必要以上の買い物をしないということがより正解に近いような気がする。

24時間スーパーが開き、大量の食材が季節感なく店頭から消えることなく消費者を誘い続ける。売れ残りも相当な量だろう。

そして「安いもの」をとことん求める消費者と食品産業。その結果、国内で十分賄える食料さえも国際競争から排除され、中国やタイから大量に食料が輸入される。

こうした「食」と「農」の分離が日本の食料自給率を39%にまで押し下げたばかりか、棚田が消え、ムラを解体に追い込んでいる。

「食べものを残さない」は間違いではないと思う。しかし、この問題の本当の答えはこれ以上の「農」の解体を進めない、ということだろう。

オーストラリアとのあいだで交渉が進む農産物の関税撤廃など「農」を市場原理主義の呪縛から解き放つことだと思う。
(@)

2008年02月25日

上限10%で妥結=留萌市職の人件費削減交渉

人件費削減反対闘争を続けていた留萌市職労は、23日午後、高橋市長と最終交渉を実施、当初提案の20%を4級で10%とするなど組合員層の削減幅の上限設定と圧縮する回答を受け、昨年来の闘争を収束した。


留萌市では、財政再建の財源確保で給料の7%削減を実施していたが、病院も含む連結決算では、再生団体への転落が必至の状況であることから、当局は削減を20%にかさ上げする案を昨秋、市職労に提示していた。

市職労は、現行の7%削減でも再生団体は回避できると反論、財政再建をめぐり交渉を重ね、最終的には、頑なに提案に固執していた当局から譲歩を引き出し、地域医療を守り、かつ組合員の生活を守る立場から、ぎりぎりの判断となった。

【本部情報】地公部会が特別交付税減額措置問題で総務省と交渉

地公部会が特別交付税減額措置問題で総務省と交渉-2/22(2008春闘情報No.4)


地域手当に係る特別交付税減額措置の問題について、公務員連絡会地公部会は2月22日、10時30分から総務省給与能率推進室長交渉を実施した。地公部会からは、藤川事務局長ほか幹事クラスが交渉に臨み、総務省からは前田給与能率推進室長、鶴巻定員給与調査官、岡田課長補佐、川崎財政課課長補佐らが対応した。

 はじめに藤川地公部会事務局長から、人事委員会が勧告し、議会の条例改正等の手続きを経て支給されている地域手当について、国が財政制裁ともいえる措置を執ることについて認めることはできないとの立場から、次のことについて総務省側に質した。

(1)まず2007年3月の省令改正の内容とその考え方について説明していただきたい。その上で、本年3月省令改正にむけた検討状況を明らかにしていただきたい。

(2)地域手当の支給率は、それぞれの自治体の人事異動の実態等を総合的に勘案して人事委員会が勧告し、議会が条例を決定するという地公法で定められている手続きに則って決められており、住民にも説明責任が果たされている。総務省はこれについてどのように考えるか。

(3)各自治体においては、財政状況の改善を鑑みて、給与の独自カットを行っている。このような労使間の苦渋の選択を行っているなかで、さらに国が特別交付税で縛りをかけるということは非常に問題ではないか。

 これに対して、総務省側は、次の通り回答した。
(1)特別交付税は地方の共有財源であることから、国基準を超えて支給している場合は、財源的に余裕があると判断し、特別交付税の算定において減額するという考え方にたっている。2007年3月省令改正では、地域手当と寒冷地手当が減額項目に加えられ、地域手当では国基準を上回る支給分の超過額10%が減額措置されたところである。

 本年3月の省令改正では、新規の減額項目は検討していない。
地域手当について、昨年は、初年度ということもあり超過額の10%を減額した。超過額の全額を減額するのが本来の姿であるが、今後、減額率の引上げをはかっていくとの方向で検討をしている。

(2)地域手当の支給割合は、国の給与構造改革の例に則って決められていくべきものと考える。人事委員会勧告は、労働基本権の代償措置として基本的に尊重されるべきであるが、その前提として、勧告は、給与制度の趣旨に反しない範囲で行われるべきものと考える。今後も、地域手当の趣旨が没却されないよう、趣旨に沿って助言、要請していく。

(3)給与の独自カットは、厳しい財政の中で検討、実施されているものであるが、他方、特別交付税の減額は、自治体を縛るという観点ではなく、財源配分の公平の観点からの措置である。

 これを受けて、地公部会側から、さらに次のことを追及した。

(4)財源の公平配分というが、観念論ではなく、自治体にとってはペナルティとして受け止めている。地方公務員法の給与決定制度からしても、問題である。

(5)地域手当は、地域性があるから地域手当の率をそれぞれの自治体で決めている。人事政策や生活圏、人材確保の視点から、各自治体が自主性、自立性をもって決めていることを尊重すべきである。

(6)地域手当に係る減額措置の今後の検討スケジュールや検討の内容は、どのように考えているか。

 これに対して、総務省側からは、次の回答があった。

(4)特別交付税の減額措置はペナルティとしてでなく、公平・公正な配分としての措置である。

(5)当該団体の人事政策に関与しているのではなく、賃金制度とその適正な運用という観点から助言している。地方公務員制度全般からは国民、国会からの理解も重要である。

(6)スケジュールについて、3月の省令改正の時期は未だ決まっていない。例年だと3月中・下旬である。地域手当支給率の減額引上げ幅についても、まだ固まっていない。昨年末に特別交付税算定のための調査を実施し、その中で一定の率を乗じていたかもしれないが、それは特別交付税の算定需要をリサーチするための仮置の数字と見ていただきたい。

基本的には給与能率推進室が考え方を整理し、自治財政局の財政課で特別交付税の他の算定項目を含め全体的な調整を行うことになる。

 最後に、藤川事務局長から「労働基本権の代償措置としての人事委員会の勧告や、議会の条例改正等の手続きをへて支給されている給与について、国が特別交付税を使って財政制裁措置を執ることは認めることはできない」との基本的立場を表明し、3月省令改正の内容が決定される前にあらためて地公部会との交渉をもつこと、また構成組織からの要請にも誠意をもって対応すること申入れ、交渉を終了した。

2008年02月26日

【おしらせ】メニューの総合研究室のページは…

メニュー、左下の総合研究室のページは、総合研究室で調査した春闘アンケート、意識調査、研究資料、講演資料など、4月から随時掲載していく予定です。

2008年02月27日

【地本情報】日高地本が、要求書提出=行き過ぎた『指導』に申し入れ

2月22日、日高地方本部・森委員長、橋本書記長が、日高支庁・佐藤副支庁長と日高町村会事務局・藤田事務局長に要求書を提出した。

Download file ←くわしくは、こちらの2008日高地本春闘情報(1)をご覧ください。

☆各地方本部、単組、総支部からの情報お待ちしておりますm(_ _)m

【お知らせ】3月15日、公立病院改革ガイドラインに係わる対策会議

「公立病院改革ガイドラインに係わる対策会議」の開催について

道本部総合政策局発第213号でお知らせしています標記会議の詳細が決まりましたのでお知らせいたします。関係者の積極的な参加をお願いいたします。


1.と き  3月15日(土)13:00~16日(日)12:00まで

2.ところ  自治労会館3階「第1会議室」ほか
        (札幌市北区北6条西7丁目:℡ 011-747-3211)

3.会議内容  「公立病院改革ガイドラインに係わる対策会議」

Download file  ←道本部FAX情報

2008年02月29日

【道本部情報】道公務労協が人事院北海道事務局へ春闘要求書

道内の国公と地公の連合傘下の組合で構成する北海道公務労協(議長ー全農林委員長小澤修二=写真左))は、本日、08春闘の要求書を人事院北海道事務局へ提出した。

【朔風プレミアム】中国冷凍食品の残留農薬

■「捜査共助できないのか」 中国側否定に閣僚ら不快感=北海道新聞
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/78886.html


警察庁は事件性を強調するが、この可能性は低いと思う。問題は中国の農産物に対する農薬の使用の甘さにあるのだと思う。

このことは、2月24日の北海道新聞の社説が指摘しているが、ここに問題の背景と本質的な原因があるように感じてならない。やたら「反中国」を煽ってもなにも変わらない。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/77894.html?_nva=28

つまり、農薬や殺虫剤は餃子の製造過程で混入したのではなく、餃子をつくるための原材料にもともと付着していた残留農薬ではないのか。

社説にあるように、中国は2002年のほうれん草問題以降、直接的な野菜の輸出品には検査を厳しくしたが、加工食品向けの野菜は、検査がいき届かないという。

餃子は、いうまでもなく豚肉にキャベツ、にんにくなどの野菜を混ぜ、それを小麦でつくる皮で包む食べ物。

この加工食品用の出荷野菜や小麦の残留農薬、中国の農家の使用の濃淡もあろうが、相対的に濃度の高い材料で作った餃子が「事件」につながった可能性が高いと思う。

中国は、これを機会に、加工向けの農産物の検査と農薬の規制を一層強め、日本は、事件性を強調するのではなく、加工食品の農薬検査体制を強化すべきだろう。

さらに、食品輸入業者も独自の検査を実施し、安全な製品管理に努力することだ。

それにしても、食料の多くを中国に頼る日本の台所。人間の生命を育む大事な食料を市場原理にゆだね、そして海外に依存するというこの発想を政府も企業もそして消費者もおおいに考え直すべき時ではないだろうか。
(@)

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