【ひとりごと】(2007.5.10)
利益の源泉
トヨタの売上高が24兆円、営業利益2.2兆円といずれも過去最高を更新。
この売り上げ24兆円は、なんと、ロシアの国家予算と同額で、スエーデンの約2倍、営業利益2.2兆円は、国内電力10社分、大手家電6社分を大きく凌ぐという。
「富の源泉は労働である」というアダム・スミスの説にしたがえば、この利益は、世界中のトヨタ自動車で働く労働者の生み出した価値なのだ。
ところが、今年のトヨタの春闘の賃上げはなんと1000円。これを従業員数約30万(連結、ウィキペディア)として、12月計算すると約36億円、手当への跳ね返りなどを考慮して仮に50億としても、従業員への配分はたったの0.22%程度なのである。
すべて、社員の生み出した利益なのに、残りの99.78%は株主への配当や会社幹部の報酬そして内部留保に回るのだ。