本部情報
2012年02月04日【本部情報】医療費レセプト審査事務の統合問題について、厚労省などに要請
医療費レセプト審査事務の統合問題について、厚生労働省、国保中央会に要請-2/1
すでに、【本部情報】12月9日付https://www.jichiro-hokkaido.com/members/2011/12/post_506.htmlでお知らせしているとおり、昨年12月8日、衆議院・決算行政監視委員会は、国民健康保険団体連合会と社会保険診療報酬支払基金の医療費レセプト審査事務について「統合に向けた検討を速やかに進めるべき」と明記した決議を議決しました。この問題について、自治労は、2月1日、厚生労働省と国民健康保険中央会(国保中央会)への要請行動を実施しました。
<厚生労働省>
2月1日14時から、要請書(別紙1)を藤田一枝厚生労働大臣政務官に提出し、所管省である厚生労働省での慎重な検討を求めるとともに、今後の検討の方向とスケジュールについて意見交換を行いました。
自治労の出席者は、自治労本部から荒金副委員長、島添総合公共民間局長、伊藤政治局長、自治労国保労組協議会からは高橋副議長、高岡副議長、林事務局長でした。
藤田厚労政務官への要請報告は、概要、次のとおりです。
はじめに、荒金副委員長が「今回の決議は余りにも拙速で、問題が大きい」として今後の慎重な検討を要請しました。続いて島添総合公共民間局長が、別紙「要請書」に記載した次の4点について具体的に要請しました。
○医療費レセプト審査事務の在り方は、単純なコスト削減論ではなく、医療保険制度全体の中に位置付けて検討すること。
○国保連合会と支払基金は、それぞれの設立の沿革、団体の役割、業務の内容が異なっていることを踏まえて検討すること。
○国保保険者である市町村の共同事業事務の運営に支障が生じることのないように検討すること。
○国民健康保険は、市町村の事務であることから、分権・自治の理念を踏まえ、市町村の意向を尊重すること。
これに対して、藤田政務官は、次の趣旨内容で回答しました。
○要請の内容は、全く同感であり、これらの視点を踏まえて今後検討していきたい。また、審査支払事務の効率化は当然であるが、それと統合の議論とは別の問題である。
○こうした議論によって、現場では不安を感じたり、仕事のうえでも支障が出るようなことがないようにしなければならない。
○医療保険制度全体についての大きな幹を作ることが大事であり、事務の効率化は枝葉のことである。コスト論に偏重した議論に振り回されないよう、しかるべき審議会等で骨太の議論をしっかりとやって行く必要がある。
○もちろん、検討にあたっては、知事や市町村長の意見を聞いてまいりたい。
また、自治労側から、次のことを質しました。
○国会の決議では、6ヵ月以内に検討結果を国会に報告するよう求めているが、どの程度の報告を考えているか。
○厚生労働省の「審査支払機関の在り方に関する検討委会」(2010年4月~)は、継続設置し、検討が進められるのか。
○今後の検討の中で、国保連合会は、医療制度のなかで公的役割を担っているというような議論となることを期待しているがどうか。
これに対して、藤田政務官は、次のとおり述べました。
○国会決議に対する政府の国会への報告は、一般的には総論的なものが多いので、今回も具体的なもので報告するということにはならないのではないか。
○「審査支払機関の在り方に関する検討会」は、設置は継続され、そこでこの間検討されてきた事務の効率化や審査基準の統一化などは検討されていくものと思う。
○(国保連合会の公的役割について)大きな幹を作って、そういう議論もしていきたい。
最後に、自治労から、担当部署との事務レベルでの意見交換も含め、今後も継続し協議させていただきたいと要請したのに対して、藤田政務官は了解し、要請を終えました。
<国保中央会>
2月1日、17時30分から国保中央会に要請書(別紙2)を手渡し、意見交換を行いました。国保中央会からは、伊藤理事(事務局長)、加藤企画部長、稲垣総務部長が出席しました。自治労からは、自治労本部の荒金副委員長、島添総合公共民間局長、自治労国保労組協議会の高橋副議長、高岡副議長、林事務局長、陳野幹事でした。
自治労の要請に対して、伊藤理事からは、「昨年12月1日の国保制度改善強化全国大会では、審査支払事務統合に絶対反対の決議をあげ、集会参加者による国会議員への要請行動を行ったところである。今後は、47の国保連合会にこの問題について議論してもらうよう働きかけをしていく予定である」との回答がありました。
これに対して自治労からは、「全国市長会、全国町村会へも、国保中央会からこの問題について議論をしてもらうよう働きかけをお願いしたい」と要請しました。
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