北海道平和運動フォーラム情報

2012年12月10日

原子力委員会「地層処分」=パブリックコメント本日17時まで

原子力委員会「今後の高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る取組について(見解案)」に対する意見募集のとりくみについて
 
日本学術会議は9月11日、原発の使用済み核燃料を再処理して出る高レベル放射性廃棄物の処分法について、「地下深くに数万年以上埋める現行政策の抜本的な見直し」を求める報告書を内閣府原子力員会に提出しました(別記1)。
これは、「NUMO(原子力発電環境整備機構)」が行っている廃棄物処分場施設の選定のための「文献調査(別記2)」を引き受ける自治体が決まらないため、2010年9月に原子力委員会が日本学術会議に対して、「高レベル放射性廃棄物の処分に関する取組について」の審議を依頼し、日本学術会議がとりまとめたものです。
 
これに対して、原子力委員会は高レベル放射性廃棄物の処分について、「地中深くに埋める現行の最終処分法の調査、研究を続けるべきだ」として、従来通りの「地層処分」を目指すべきとの見解案を示しました。
「10万年間も監視が必要な危険な核廃棄物を安全に保管できるのか」、「そこに核廃棄物が存在することを後の世代に知らせることができるのか」、こうした疑問にも答えられない「地層処分」の研究は直ちに中止すべきです。

原子力委員会は「見解案」に対して現在、「パブリックコメント(意見募集)」を行っています。したがって、私たちは、「地層処分研究の断念」「幌延での深地層研究の撤回」を求め、意見を集中することとします。
なお、意見募集の期間が、本日12月10日(月)17時までとなっていることから、可能な限りお願いしますします。

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1.原子力委員会「今後の高レベル放射性廃棄物の地層処分に係る取組について(見解案)」に対する意見募集のとりくみ

(1) 別紙に必要事項を記入し、「内閣府原子力政策担当室 高レベル放射性廃棄物見解案 ご意見募集担当宛」にFAXまたはメールで意見を集中します。
① FAX  03-3581-9828
② メール  https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0031.html

(2) 記入例
① 「6.ご意見の対象箇所」
6ページ18~19行目「(2)地球科学分野の最新の知見を反映して~」

② 「7.ご意見の概要」(100字以内)
現行の高レベル放射性廃棄物の「地層処分」については、断念をすべきであり、幌延町における「深地層研究計画」は直ちに撤回すべきである。

③ 「ご意見及びその理由」(800字以内)
日本学術会議は「日本列島において、万年単位におよぶ超長期にわたって安定した地層を確認することは、現在の科学的知識と技術的能力では限界がある」として、現行の「地層処分」について「いったん白紙に戻すくらいの覚悟を持って見直しをすることが必要である」との提言をまとめた。原子力委員会自らが審議を依頼した経緯からも、この提言は真摯に受け止めるべきである。
   
地殻変動に活発な日本について、10万年間も監視が必要な危険な核廃棄物を安全に保管することは困難であることから、現行の高レベル放射性廃棄物の「地層処分」については、断念をすべきである。したがって、幌延町における「深地層研究計画」は直ちに中止すべきである。

※ 意見の記載にあたっては、創意工夫をお願いします。

(3)提出締切  2012年12月10日(月)17時まで


<別記> 日本学術会議の提言のポイント① 高レベル放射性廃棄物の処分政策は抜本的に見直す。
② 高レベル廃棄物を千年以上先まで安全に保管可能かは現段階で予測できない
③ 高レベル廃棄物の総量を制限する「総量管理」を導入する。
④ 高レベル廃棄物を取り出せる「暫定保管」の状態で数十~数百年管理する。深刻な災害や事故時は移転する。
⑤ 「暫定保管」の間、技術開発をすすめる。
⑥ 電源3法交付金による立地誘導は不適切。合意形成の最終段階では住民投票を行う。

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