2013年02月18日

組合員とのキャッチボールで出てくる要求=公共民間労組・交渉力アップセミナー

道本部公共サービス民間労組協議会は、公共民間単組が春闘要求の確立と労使交渉の実践にむけて組織力を高めることを目的に2月17日、札幌市・かでる2.7で「交渉力アップセミナー」を開き、15単組、1未加盟、1未組織から34人が参加した。

はじめに、主催者を代表し、鷲津議長が「先の衆議院選挙の結果、民主党が惨敗し、安倍政権が発足したが、地公への賃金7.8%削減などが明らかになっている。私たちにとっても社協など地公に準じた賃金の職場もあり、動向を注視する必要がある。今春闘では全単組で要求書提出→交渉→協約締結のサイクルを確立することをめざしている。要求書を作ったことのない単組もあるが、今日は仲間同士の場だ。このセミナーで学んだことを職場、単組で実践してほしい」と述べあいさつした。

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【鷲津議長】

その後、本間・自治労本部オルグが、要求書の作成、模擬団体交渉にむけ基本的な事項について講演した。本間オルグは「要求書づくりや交渉は、みんなでやることで組織の力になる」と話し、交渉するにあたって「会社の経営の分析、財務の状況を確認することも必要。売り上げがなく賃金交渉がむずかしくても権利の休暇など労働条件の交渉をする必要がある。要求事項がないと話を聞くが、交渉する材料がないということはありえない。日頃から組合員とのキャッチボールがしっかりとできていれば小さなことでも要求がでてくる」と日常的な労働組合運動の必要性を訴えた。さらに「交渉では気持ちを当局に認識させることが重要であり、合意事項は事務折衝ではなく団体交渉で決めることが大事、また回答書をもらって良としている単組もあるが、法的には何の効力もない。あくまでも回答は回答であることをふまえ交渉を行い、合意内容を書面にして残すことが重要だ」と強調した。

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【本間・自治労本部オルグ】

その後、参加者は経験別毎6グループに分かれ、仮定の社協プロフィールを基に職場の問題点の議論を行い、要求書を作成、労働者側・使用者側の立場で模擬団交を実施した。

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模擬団交後の感想では「要求する時の根拠が不足していた。根拠をもって交渉する必要性を感じた」「思ったことをなかなか言葉にできない。勉強不足」「現在、職場で行っている事務折衝はぬるいと思った」「ゴールを求めすぎていた。事前に根拠や情報収集をやらないとダメだと思った」など、今回の経験をとおして要求づくりの大切さや当局と対峙するときに必要な要求の根拠や法令などを明確にすることの重要性などが出された。
 
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【グループごとに要求書を作成し、発表した】

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【模擬団交を行った。】

最後に鷲津議長は、「今後もこういう機会を増やしていきたい。発言する訓練や回数を重ねることで前進していくこともある。今回学んだことを今春闘で実践をしていこう」と集約し、セミナーを終了した。

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