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【朔風プレミアム】消費税のからくり

消費税率の引き上げがニュースサイトを賑わしている。政府税調が3年ぶりに引き上げを明記、自民党の「財革研」は10%程度とする報告書をまとめ、時期も2010年代半ばとした。

自民党が引き上げ幅や時期を示すのもおそらく初めてだろうし、共通するのは消費税を社会保障の目的税とする「社会保障税」に変更しようとしている点だ。

安心と信頼の年金制度の確立が焦眉の課題となっている。今や年金財源に税金を投入すること自体は正しい選択といえるかもしれない。

だが、問題はそれを消費税に収斂させるやり方には納得できない。保険料は、年収に対して比率でかかる仕組みだが、消費税は必ずしも収入に比例して高くなるわけではない。

総務省の家計調査によれば、家計収入に占める消費(反対は貯蓄)の平均は71.2%。この傾向は収入が高い家庭は減少し、低い家庭へ増大している。
ということは、消費税は収入の低い家庭に厳しく、収入の高い家庭に優しい税制だということになる。一見、平等・公平に見える消費税だがこうおしたからくりを見抜いておく必要がある。
www.stat.go.jp/data/kakei/2006np/index.htm

社会保障に使う財源だからいいよ、などと短絡的に考えてしまってはこの自民党の戦略にまんまとはまってしまう。税制全体の見直しと公平性の確保が求められる。

自民党は、小泉-安倍は含みを残しつつも消費税は封印。福田になって急に動きが出てきた。今年は「まだ早い」というが、09年度は基礎年金の国庫負担割合割合の引き上げが予定される。

やや気になるのは、民主党はこの消費税の引き上げを否定していないことである。せっかっくの「ねじれ国会」である。消費税問題で事実上の「大連立」になるようなことがあってはならない。

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2007年11月22日 17:13に投稿されたエントリーのページです。

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