女性部

2013年04月24日

労働運動の基本は『みんなでやること』=道東3地本女性セミナー

4月20~21日、北見市で「自治労北海道本部道東3地本女性セミナー」が開かれ、17単組総支部46人が参加した。

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講座Ⅰでは講師の結城慎二さん(網走市労連執行委員長)が、「『労働組合』を意識した運動の必要性」と題し講演した。

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【結城慎二さん】

結城さんは、労働組合発祥の時代と酷似した現代日本を例にあげ、自身が受けた労働相談での職場実態を紹介し、「今まで労働組合・自治労を意識したことがあるか?」と参加者に問かけた。さらに、「昔と比べて、今は『守り』の運動と言われているが、『守り』の運動は重要性もあり厳しさもある。組合員に見える運動づくりが大切で、女性部役員は女性組合員の代弁者でなくてはならない。非正規労働者の圧倒的多くが女性。その事態を女性部は『基本組織任せ』にできるのか?」と参加者に問いかけた。
さらに、地方財政確立、政治闘争の課題について触れ、「もう一度政治闘争の原点に返る必要があり、そのためにも、私たちの真の代弁者である『あいはらくみこ』を勝利させなければならない」と強調した。

講座Ⅱでは、自治労北海道本部女性部・小原書記長が「男女平等産別統一闘争について」と題し、闘争の目的と課題について提起した。さらに、北海道特定事業主行動計画の概要について触れ、女性も男性も働きやすい職場環境をめざしていくことの大切さを強調した。

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【小原書記長】

その後、6グループに分かれ分散会を行い、講座を聞いての感想や、男女がともに担う運動について、自分たちが抱えている悩みなど意見交換をおこない議論を深めた。

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2日目は講座Ⅲ「男女がともに担う自治労運動」と題し、自治労北海道本部・山木企画総務部長が講演した。山木部長は、日本における男女間格差を踏まえた上で、「男女平等は社会・経済を持続可能とするための基盤で、組織活性化の要。男女とも計画における数値目標を自己目的化するのではなく、地域における男女平等政策の推進と男女平等職場の実現、労働組合内の男女平等を三位一体で進めることが大切だ」と述べた。そして、「運動ではなく、作業となってはいないか?労働運動の基本は『みんなでやること』だ」と強調した。

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【山木道本部企画総務部長】

続いて、男女がともに担う網走地方本部推進委員会事務局長・金澤あさみさん(遠軽町労連)が、「男女がともに担う運動について考える」と題し、ワークショップを行った。

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【金澤さん】

講座では、「単組の委員長を受けてほしいとの要請について、どう考えるか?」をテーマとして、自分が役員を受けるにあたってどう断るか、逆に自分が役員を要請する側で断られたらどう説得するか、グループごとに議論し、役員を要請するための手法を学んだ。

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【さまざまな意見が出されたグループ討議のようす】

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実践では、①経験不足で荷が重い、②家庭との両立が難しいといった意見が出され、その課題を解決するために、全体でフォローする体制をつくる、執行委員会等の効率性を高め、負担感を軽減する等の意見が出された。また、「役職が人を育てる」といった前向きな意見も出された。

金澤コーディネーターは、「力をつける場が女性部である。最初から経験があるわけではないが、まわりの役員の方々が支えてくれる、それが組織である。女性の執行委員長が特別ではない時代が到来することをめざし、がんばっていこう」とまとめた。

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本年、網走地方本部女性部が主管となりセミナーを企画するにあたり、あらためてセミナーの目的を幹事会で確認しながら、前年踏襲ではなく、女性のエンパワーメントをめざし、極力、女性自らが講師を務められないだろうかとの議論で試行錯誤を繰り返しながら進めてきた。今後セミナーの総括を行うが、将来的には、講座Ⅰの講師も、女性自らが務められるようになることが、まさに女性セミナー本来の目的でもあろう。

◇網走地方本部女性部特別幹事・結城みどり(斜里町労連)

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