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2006年06月 アーカイブ

2006年06月07日

道の「市町村合併推進構想」への見解

「北海道市町村合併推進構想(案)」に反対する道本部見解

1.164市町村を対象に43の組合せ
 道は、6月2日開いた第5回北海道市町村合併推進審議会で、合併新法に基づいて定める「合併推進構想(案)」を示した。それによると、合併構想の対象となる市町村の組合せは、①人口規模が概ね3万人を満たし、②役場間の最大時間距離が80分以内、③市町村の意向を踏まえて、164市町村を対象に43自治体としている。
 また、組合せから除外をした自治体は、旧合併特例法に基づく合併自治体で構想対象に含まれることを希望しない11自治体(石狩市、北斗市、森町、せたな町、岩見沢市、遠軽町、大空町、洞爺湖町、安平町、むかわ町、幕別町)と、構想対象に含まれることを望まない4市(千歳市、恵庭市、小樽市、根室市)に、札幌市を含めて16自治体となっている。
 組合せでは、合併で特例市(人口20万人以上)に移行するのが、江別市周辺4市町村、帯広市周辺5市町村、釧路市周辺4市町村の3地域で、また、市制施行(人口3万人以上)に移行するのが、倶知安町周辺10町村など6地域となっている。

2.旭川市周辺9市町の組合せは全国一の最大面積
 組合せの規模は、人口規模を3万人以上としているが、それに満たない組合せが15地域あり、面積も全国の最小県である香川県以上が15地域、特に旭川市周辺9市町では鳥取県に次ぐ全国一の最大面積(3,471km2)となっている。
 役場間の移動距離も80分を越える地域は奥尻町を除いても4地域存在し、最大では倶知安町周辺10町村の116分となっている。
 また、旧合併特例法で合併を行った「枝幸町」は、構想の対象市町村に含まれることを希望しなかったが構想に入っており、伊達市と豊浦町での組合せでは「飛び地」の組合せとなっている。

3.道は市町村の実態を把握していない
 今回の「合併推進構想(案)」の性格は、①道から市町村や道民への情報提供であり、②議論の出発点としての活用を図り、③市町村の自主的、主体的な検討結果は最大限尊重するとしているが、合併組合せは、2010年3月までの合併新法の期間内に実現を目指すべき市町村の姿を示すとしている。
 しかし、道内市町村においては、旧合併特例法に基づき、これまでに151市町村が65任意・法定協議会を設置して合併協議を積み重ねてきたが、44協議会が解散になるなど、合併議論では「クタクタ」の状態となっているにもかかわらず、道は再度、一方的に合併の組合せを示して「合併協議」を進めようとしている。
 しかし、合併協議が破談した地域においては、合併新法の残された3年10月で、再度の合併協議が整うかは大きな疑問である。
 また、合併協議が不調に終わった地域や旧合併特例法に基づく合併自治体の十分な検証も行っていない構想(案)である。
 一方、当面、合併を選択しない市町村は、「自立」に向けたプランなどを策定し、厳しい財政状況の中、人件費削減などで行政運営を行っている。
 また、これからの自治体運営は、単独では困難性があるとして、富良野圏域や十勝管内では「広域連携・広域連合」などの計画が策定され、後志管内町村会では「広域連合準備委員会」もスタートした。
  しかし、道は、あくまでも市町村合併を推進する立場で、新たに「新市町村合併支援プラン」の策定を掲げるなど、「広域連携・広域連合」に対しての具体的な支援策は示されてはいない。
  道においては、基礎自治体の行政体制の充実を図るためには、合併、広域連携など多様な選択肢があるにもかかわらず、地域の実情に応じた取り組み支援が大きく不足している。 

4.「合併推進構想(案)」には反対
 道本部は、これまでも「市町村合併問題」については、市町村自らが主体的に住民合
意に基づき決定すべきであり、国や道からの「強制合併」については反対をしてきた。
 今回の「合併推進構想(案)」についても、対象市町村の組合せを道が示すことは、市町村の自主性・主体性への不当介入であり構想には断固、反対である。
 また、市町村の組合せは、人口規模を概ね3万人とし、基礎自治体に求められる要素として、権限、財源、人材をあげているが、これらも道の一方的な考えであり、道の果たす役割は何ら示されていなく、自治体面積が大幅に拡大となれば、当然のごとく住民の声は遠ざかり、自治体議員や職員の体制合理化でしかない。
 「合併推進構想(案)」は、道町村会の意向も十分反映されておらず、「道から市町村への権限委譲」や「支庁制度改革」に拍車をかけるものでしかなく、道の都合的な「道行政の体制整備構想」である。
 一方では、中途半端な「道州制特区」の推進を図る高橋知事は、市町村や道民の意向を無視した中央直結型の知事の姿勢が、またもや明確となった。
 今後、道本部は、道交渉を通じて、道の姿勢を正すことと、合併協議会の「設置勧告」 が発動されないよう、取り組みを強化する。

2006年06月13日

【賃金労働局】 6月13日
「認定こども園」法案成立、10月施行。今後、道が認定基準を作成

【賃金労働局】 6月13日
「認定こども園」法案成立、10月施行。今後、道が認定基準を作成


「認定こども園」法案が9日午前、参院本会議で採決が行われ、社民、共産両党を除く賛成多数で、政府提案どおり可決、成立した。本年10月1日に施行される。

連合は、第7回中央執行委員会(4月13日)で確認された対応方針に基づき、衆参両院段階で民主党と連携し、法案の修正を求めるとともに、法案では明確になっていない点を明らかにするよう努めてきた。

その結果、0~2歳児の受け入れを認定要件とすることとについて、法案の修正は得られなかったが、待機児童の解消について「一層の努力をする」ことが附帯決議に盛り込まれた。

また、法律の見直し規定を3年程度に前倒しする修正も実現しなかったが、幼稚園就園奨励費の適用拡大や文部科学省と厚生労働省の「総合化」など、具体的な検討事項が大臣答弁や附帯決議で示された。

法案では明らかにされていなかった、選考基準の明確化は、「保育に欠ける子どもの入園について公平・公正な判断がなされるよう適切な措置を講ずること」、職員配置基準は「改善・充実に向けた検討を進めること」、職員等の質の確保では、「研修に積極的な支援を行う」ことや免許・資格の「併有を更に促進すること」が、それぞれ附帯決議に盛り込まれた。

都道府県と市町村の連携についても、「連携を促す」ことや市町村を通じた認定事務の検討などが、文科副大臣から言明された。しかし、利用料についての家計配慮については、保育所型を「保育に欠けない」子が利用する場合の負担軽減策の検討は大臣答弁や附帯決議で確認されたものの、地方裁量型を含めた負担軽減までは示されなかった。

また、開示情報の具体的な内容や苦情処理窓口の設置、特例認可を与える場合の期限については、審議過程で明らかにされなかった。

今後、文部科学省と厚生労働省は、省令の策定、通知や都道府県の認定基準の参考となる国の指針の作成を行い、都道府県が10月の施行までに認定基準を条例で制定することになる。

連合は、省令、通知、指針等の策定にあたり引き続き意見反映に努めるとともに、都道府県の認定基準作成にあたっての取り組みの手引きを作成し地方連合会に示すなどの取り組みを進めていく。

【認定こども園】
幼稚園、保育所そして子育て支援機能を一体的に提供する施設

2006年06月21日

【政治政策局】 6月21日
「市町村合併推進構想(案)」で道に申し入れ

【政治政策局】 6月21日
「市町村合併推進構想(案)」で道に申し入れ


道本部は、「北海道市町村合併推進構想(案)」に対する道への申し入れを、6月21日に道庁赤レンガ庁舎で行った。

申し入れには道本部から友利・小原両副委員長はじめ7人、道側からは地域主権局長らが対応した。

道側は「①今回の構想は道の考え方としてまとめたものであり、組合せは客観的なもの。②広域行政に対する支援は道も行っており、これからも支援していく。③組合せは全市町村を対象にしたが、合併地域は考慮した」と述べた。

道本部からは「本来、合併後の検証が重要にもかかわらず、新たな組合せを提示することは、市町村の意向を無視している。」と追及。
「合併は財政問題が優先となるが、合併しても財政が好転するとは限らない。組合せに入ることを拒否した自治体を入れることは、やはり自治体の意向を無視している」と反論した。

道側は、「合併の検証をしながら、新たな議論のスタートとすべき。財政問題で合併困難な地域については、新たな組合せも考えて欲しい。あくまでも市町村の判断は尊重する」と答えた。

最後に道本部からは「全支庁に合併支援グループを設置するが支庁間の競争とならないよう十分配慮すること。」を強く要請、申し入れ事項には、道議会閉会後に文書で回答することを確認した。

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