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【朔風プレミアム】小沢一郎の研究

先週の朝日新聞に小沢一郎民主党代表(以下「小沢代表」)の単独インタビューなるものが3面に掲載されていた。特に、目新しい話は見当たらなかったが、気になったのは大連立について「最大の方策で、自分の政治判断は今でも正しいと思っている」としている点だ。

続けて「みんなが望まないのだから捨てる以外にない」といっている。つまり、自分としては今でも大連立について間違った選択ではないのだと吐露しているのだ。ますます小沢民主党の危うさを感じとった有権者も多いだろう。

大連立とは、いうまでもなく自民党と野党第一党の民主党が連立政権を構成することである。野党といえば共産党、社民党そして国民新党という極少数勢力という状況である。この巨大与党の出現で日本の政治や国会はどう変化するのか想像してみて欲しい。

おそらく、与党間の政策協議でこの日本のすべての法律が作られることとなろう。国会議論におけるオープンな議論は形骸化し、国会は、単なるお喋りの場と化す。

果たして、こうした政治の構図が、小選挙区制に基づく政権交代をめざす小沢代表の持論とどこでどう整合性があるのか、まったく理解しがたい。仮に、総選挙で民主党が躍進したとして、これを「政権交代」と呼べるのだろうか。

私のなかで小沢代表への疑念はますます深まる。

彼はよく自分は「東北の農家の出身」といっているが、調べてみると、彼自身は中学まで山形は水沢で住んでいたが、その後は東京育ちで、しかも、大学卒業後も院生となり、社会生活を経験することなく父親の急逝により27歳の若さで代議士となった。

農家は祖父が営んでいたが、小沢代表の父は農業ではない。弁護士から東京府議会議員そして代議士となった。なので小沢は子供のころまで祖父のもとで「農家で生活」したことは事実だが、農業の経験があるわけでもなく、果たして「農業の出身」といえるかどうか。イメージは相当食い違う。

次なる疑念は先般の雑誌「世界」11月号の小沢論文である。「国連決議があれば、武力行使を含んでも憲法に抵触しない」「ISAFへの参加もありうる」とした。さすがに、これには驚いた。

それからもうひとつ。これはかなり前のことであるが「日本改造計画」(93年5月、講談社刊)で、彼は「全国の300の『市』に」することを打ち出していた。一斉に自治体の現場から批判が相次いだ。非現実的かつまったく自治体の現場を無視した乱暴な主張としかいいようがない。

ともあれ、「ねじれ国会」は最低3年は続いていく。総選挙で民小党が勝てば解消できる。例え勝たなくとも「ねじれ国会」での論戦を通じて民主党の政策的な優位性を示すことで、次第に政権交代に向けた有権者の機運が高まるというものではないか。「大連立」は百害あって一利なし。(@)

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2007年11月19日 16:09に投稿されたエントリーのページです。

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